<自動車ヘッドライトのLED化に注目>
性能向上と低価格化を原動力として、さまざまな分野でLEDの普及が進んでいます。液晶テレビのバックライトはあっという間にLEDが主力となり、家庭や商業施設の照明でも採用が増加してきました。そして、次にLED化が進む分野の一つとして注目されているのが自動車用のヘッドライトです。
ヘッドライトは高い輝度が必要なため、現在はハロゲンランプが主流で、LEDの使用はごく一部の車種に限られています。しかし、今後LEDの高輝度化が進めば、省エネという観点から採用が増加する可能性は高いと言えます。効率良く光を利用するためにはさまざまな部材や技術の助けが必要なため、ライト組立メーカーやLEDメーカー以外にも関連企業は多く存在します。
当ファンドで注目しているのは基板メーカーの京写(6837)です。LEDを利用するためには単純ながら電子回路が必要なため、片面配線基板が用いられますが、この分野はアジア全体で見ても有力企業がほとんどなく、同社の独壇場となっています。回路は単純でも放熱性などの要求水準は高いため、付加価値の高い事業と言えます。
また、設計技術者派遣のアビスト(6087)も面白い存在だと考えています。同社はトヨタ自動車の設計ソフト切替に乗って急成長した企業ですが、近年はライト組立メーカーを中心に自動車業界の中で顧客の幅を広げています。光学設計には独特なノウハウが数多く求められるため、技術の蓄積を持つ同社は極めて有利な立場にあると考えられます。
自動車用ヘッドライトの御三家というと7276 小糸製作所、6923 スタンレー電気、7244 市光工業でしょうか。自動車部品の中では分かりやすい構造だったので、LEDヘッドライトが注目された過程でスタンレー電気を保有していた記憶があります。やっぱこいうのはストライクじゃないと =)。
で、京写なんですけど、このファンドではかなり長い間保有している銘柄だったかと。結構、面白いんですよ。
京写はプリント配線板メーカー、要は電子部品を貼り付ける板を製造しています。電気製品には必ず必要となっていまして、電気製品の売れ行きで業績が上下します。配線板を製造しているメーカーは結構ありまして6958 日本CMK、6787 メイコー、6658 シライ電子工業あたりでしょうか。これら多くの同業他社は、利益率の低い片面実装の製造を縮小し、携帯電話などの精密機器に採用されている両面実装・多面実装の利益率の高い製造に移行していきました。京写は敢えて利益率の低い片面実装を中心に薄利多売の路線を守ったため、現在の両面実装のレッドオーシャンに巻き込まれることなく残存者利益を得る企業となっています。京写は片面実装の技術力をウリとしています。
1000株単元じゃなく、流動性がソコソコあればいい銘柄なんですけどねえ。京都銘柄だし =)。この分野だと4973 日本高純度化学あたりが好み。
アビストの方はちょっと分からない。調査してないな。アウトソーシング業は面白いとは思うんだが、同業他社っぽい2427 アウトソーシングとかの業績が結構ブレやすいってのも気になってるんだよね。去年のIPO銘柄(6087アビストIPO)てのも食指が動きにくい。もう1~2期こなしてみないことには何とも。
LED関連だと関連装置の6387 サムコ、要素技術の6961 エンプラスあたりが好みかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿