2019年9月25日水曜日

3107 ダイワボウHD - '19/05の「担当ファンドマネージャーの見方」

大和住銀日本小型株ファンドまとめページ

3107 ダイワボウHD


ダイワボウHDは、IT関連商品を扱ってる専門商社です。子会社ダイワボウ情報システムを吸収。四季報の同業他社に東洋紡[3101]大塚商会[4768]OKK[6205]


<特需だけではありません>

商社不要論が叫ばれて久しいですが、現在生き残っている企業のほとんどは自分達の強みを見つめ直し、そこに磨きをかけた人達です。彼らの強みとしては、情報、技術、資本など様々なパターンがありますが、最も地味な物流の部分を特長として、シェア拡大を続けている企業も存在します。それが、今回紹介するダイワボウホールディングスの基幹子会社であるダイワボウ情報システムです。

同社は繊維会社である大和紡績の子会社として1982年に設立され、パソコン市場の拡大に伴って成長を続けてきました。パソコン市場が曲がり角に差し掛かってからも、全ての同業他社が事業の高付加価値化や川下展開強化などに活路を求めるなか、全国をカバーする在庫拠点を基盤とした物流機能に自社の生き残りを賭けました。近年でも、フィンランド製のロボットピッキングシステムをいち早く導入するなど、物流ノウハウに磨きをかけ続けています。

前期は、2020年1月にWindows7のサポート終了が予定されている影響で法人を中心にパソコンの買い替えが増加したため、前々期の史上最高益を5割以上更新する好業績となりました。しかし、今期会社予想が減益だったこと等により、株価は大幅に下落しています。

しかし、同社の増益要因は特需だけではありません。前述のような物流機能の進化により、近年では大手パソコンメーカーの直販部隊が獲得した案件に関しても、同社経由で納入を行うケースが増えているのです。日本全国の顧客に付帯機器とセットで納品し立ち上げサービスまで任せられる利便性が、いったん商社飛ばしを実現したメーカーにまで評価されているということです。同社の法人向けパソコン市場における取り扱いシェアは28%に達し、首位の座を固めつつあります。

中長期的には、クラウドサービスの一括管理システム「iKAZUCHI」にも期待がかかります。マイクロソフトやサイボウズ、セキュリティ大手各社などが提供するクラウドサービスの契約管理を一本化するサービスで、開始後2年で取扱高37億円まで成長しました。「小難しいことは言わず、ひたすら顧客利便に奉仕する」という同社の強みが生きる事業だと思います。

主力のダイワボウ情報システムは村上ファンド案件でしたね。


親子逆転現象があったのを逆手に取られた案件だったかと。

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2020年1月にWindows 7の製品サポートが終了することで法人向けPCの買い替え需要が高まっています。以後、Windows 7のセキュリティを含む一切の更新が終了しますので、常識的な法人であれば更新せざるを得ない状況にあります。

法人向けPCは、Intel社のCPUが多く用いられるのですが現在のところ、生産が滞っており市場に十分なCPUを供給できていないため、PC価格の高止まりが起こっています。これもダイワボウHDの売上が伸びた要因の一つとして考えてよいかと思われます。

同業他社であるハイパー[3054]にIntel製CPUの供給不足の影響について聞いたのですが、彼らは型落ちPCに注目し、その下落分の鞘を抜くことで利益をだす強みがあるのですが、型落ちPC自体の供給量が少なくなり、売上の伸びに対して利益が伸びていない状況が続いています。また消費増税の駆け込み需要も聞いたのですが、法人向けPCではそこまでのコスト意識は無いとのこと。年末までは需要は続くのではないかとみています。

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サブスクリプションビジネスである「iKAZUCHI」はヨサゲなサービスですね。多分利益率も高いかと思われます。


ただ売上高8000億円の企業の内の40億円程度の売上で、これから倍々に増えていく程の破壊力はあまりない感じは受けました。社内ベンチャーとして上場させると面白いかもしれません(つか事業へのシナジーがない紡績事業を整理することも考えんと、、、)。

方向性は良いと思うのですが、このサービスの設定は各社がやらないと行けないのがネックになりそうです。この点、パシフィックネット[3021]のLCM事業はよくできていて、お客さんが必要なソフトウェアをインストールした状態まで請け負っています。こうすることで事務の手間を省くことができます。この作業のことをキッキングというのですが、かなり泥臭い作業でしてこれが参入障壁になっていると説明していました。

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いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


ここ数年、在庫を増やし続けているのが分かります。


在庫に応じた売上高になっているのが分かります。

Windows 7買い替え需要が剥落したときの反動がやや気になるところですが、人手不足や設備投資不足もあって、しばらくはIT機器の需要は減らないのではないかと考えています。

投資を検討するなら今後の収益性、配当の安定性、低PERの修正あたりが課題でしょうか。

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