7636 ハンズマン
<個店を育てていく経営>
ホームセンター業界は難しい局面に陥っています。かつての成長要因だったプロ向け流通の取り込みがほぼ完了した一方、一般の消費者向けに関しては、日曜大工や園芸といった専門性の高い分野を除くとドラッグストアやインターネット通販などの業態に利便性で勝てないことがはっきりしてきました。その中で、圧倒的な魅力を持つ大型店舗を作ってプロ・一般消費者の両方を惹きつけ続けているのがハンズマン(7636)です。
同社は宮崎発祥の企業で、ホームセンター参入32年目に当たる現在でも九州からは出ておらず、店舗数は11店しかありません。一店当たりの売場面積は2,200坪と大きく、吹き抜けを活用したビジュアル・マーケティングが特徴です。
同社の最大の特徴は、一店当たり22万品目におよぶ在庫の品揃えです。「顧客が欲しいと思うものはたとえ年間1回転しなくても置く」という方針のもと、日本では同社しか扱っていない直輸入品を含め豊富な商品を販売しています。顧客の要求を汲み取るため、従業員に対しては積極的な接客と会社への提案を奨励し続けています。回転の悪い商品を揃えているぶん顧客が集まって売れ筋商品の回転が良くなるため、在庫全体の回転期間は年4回と決して悪くありません。
急速なチェーン展開を行わず一店ごとに人と品揃えを育てていく経営方針は、32年間まったく揺らいでいません。11年前に代替わりした現社長も、経営の合理化を進めつつ核心の部分は創業者の方針を引き継いでいます。成長速度は決して速くありませんが、安心感の高い企業と言えるでしょう。
ハンズマンは昔、以下の記事で知りました。
悪くない企業かとは思うのですが、成長性やら今の月次状況を見ると投資するタイミングかどうかはビミョーでしょうか。というか、ホームセンター全般が消費税増税から売上が伸び悩んでおり、幅広い消費には程遠いんだろうな、と思っていたりします。
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