2013年12月5日木曜日

「ひふみアカデミー」 (2013/11)」雑記

先月に続きひふみアカデミーに参加してきました。参加者は目算60人程度。人数的には結構な人が入っていたのですが机が用意されてて助かりました =)。

前回と同様、Ustream30分後の状況もさっくり書いてみるテスト。





今月のナビゲーター担当は渡邉さん。

  • ひふみ投信 5.90%、TOPIX 5.40%
    ほぼTOPIX並。月の前半は良かったんだが後半から株価が上がり始め、トントンとなった。イエレンさんのテーパリング発言でリスクオンになって株高に至る。株高と共に円安が進んでいる状況なのはリスクオンで海外の資産を買い入れようという流れが出来たと思われる。
    相場が強いとひふみ投信は付いていくのが精いっぱいで苦手。11月は、相場についていけたのでしてやったりという印象。
  • 為替感応度の強い業種が上がった
    ひふみはあまり組み入れていない銘柄が多かった。11月は組入れ銘柄の上位陣の活躍が目立っている。組入れ1位の3769 GMO-PGは今月+31%、2位の2389 オプトは+28%、3位の4997 日本農薬+11%、6383 ダイフクはTOPIX並、7593 VTホールディングスは+16%。
    主力の小型株が強かった。
  • 11月はあまり売買を行っていない
    2389 オプトを買い増しした。新規上場する子会社のホットリンクの株価上昇で見直されることを期待している。その他、物流関連銘柄を買い増している。Eコマースが活況になっている裏でそれらを運ぶ物流も増えてくるのではないか。
  • 年末~2014年にかけての相場
    証券税制が10→20%に変わる状況で個人投資家の売り越しが懸念される。11月は個人売り外国人買いが見られたが12月もその傾向が強いと考えている。5月の高値は外国人買いが要因だった。
    3月~4月は消費税増税が関わってくる。必要でないものは買われなくなる。
  • 人手不足・教育不足
    人手が足りないのはブルーワーカー、未だに余っているのがホワイトワーカー。景気の上昇により現場に人が足りない状況。少子化と投資不足が効いているのではないか。
    少子化により、学生アルバイトが少なくなっている。アルバイトが集まらないし、経験不足。
    長いデフレ期間により、人に対しての投資が不足している状況がここにきて顕著になってきている。現場監督、トラック運転手等が足りない。賃金を上げても人が集まらない状況が話題になっている。
    2014年はこの状況が加速すると考えている。オリンピックは間に合うのだろうか。

質疑応答

  • ひふみ投信の流出状況ってどうよ?
    11月は流入6億円、流出4億円でプラスではある。が、流出額は過去最大で、初期の顧客で大きく儲けた人達が売却したと思われる。
    これでお別れとか言わないで ( ;∀;)
  • IPOどうよ?
    ベンチャー育成というのは重要なテーマ。2013年以上に盛り上がると思われる。2014年のIPOは60社位になるのではないかというニュースも入っている。VCのイグジットを考えると株価が高い時期に上場したいと考える人たちも多いのではないか。
  • 5/13の再来とかどうよ?
    当時は唐突感が強く冷や水を浴びせられた状態だった。今はその影響もあって織り込んでいる状況が強いのではないかと考えている。
    ひふみ投信はリスクの低い投資を行っているが、市場が下がる時はひふみ投信もその影響を受けてしまう。市場の動向を見極めるよりは市場は分からないものと考え、起きた後の処理に注力している。市場を見極めるのは神業だが、起こった後の処理は人間業でも出来る
  • 今の日経平均はバブルなの?
    レンジの範囲。今年の日経平均のEPSは800~1000円くらいを想定。PERは12倍位とざっくり計算した。EPS×PERで株価を求めると以下の通り。
    • 前政権のディスカウント:PER 10倍 → 10000円
    • 現政権のプレミアム:PER 14倍 → 14000円
    • 来年のEPSは1100~1200円、PERは16~17倍位と考えると18000~19000円程度がレンジになるのではないか
  • IPOには参加しないの?
    IPOにはあまり積極的ではない。場合によりけりで参入している。時々、割安になっている場合があるし、セカンダリーを狙ったりすることもある。
    例えば11月は6079 エナリスのセカンダリーに参加した。企業価値に対して株価が割安であるとの判断。上場2日目あたりで保有比率の2%程度買い付け、その後、株価が上昇したタイミングで売却した。11月末時点で上位40位以下なので11月の銘柄リストには入っていない。
    IPO相場は個人投資家のマネーゲームという認識が強い。
  • 組み入れ銘柄の7203 トヨタ自動車はどうよ?7201 日産自動車に比べてパフォが良くないんだけど?
    気にしていない。気になるなら自動車セクターのアナリストに聞くのが宜しいかと。
    ひふみ投信は個別銘柄を当てに行っている訳ではない。ポートフォリオのウェートで勝負している。ひふみにとっては、大型株はサブで小型株がメインという位置付けで、トヨタの役割はマーケット追従のための「コマ」。マーケットとの対話を重視している。

業務報告

  • 片山さん
    6638 ミマキエンジニアリングの紹介。
    (当方、ミマキエンジというか広告印刷機という狭い業界の銘柄が大好きでこの銘柄も好物だったんだが何かいつの間にか株価を上げていてショックを受けている間に紹介が終わってたorz。ヘンテコ為替差損と上方修正への反応の鈍さからこりゃダメ感がたっぷりだったんだよなあ。ミマキエンジは米国のシェアが強いのでその点も評価できる。時折見せるどうしようもないファイナンスが気がかりではある。ということで各自調べて。奇抜な目線ではないよ。)
  • 蛭田さん
    12月は取材回数が減ってしまう月。冬のボーナス等、財布のひもが緩む月でもある。居酒屋にでも言って人間ヲチしてくるお。
  • 渡邉さん
    テーパリングがテーマになっている。イエレンさんのスタイルはハト派に近い考えのような気がしている。市場を驚かす発表はしてこないのではないか。単純な失業の数値を判断するのではなく、失業の質(JOLTSがどうのこうの)に注目している。
    とはいえ一つのシナリオにかける運用はしない。

---

その後、一足早いクリスマスプレゼントコーナー。各自好みの書籍をプレゼントするという企画。メモを取り忘れてて後悔したんだが、レオスの隠れキャラを自称する湯浅さんの書籍が気になって早速Amazonで発注を掛けた。バンド経営の話なんだがひふみ投信(レオス)の経営と相通じるものを感じているんだとか。

話が上手い方で、聞いてるうちに何故俺はメモを取っていないのか後悔したほど。


グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ
デイヴィッド・ミーアマン・スコット ブライアン・ハリガン
日経BP社
売り上げランキング: 7,601


渡邊さんはマネーボール、蛭田さんは忠臣蔵の決算書、片山さんは波のうえの魔術師と自作の同人誌をプレゼント。ちなみに波のうえの魔術師はビックマネーの原作で本人は読んでいないとのこと。オチ担当かよw


マネー・ボール〔完全版〕
早川書房 (2013-05-09)
売り上げランキング: 3,257


「忠臣蔵」の決算書(新潮新書)
新潮社 (2013-05-24)
売り上げランキング: 30,442


波のうえの魔術師 (文春文庫)
文藝春秋 (2012-09-20)
売り上げランキング: 2,141

0 件のコメント:

コメントを投稿