2013年11月7日木曜日

「ひふみアカデミー (2013/10)」雑記

先月に続きひふみアカデミーに参加してきました。参加者は目算50人程度。先月より参加者が減ったのは先週の土曜日に運用報告会があったのでその影響があるかもとの事。そのお蔭からか参加者に机が与えらたのでメモを取るのに助かりました =)。

Ustream30分後の状況もさっくり書いてみるテスト。





今月のナビゲーター担当は蛭田さん。

  • ひふみ投信 3.58%、TOPIX 0.02%
    上手く運用できた。10月は米国のシャットダウン問題が相場を動かしていた。相場は比較的冷静だったのではないか。来年の2月にも同様の問題が発生するので引き続き注意は必要。現金比率を増やしたのは好材料出尽くしを懸念したのであって強気でも弱気でも無い。
  • 業種別で差が少ない相場
    どこのセクターが強いという訳ではない。フラットな相場状況とみている。もやっとした相場だがひふみは得意としている。
  • 「ひふみらしさ」への回帰
    アベノミクス相場(流動性相場)で大型株に切り替えたが、得意としている小型株に切り替え中。
  • 買い増し:
    9025 鴻池運輸は物流のニーズと低PBR。2181 テンプHDは人手不足を考慮した。
  • 新規組入れ:2678 アスクル
    オフィス用品や日常商品(ロハコ)のネット販売。売上徐々に上がっている。コストが来期から少なくなるので利益が出てくるのではないか。ヤフーとの協業はトラフィック目的もあるのではないか。オンライン広告での収入が今後期待できそう。

    去年、大型増資をしていて話題になりましたね。インフラ投資に使われたかと思いました。ヤフー関連として注目していて何度か抜いています =)。ただ直近の月次は思ったより強くなくて今のPERとは剥離しているという点でヲチしている段階で止まってます。あんな増資をしたんだから力強い月次が見たい。話はそれからですね。
  • 今後は難しい相場が続くとみている
    単純に株価が上がる展開は難しいのではないか。良い点は公共投資への資金流入や米国の景況感上昇。懸念点は証券税増税と消費税増税。相場は「半年後を織り込む」と言われており、今の相場は不透明な景況感が反映されつつあるのではないか。全般的には右肩下がりをイメージしている。
  • 2014年のキーワード
    業績の変化率が落ちていない銘柄に投資する事を考えている。2013年は円安で利益に下駄を履いている状況で、2014年では2013年ほど強い円安にはならないだろう。特に大型株は成長が鈍化するのではないか。テーマ「猫の目、猫の手、猫の額」を重要視している(「ひふみアカデミー (2013/09)」雑記を参照してください)。
  • テーマ「ビックデータ」
    Twitter社の上場で注目されるだろう。米国では大きなテーマになっている。2389 オプト子会社のホットリンクがIPOしてくるがこれもビックデータ関連。ヤフーの「買い物革命」もビックデータの活用を考えた上での経営判断だったのではないか。

業務報告

  • 八尾さん
    10月のパフォーマンスは良かった。ネット、ビックデータに注目している。消費税増税でプロスペクト理論が意識されるのではないか。価格戦略で「お得感」を打ち出せる企業に注目したい
  • 片山さん
    明日(11/6)に決算が行われる予定であった9684 スクエニHDが今日、上方修正していたので織り込み済みにならない事を願っている。スクエニはFF14等、ソーシャルゲームのユーザーが増加しているのに注目している。3765 ガンホー等、SNSからの資金流入に期待。
  • 渡邊さん
    前回述べていた日銀のインフレターゲット2%目標は、コアコアCPIではなくコアCPIであったことを修正したい。コアCPIなら2%はイケるかも知れない。デフレの象徴であった家電が徐々に値上げしている傾向にある。円安による小麦値上げも値上げに反映。人件費に跳ね返るかもしれない。
    短期だと5月に塩漬けした信用買いのCloseが意識され需給が悪くなるかもしれない。松井証券のアンケートによると証券優遇増税がなくなる事を知っている投資家は半分程度だったらしい。11~12月にかけてニュースで取り上げられる機会が大きくなるのでこれも需給悪化の一つになるのではないか。注意されたし。
  • 栗岡さん
    決算で注目されていない銘柄に注目。寡占化が進み、参入障壁が強い事業に注目。首都圏以外にも人口が増えている地域があるのでこの地域でビジネスをしている企業は強いのではないか。

来年のマーケットについて

いきなり大喜利が始まってワロタ。

  • 八尾さん
    曇りのち晴れ。為替の効果がなくなる。相場全体で2~3割上がるのは難しいのではないか。期待込。
  • 片山さん
    にわか雨。来年が良いとは考えていない。せうたーによっては右肩上がりの銘柄もあるのではないか。
  • 蛭田さん
    晴れのち雨。政治の安定、賃上げによって緩やかに上昇していくのではないか。
  • 藤野さん
    曇り。全般的には暗くない。「へそ曲がり」相場を予想。2013年は誰でも勝てる相場で付加価値を出すのが難しかった相場だった。
  • 渡邊さん
    晴れ時々ゲリラ豪雨。金融緩和のし過ぎが問題になるだろう。QE3は継続せざるを得ない。金融でしか収益をあげる事が出来ないからだろう。好調な不動産売買も実需ではないものが多いのではないか。中国不安もある。
  • 栗岡さん
    小雨。QE3、中国、EUと問題山積しているがその中では割ときれいな「道」なのが日本株。その中でも中小型株は小雨に対応できる企業が多い。祭りの後の散らかった相場、という印象。

質疑応答

  • 人件費高騰が予想されるがその対応についてはどうお考えか?
    重要な問題。直近では7522 ワタミが下方修正を出して話題になっていた。ブラック企業として注目されていて人が集められない状況になっている。居酒屋経営自体が暗いイメージが付いてしまった。人手不足がポジティブに捉えられる銘柄に注目している。

    俺の質問だ =)。正直、質問する機会が与えられるとは思っていなくて練り込まれていない。最近、もやっとしていた事を直球で聞いてみた。2719 キタムラの良好な月次に反して下方修正が入ったというのも気になっていた。気が付いてみるとひふみのポートフォリオから労働集約型の銘柄はかなり減っている。省人化は今後のテーマになりそうだ。
  • オリンピック関連で注目している企業は?
    決済関連に注目。3769 GMOペイメントゲートウェイは決済銘柄として組み入れている。米国のPayPalも伸びていくのではないか。決済関連の銘柄は買収対象になるかもしれない。
  • 来年の為替について
    引き続き、QE3の金利差は続くだろう。円安傾向が引き続く事に。持ち合いで100±5円あたりが相当かと思われる。

    俺の質問だ =)。即興過ぎて面白くなかったかなあ。
  • UFJ売却と現金比率について
    8306 三菱UFJはとても便利な銘柄。必ずしもTOPIXと同じ動きではないがTOPIXにある程度は連動している。流動性相場等、大きくマーケットが上昇する局面でよく利用する。三菱シリーズ(三菱地所、三菱商事)は使いやすい。
  • メディカル関連への組入れについて
    勝負しやすい。渡邊さんが得意。IPOに注目。医療関連で地味で利益の出しやすい銘柄を組み入れたい。そこそこ流動性があるので組入れやすい面もある。
  • アベノミクス相場の評価どうよ?
    3本目の矢が弱い。行政を変える力に迫力が欠けている。薬のインターネット販売の件でも最高裁の判断が出ているにも拘らず行政側の圧力が強く、もにょもにょしている(「リアップX5」「ロキソニンS」「アレグラFX」など23品目はネット販売をしばらく禁止とする薬事法改正 -INTERNET Watch)。TPPで農業が滅ぶのではなくTPPに限らず農業は滅びる状況になっている。
    引き続きIPOにフォーカスした方が明るい。日本を変えていくベンチャーは今後も出てくるだろう。
  • 景気の終わりはいつになる?
    メインシナリオは緩い景気回復が数年続く事。持続性が長い。今まで設備投資を控えてきた企業が設備を更新していくことになるだろう。
    仮に景気が終わるとするなら外部要因になるのではないか。

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こんな感じ。

もう既に来年の相場がテーマになっていたのが印象的でした。消費税増税の影響はやっぱり読めませんねえ。直近だと証券優遇税制の終了を理解していない個人投資家が案外多いというのが気になったかな。ちょっとした下落が大幅下落になりそうだ。頭の片隅にでも入れておこうかな。

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