2015年7月3日金曜日

機能性表示食品、どうなんすかねえ


ドラッグストアを査察しに行ったときの模様です =)。

今のところ、機能性表示食品は殆ど並んでなく、未だに機能性表示食品のメリットを生かしたマーケティングが上手くいっていないというか、各社様子見なのかなあ、という印象でした。

「ゆるトク」機能性表示食品、出足振るわぬ4つの誤算によると、以下の4つの誤算が重なってるんだとか。

  1. 迅速に出せるはずが、受理までに数ヶ月も
  2. “先導役”とみられた大企業が尻込み
  3. 人材も知見も足らず中小、参入できず
  4. 小売りは当て外れ店舗に商品が届かず

役人との対話と新制度の経験不足といったところでしょうか。いずれアンチョコが回ってきてスムーズに作業が進むとは思うのですが、しばらくは時間がかかりそうですね。


4921 ファンケルの場合


積極的に展開をしているので気にしているんですよ。「えんきん」という商品が第一弾として送り込まれることになるんですが、他社と比べてインパクトの強いパッケージになっていて期待しています。

無料モニター1万人キャンペーンとかかなり積極的に広告費を出している模様。

7月上旬からは『えんきん』のテレビCMを開始する予定。同商品はドラッグストアなどの流通チャネルでも販売されているが、「テレビCMの流通チャネルで の反応がキーポイントになる」と話し、流通チャネルの販売状況を注視している。同社は「(えんきんは)体感が良く、リピート率も高い」とし、『えんきん』 の売上目標を「前期比70%増」に設定している。

まあガンガレ。

ボキュとしては各社広告費を突っ込んでもらってですね、機能性表示食品の認知度が広がれば、案外面白い展開になるんじゃないかと思ってるんですよ。

後、ファンケルのカロリミットって商品はどこのドラッグストアでも売ってて驚きでした。あれ、相当ヒット商品なんですね。単価が高くて、万引き防止からか商品自体は棚に並べてなくて、商品をコピーした紙が並んでました。

ああいうヒット商品が続々出ると楽しめるんだが =)

ファンケル 大人のカロリミット 30日分
ファンケル
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2502 アサヒGHDの場合



キリン パーフェクトフリー 350ml×24本[機能性表示食品]
キリンビール (2015-06-18)
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控えめすぎるだろおい。

機能を前面に出すようなアピールが必要なんじゃないかと思うわけですよ。トクホみたいにトレードマークがある訳でも認知度が高い訳でもないんですからね。


同社は「発売日にはWEB経由の注文が10倍になった」と話した。広告のレスポンスは、「リニューアル前の商品と比較して約1.3 倍になった」とし、予想していた以上の反響だったという。

ドラッグストアで探したんですが見つからず。

つかキユーピー自体を扱っている棚を見つけることができませんでした。もしかして美容・化粧品コーナーだったのかもしれません。単価5400円と高額な商品ですしね。ちなみに今、Webモニターを募集していて1980円で買えるらしい。そりゃ反響もあろうよ。

パッケージを見てもらえれば分かるんだが、機能性表示はかなり控えめだ。制度を活かせてない。


無法地帯のドラッグストア


逆に機能性表示食品ではないのに、明らかに機能を表示している感じのパッケージがあって更にこの制度に意味があるのか疑問を持つ製品が多いですね。

以下は4967 小林製薬の商品。

小林製薬の栄養補助食品 ブルーベリー 約30日分 30粒
小林製薬
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読書やパソコン、テレビをよく見る方に」ってもう7割方、機能を言っちゃってるよねこれ。別に疲れ目に効果があるなんて書いては無いけど。

特にサプリメントは「皆まで言わせるな、後は悟れ」的な感じの記載が多い。なんというか、商品に誠実さが足りないというか。

約170アイテムのサプリメントを販売する小林製薬は、すべての商品について一律に機能性表示を届け出ることは考えていない。消費者から見た分かりやすさや市場拡大の可能性を考慮して、商品によっては従来通りの“幅広い”表示にしておくこともあるという。

幅広い表示てw

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以下はDHCの製品。

DHC ルテイン 20日分 20粒
posted with amazlet at 15.07.02
DHC (2013-03-09)
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「文字がぼんやりしがち」「はっきり」て。もう機能を言ってるのと変わらないよこれorz。賢い消費者は悟って、というオーラをパッケージから感じますた。

なんでジェネリック医薬品が広がっていかないんですかね。保険制度が充実していて、価格差があまり出ないって理由しか思い浮かばないよ、、、

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とまあ承認に60日間という手間や費用がかかる割に無法地帯という状況をドラッグストアで眺めることが出来るかと思います。

そもそも「法律違反をしてまでも販売されている健康食品」は、市場から排除されていくべきものです。ただ、機能性表示食品が登場することによって、消費者が怪しい商品をより簡単に見分けられるようになり、その結果、排除がより速いペースで進むことも考えられます。

デスヨネー。

さらに、機能性を表示することのデメリットを指摘する声もある。現在、健康食品の販路のうち、約7割が通信販売。テレビ通販のコマーシャルでは「個人の感想です」と注記した上で、「体が楽になった」「動きやすくなった」などと消費者の感想を流し、イメージで販売している商品も多い。

「60日間の手間や費用」と「広告費」を天秤に掛けるのなら、前者を優先するような流れがマーケットから出てきて欲しいとは思うんですよええ(※個人の感想です)。


まとめ


ということで、様子見の企業が多いことですし、機能性表示食品がブレイクするのはしばらく先のような気はします。コンビニとかで取り扱ってくれませんかねえ。

  • 届出詳細内容1~100 - 消費者庁
    機能性表示食品のリスト。消費者庁としてはこのページの公開情報で悟って欲しいらしい。まあ情報を開示する程度ですので責任は無い訳で、最終的には提出した企業を信じるかどうかにかかってるのかと思います。
  • 蹴脂粒問題〜この場合、安全性と機能性は表裏一体 | FOOCOM.NET
    トクホで認められなかった製品でも機能性表示食品としてなら問題無い、という状況を危惧している記事。国が認めたという訳ではなく、あくまでルールに従って認めただけに過ぎないので、まあ発売元を信じるしかないのでしょう。信じない、という選択肢もあるんやで。

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