4971 メック
メックは、電子部品用の溶剤を開発・製造している会社です。四季報の同業他社に4626 太陽HD、4973 日本高純度化学、4975 JCU。他に4966 上村工業、4095 日本パーカライジングあたりも近いかと。
メック [4971]電子基板向け主体の薬品会社。高密度・高多層電子基板における銅と樹脂の密着度を飛躍的に向上させるCZ(商品名)は薬品売上高の53%を占めるが、実質的な競合はなく参入障壁も高い。他の製品でも当社の得意とする分野への参入はないとの事。15/3上期営業利益は(続く)
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 9
メック(承前)対前年同期比76%増の1054百万円。下期の需要動向が読みづらい為通期予想1750百万円は変更せず。しかし、海外売上高比率は 52%、国内代理店経由を含むと72%と高く、円安は追い風で増額修正の可能性は高いと推測(利益の為替感応度は算出していない模様)。
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 9
電子部品の製造の消耗品として使われるので、売上は電子部品の売上に連動します。シクリカルな面が強いのですがそれ以上に利益率の高い製品が多く、上記の同業他社はいずれもキャッシュリッチ企業であることが多いです。シクリカル故に銀行から借金がしにくい状況ですので、余った現金を配当に回そう、と言う事にはならないあたりが寂しい所です。
メッキや溶剤は、割と開発費が少ないという点も利点かと思われます。日本高純度化学とか社員48名であの売上と利益ですからね。凄い業界です。
原料費の価格にも一応、注意した方が宜しいでしょう。メックは銅がメインですので銅価格が高騰すると利益に影響があります。日本高純度化学は金メッキなので、Goldの価格が影響します。企業によって主要の原材料が違うので注意してください。
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、、、悪い銘柄じゃないんですよええ。
CZ懐かしいです。何か知らないんだけど決算説明資料の売上に一喜一憂してましたよ。で、いつか思い出せないんですが、会社を再編して工場を新設するみたいな話になって、結構長引きそうなIRを出した時があったんですよ。これは時間が掛かるな、と踏んで全部、処分しちゃったんだよなあ、、、orz。その後、やっぱ再編しないわ、って事になって株価がグニョって上げて、追従するべきだったのかもしれない、よなあ。
あの時はPER一桁台でPBR1倍割れですよ。いやあ凄いことになってますね。
まあそんなこんなで、非常に浮き沈みが激しい分野です。BBレシオやら家電統計やら最近ならiPhone部品やらを色々考慮しつつ直近で大規模な設備投資をしそうもないタイミングを見計らって投資をするか、半額になっても握っていられる資本を手に入れるかしないとこの手の銘柄で儲けるのは至難かと思われます。
投資としての難易度は高めだけど、銘柄自体は悪くないですよ。
投資としての難易度は高めだけど、銘柄自体は悪くないですよ。
4319 TAC
TAC [4319] 資格取得教育の大手。2010年をピークに資格試験申込者数の減少は止まらず、当社業績も同様。15/3上期営業利益は対前年同期比702百万円減の 788百万円、通期目標1050百万円に対する進捗率は75%。上期・下期の利益比率は6対4~6.5対3.5。(続く)
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 9
TAC(承前)固めの方を採用しても上期実績から算出した通期利益は1212百万円と計画値を上回る可能性大。しかし、3Qは赤字の事があるのと、来期収益見通しを今期より下のを出してくるリスクあり。会計士の需要は供給を上回って来ており、いずれ資格試験受験者の反転増に繫がるので、(続く)
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 9
TAC(承前)来年には底打ち感が出るのではとの当社見解。今12月引渡で現在使用中の本社ビルを33億円で取得し(9末現預金59億円)、減価償却費等考慮後で年170百万円の営業利益の改善が見込まれるのは明るい材料。
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 9
TACのパンフ置き場 pic.twitter.com/geBD5Kd872
— Mc.N@休職中 (@SyncHack) 2014, 11月 10
学習塾と重なる点が多いのですが、大きな違いとして単価が滅茶苦茶高いです。お子様相手ですと月謝で5000円程度が一般的ですが、資格関連と言うか年齢が上がると途端に単価が上がります。TACだと10~20万円程度でしょうか。大人相手の商売は儲かりまする =)
この手のビジネスが恵まれているのは、月謝が前払いと言う事です。
額が大きいと分割支払いというのもありますが一般的には前払いでしょう。おカネを貰ってから運営するので、資金繰りに悩むことはまずあり得ません。また講師の方々は概ね授業回数に連動して賃金を支払うので変動費扱いです。授業が無ければコストも増えません。サラリーマンはいるだけで賃金を払わなければならないんですから経営は大変ですよね =)。固定費でインパクトがあるのは広告費程度でしょう。
この手のビジネスが恵まれているのは、月謝が前払いと言う事です。
額が大きいと分割支払いというのもありますが一般的には前払いでしょう。おカネを貰ってから運営するので、資金繰りに悩むことはまずあり得ません。また講師の方々は概ね授業回数に連動して賃金を支払うので変動費扱いです。授業が無ければコストも増えません。サラリーマンはいるだけで賃金を払わなければならないんですから経営は大変ですよね =)。固定費でインパクトがあるのは広告費程度でしょう。
TACの主力は簿記・会計・税理士資格なんですが、人気が無くなりつつあるようです。合格率を上げたため、合格者が多く排出されたとか、税理士を必要としている中小企業が増えないとか、色々あるようです。
景気が良くなる過程で、会計士の需要が飛躍的に増えると受験生が感じれば、ビジネス環境が良くなるかもしれません。資格ビジネスは、不安要因が増えないと伸びないというのもあります。つまり「資格取っておかないと将来不安」って心理に追い込まれるような状況、例えば失業率の増加とかが無いとナカナカ財布のヒモは緩まないですよ。「借金してまで資格取るくらいなら他の仕事でよくね?」と言う事になりやすいのです。またサブプライムローン問題レベルの不況になると今度は「資格なんか取るカネなんてあるわけねえYO!」と言う事になってこれもまた宜しくない、と来てる。
ああ面倒くせえ。
いつものB/Sの確認。クリック証券の財務分析より。
このビジネスを見るにあたって重要なのはB/Sの右側、流動負債です。他のB/Sと比べてやけに規模が大きいのです。後、無形固定資産の減損(?)かな、減り方が異様ですね。現金の増え方も気味が悪いです。
では詳細を見てみましょう。今期2Q決算短信より流動負債。
流動負債の6割は前受金です。前受金は、受講者から受け取った前払い金が計上されています。TACの場合、大体3ヶ月~半年程度の前払い金になるはずです。つまりこの前受金から半年先の売上が予想出来てしまう訳なんですな =)。TACは、季節要因が強いので一概に悪化するとは言いませんが、先行きは不透明であることは確かでしょう。
受講者から受け取ったおカネですが、まだ受講していない金額が前受金です。受講者が授業を受講して初めて前受金は減ります。前受金が減っても現金は増えません。もう受け取ってしまってますからね =)
流動資産を確認しましょう。
受け取った前受金は当然、返金のためにある程度の現金を持っておく必要があります。現時点では、59億円の現金があるので十分でしょう。
この前受金を使い込んで社会問題になったのが英会話のNOVAです。チケットという単位で前払いをさせていて返金不可としていたのですが、それが社会問題化し、返金騒ぎになり、返金しようにも現金は既に使い込んでいて持っていないことがばれてしまい、あえなく倒産というパターンです。
NOVAの事件により、会計項目に「金銭の信託」というのが増えました。返金に備えて前受金の半分は別勘定にしなければならない、というものです。ただこれは任意のようですので、TACのように現金で補てんする場合もある訳です。
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ここまで説明してやっと本社買取にイラッと来ていることが分かっていただけるとありがたい。補てん金額、ギリギリですやん。足りない分は、借金で補うんだろうか。
この手のビジネスは持たない事に優位性があります。つまり需要がある所を賃貸で借り入れ、需要が大きくなりそうな地域でビジネスを行う、と。そうなると、自社ビルを持つ経営は正しいのかって話にもなる訳です。ただ施設としては机を沢山置ける貸しビルというのもあまりないらしいく、難しいというのもあるらしいです。
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纏めると、ビジネス環境的にはやや下火ではあるものの、資金繰りに悩むことが少ない恵まれたビジネスです。それ故に不正や慢心も起こりやすく、成長意欲に乏しい経営者が多くいます。TACがそうだとは言ってませんよええ。
TACの場合、経営者自ら動画にて説明を行っているので一度見てみることをお勧めします。こいつ、ちょっとアレじゃね?と思ったら投資は止めた方がいいでしょう。TACがそうだとは言ってませんよええ。
#損した話はいずれ、、、orz
景気が良くなる過程で、会計士の需要が飛躍的に増えると受験生が感じれば、ビジネス環境が良くなるかもしれません。資格ビジネスは、不安要因が増えないと伸びないというのもあります。つまり「資格取っておかないと将来不安」って心理に追い込まれるような状況、例えば失業率の増加とかが無いとナカナカ財布のヒモは緩まないですよ。「借金してまで資格取るくらいなら他の仕事でよくね?」と言う事になりやすいのです。またサブプライムローン問題レベルの不況になると今度は「資格なんか取るカネなんてあるわけねえYO!」と言う事になってこれもまた宜しくない、と来てる。
ああ面倒くせえ。
いつものB/Sの確認。クリック証券の財務分析より。
このビジネスを見るにあたって重要なのはB/Sの右側、流動負債です。他のB/Sと比べてやけに規模が大きいのです。後、無形固定資産の減損(?)かな、減り方が異様ですね。現金の増え方も気味が悪いです。
では詳細を見てみましょう。今期2Q決算短信より流動負債。
流動負債の6割は前受金です。前受金は、受講者から受け取った前払い金が計上されています。TACの場合、大体3ヶ月~半年程度の前払い金になるはずです。つまりこの前受金から半年先の売上が予想出来てしまう訳なんですな =)。TACは、季節要因が強いので一概に悪化するとは言いませんが、先行きは不透明であることは確かでしょう。
受講者から受け取ったおカネですが、まだ受講していない金額が前受金です。受講者が授業を受講して初めて前受金は減ります。前受金が減っても現金は増えません。もう受け取ってしまってますからね =)
流動資産を確認しましょう。
受け取った前受金は当然、返金のためにある程度の現金を持っておく必要があります。現時点では、59億円の現金があるので十分でしょう。
この前受金を使い込んで社会問題になったのが英会話のNOVAです。チケットという単位で前払いをさせていて返金不可としていたのですが、それが社会問題化し、返金騒ぎになり、返金しようにも現金は既に使い込んでいて持っていないことがばれてしまい、あえなく倒産というパターンです。
NOVAの事件により、会計項目に「金銭の信託」というのが増えました。返金に備えて前受金の半分は別勘定にしなければならない、というものです。ただこれは任意のようですので、TACのように現金で補てんする場合もある訳です。
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ここまで説明してやっと本社買取にイラッと来ていることが分かっていただけるとありがたい。補てん金額、ギリギリですやん。足りない分は、借金で補うんだろうか。
この手のビジネスは持たない事に優位性があります。つまり需要がある所を賃貸で借り入れ、需要が大きくなりそうな地域でビジネスを行う、と。そうなると、自社ビルを持つ経営は正しいのかって話にもなる訳です。ただ施設としては机を沢山置ける貸しビルというのもあまりないらしいく、難しいというのもあるらしいです。
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纏めると、ビジネス環境的にはやや下火ではあるものの、資金繰りに悩むことが少ない恵まれたビジネスです。それ故に不正や慢心も起こりやすく、成長意欲に乏しい経営者が多くいます。TACがそうだとは言ってませんよええ。
TACの場合、経営者自ら動画にて説明を行っているので一度見てみることをお勧めします。こいつ、ちょっとアレじゃね?と思ったら投資は止めた方がいいでしょう。TACがそうだとは言ってませんよええ。
#損した話はいずれ、、、orz
8163 サトレストランシステムズ
サトレストランは、関西中心のロードサイド向け外食チェーン店です。和食が強いようです。四季報の同業他社は8179 ロイヤルHD、7550 ゼンショーHD、9943 ココスジャパン。ロードサイド展開のファミレスと子会社の「てんや」擁するロイヤルHDが一番近いかもしれません。
サトレストランシステムズ [8163]15/3期は、通期でも増収増益の公表値は少なくともキープしたい(出店コストの関係で出店が想定より遅れれば利益上振れ)。今回より月次売上高等月次サマリーの開示を開始。天丼専門店「さん天」に最注力(説明会資料にも42頁中29頁分に記載)。(続く)
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 8
サトレストラン(承前)海老2本入り天丼で税込み390円。既存の郊外型天丼チェーンはないのでロードサイドに展開。9末で8店だがいずれも開店1ヶ月で店舗営業利益黒字化。5年で直営100店、FC50店を展開の予定。海老は商社を介在せずの直輸入やキッチンの機械化等で低価格を実現。(続く)
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 8
サトレストラン(承前)但し、自動フライヤーより効率が良いと手揚げを採用。円安進行時の価格転嫁の方針を訊いたが、来期分まで為替予約済で(消費税10%でも)390円の価格は死守したいと。低価格路線はデフレビジネスモデルではあるが、ビジネスコンセプトは良いと思われ今後に注目したい。
— 決算説明会 (@gantky1) 2014, 11月 8
今回の目玉は、最近開発した天丼チェーン店のさん天のようです。関西中心の合弁でアークランドサービスの「かつや」を展開中でして、その手のノウハウを積み増しているのかもしれません。1Q出店状況を見ると「かつや」「さん天」の出店が強く出ていてかなり面白い展開が期待できそうな気がします。近場に「さん天」があれば確実に視察に行くところなのですが、しばらくは関西のみの展開っぽいですね。「さん天」でググってみた所、まだバズってないので初動っぽいですね。
いつものB/Sの確認。クリック証券の財務分析より。今回は10年で見てみましょう。
株主資本を見る限り、この10年で株主に喜ばれることはしていなかったっぽいですね。規模縮小、不採算店の解散あたりで資本を減らしていったのかな。配当利回りもかなり悪い。手厚い株主優待が唯一の株価材料、という感じでしょうか。前期の「のれん」計上は買収した回転寿司「にぎり長次郎」かな。
「かつや」「さん天」といい、価格帯を変えてビジネスを新たに展開しようとしているのが垣間見れます。決算説明会を開いたのも偶然ではないでしょう。月次から変化を期待できる数値が出てくるようであれば面白い展開が見れるかもしれませんね。
取り敢えず月次はよ。後、2Q決算説明会の資料公開もね。
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