9467 アルファポリスと売掛金
取り敢えずいつものB/Sをみてほしい。GMOクリック証券の財務分析より。
流石にこの回収の出来なさはどうよ?と思ってもう少し調べてみた。有報によると、どうやら売掛金の98%は星雲社が占めてるらしい。
ちなみに出版業界は、通常とはやや異なった流通網になります。
出版社 → 取次会社 → 本屋さんという流れが一般的な書籍の流通です。
この取次会社は寡占化が激しくてトーハンと日版の2社に独占されています。弱小本屋さんの場合、売れ筋の書籍が取次会社から流れてこないことがあり機会損失が激しく、更に経営が怪しくなるという悪循環が結構あるようです。
この辺りの事情を知りたいのなら暴れん坊本屋さんをお勧めします。面白いですよ =)。
出版社 → 取次会社 → 本屋さんという流れが一般的な書籍の流通です。
この取次会社は寡占化が激しくてトーハンと日版の2社に独占されています。弱小本屋さんの場合、売れ筋の書籍が取次会社から流れてこないことがあり機会損失が激しく、更に経営が怪しくなるという悪循環が結構あるようです。
この辺りの事情を知りたいのなら暴れん坊本屋さんをお勧めします。面白いですよ =)。
で、星雲社。
取次会社に口座を開いてもらえない出版社が利用する取次のようです。かなり財務が良くないと上記2社に口座は作れないらしい、というのは聞いたことがあります。そんな弱小出版社が2大取次会社に取次をする仕事を請け負ってくれるのが星雲社ってことらしい。
つまり出版社 → 星雲社 → 取次会社 → 本屋さんってこと。
星雲社は実にマイナーな科学書や児童書を扱ってくれる所でして、場合によっては重宝するはずです。卒論に必要な書籍を発注した所、1ヶ月待ちとの連絡があり、当時はビビりました。間に合ってよかったよorz
- 9)中取次=星雲社とは ( その他文化活動 ) - 出版社起業物語 - Yahoo!ブログ
- 星雲社さんというのは不思議な会社で…… 。直に取次会社とやりとりしないで出版する方法:高橋モータースのブロマガ - ブロマガ
で、なんでこんな回収が遅いかってのを調べたらやっぱり有報に書いてあった。
(1) 取引依存の高い主要な取引先について
当社は、将来的にはコンテンツを活かした多角展開を見据えておりますので、限られた経営資源は編集等に注力すべきだと考えております。そのため、取次(出版社と書店の間をつなぐ流通業者)との取引業務(書籍の販売・流通業務)は全て中取次(出版社と取次の間をつなぐ流通業者)である株式会社星雲社を介して行っております。そのため、販売金額の約98%(前事業年度(自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日)実績)が同社に対するものとなっております。また、同社との契約条件により、新刊書籍に関しては、出荷から6ヶ月後に取次からの売上回収額が確定し、その翌月に同社が取次から回収、翌々月に当社へ入金するため、同社に対する当社の売上債権の回収期間は約半年となっております。
おかしいだろその契約。
仮にも上場企業ですのでもう少し強めに契約を仕切り直してもらったら如何でしょうか。若しくは2大取次に口座を作るなりしてキャッシュフローを健全化するべきです。
仮にも上場企業ですのでもう少し強めに契約を仕切り直してもらったら如何でしょうか。若しくは2大取次に口座を作るなりしてキャッシュフローを健全化するべきです。
同社の業績悪化等により貸倒リスクが顕在化した場合においては、同社が保有する当社書籍の売上債権に対しては債権譲渡担保契約を締結しているため、担保権を行使し取次から直接売上債権を回収することが可能となっております。
つまり・・・我々がその気にならなければ債権回収は10年20年後ということも可能だろう・・・ということ・・・!
また、何らかの理由により取引契約が解消された場合、一定の期間や費用を要するものの、取次との直接取引及び株式会社星雲社に委託していた業務を内製化するために必要な組織・業務の整備を行うことで、対応は可能であると考えております。
今すぐ、一定の期間や費用を費やしても直接取次に口座を開くべきです。半年、キャッシュが回らない時期があるのは怖すぎです。未曽有の返本ラッシュで引当金を超える可能性だってある訳です。売掛債権から削られればますますキャッシュが回らない。
現金が尽きれば黒字倒産まっしぐらでっせ。
現金が尽きれば黒字倒産まっしぐらでっせ。
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「経営資源は編集等に注力すべき」というのは上場企業として如何なものかなと思う訳なのですよ。全てが正回転している時に経営者は必要無いんですよ。逆回転した時に備えて、如何に資金繰りを上手く回すかが経営たる所以で、その備えを疎かにするというのは不安です。
杞憂でなければいいのですが。
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