2015年12月4日金曜日

IRプレゼンテーション資料の評価リストまとめ

評価リスト


最近、プレゼンテーション資料を作成する銘柄が多くなってきたので、評価するためのチェックリストを作りました。決算説明会さんのまとめを通じて評価していきます。

  • 文字が大きいこと
    文字が小さく、圧縮されて記載されているプレゼン資料は読まれません。的を射ていないし、短い時間で伝えたい事項が纏まっていない証左。Appendixとして纏めるのはOK。
  • 冒頭に期中のトピックがあること
    注目してもらいたい事項を頭に持っていくのはプレゼンの基本でしょう。ツカミってやつです。
  • 中期経営計画、事業戦略の分析があること
    中計があるなら毎回の進捗を説明するべきです。例え中計がなくても今後の事業戦略など、会社のあるべき姿を投資家に説明する責務が経営者にはあるはずです。
  • P/L、B/S、セグメント別、月次の分析があること
    P/Lは説明があるのですが、B/Sの変動についてコメントが用意されていない資料が多いです。大きな変動がなくてもB/Sには触れるべきでしょう。決算短信では数値の増減以外の説明がないので、理由が分かりません。理由も説明するべきです。
  • 事業環境の分析があること
    環境次第で業績が大きく変わる場合がある事業なら事業環境の説明をするべきです。同業他社比較があればなお良し。
  • 株主還元の説明があること
    配当方針、自社株買い、株主優待、IR活動等の説明は必要です。特に配当は法で定められた株主の権利です。この権利について説明がないのは不誠実です。方針に変更が無かったり無配であってもその説明は必要でしょう。

リストは随時更新します。


目的


目的は、プレゼン資料の改善です。

プレゼン資料は、フリーフォーマット故に良し悪しが激しい状況にあります。IR資料を作る担当の方が他社の資料を研究していないからか、投資家が必要としている情報が見つけにくいことが多々あります。何が足りないのか、何が必要なのかを無駄に目が肥えている私が評価していくことで、改善されていくことを望んでいます。

IRフェア等でも配布されることもあろうかと思います。これらの資料を改善させることは、日本の資本社会に貢献できると確信します。

レッツ、イチャモン。


経営者の責務


そもそも投資家へのプレゼンテーションは経営者の責務です。

誰に自分たちを信任してもらっているかを考えれば当たり前の話です。経営者兼大株主というケースも多々あるのですが、ゴーイング・コンサーンの考えからすれば、企業は創業者や大株主の私物化をするべきではありません。経営者は経営者の責務を果たすべきなんですよ。大株主は甘えです。

経営者は投資家に興味を持ってもらうことが重要でしょう。

多くの投資家に興味を持ってもらうことで株価を適正な価格に維持する経営努力を惜しむべきではないのです。株価が高過ぎるのなら投資家が見えていないリスクがあるのかもしれません。誠実さを持って説明するべきです。

業績の向上は当たり前です。

自分たちの成長を正しく投資家に伝えること、これも経営者の重要な仕事なんですよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿