3844 コムチュア
コムチェアは、ソフトウェア下請けを行っている企業です。四季報の同業他社に9749 富士ソフト、3756 豆蔵HD、3666 テクノスジャパン。会長さんは9613 NTTデータを同業他社に挙げてました。規模はこそ違えども主要顧客はそのあたりでして、大手から中堅企業あたりまでをフォローしているとのこと。
コムチュアの展示 pic.twitter.com/hDRsmy6qtn
— Mc.N@休職中 (@SyncHack) 2015, 3月 15
- マイナンバー関連銘柄として取り上げられてるけど実際どうよ?
特に大きな受注が決まっている訳ではない。来年の1月あたりからマイナンバーに向けた受注が増えるのではないかとみている。マイナンバーの需要は主に銀行や大手企業で発生すると考えている。多かれ少なかれ、システムの変更があるはずなので取りこぼさないよう、受注につなげていきたい。 - 会長さんが電力小売りの自由化による需要が増えるって言ってたけど実際どうよ?
特に大きな受注が決まっている訳ではない。来年以降に需要が出てくるかと思われる。 - ビジネスはストック型なの?売り切り型なの?
システム開発がフロー型、メンテナンスがストック型になっている。売上の割合は50:50。利益率はどちらも同レベルにある。
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同業他社と比べて割とストック型が多い方かと思われます。メンテナンスの利益率が高いのも魅力がありますね。実際の数値を確認したい所なんだが見つからず。この辺は会長さんのざっくり感が出てる。 - 不採算案件はこの業界の競争の激化が関係しているの?
その意識は無い。不採算案件が出ると大きく売上・利益を落としてしまうことより、受注段階で厳しく審査する部署を設けている。進捗状況の「見える化」もシステム化した。今後はこの部署がワークする事によって不採算案件を減らしていきたい。
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このビジネスでは不採算案件はどうしても発生してしまいます。これをどう防ぐのか、小さい内に消火するのかが利益向上に繋がります。経営者がこの意識を強く持っていることは強みでしょう。 - 単価はどの程度?
2千万~2億円あたりがメイン。大企業~中堅企業が主要顧客で、採算性の低いプロジェクトは受けない方針でいる。 - 新卒41名、中途100名程度とか人を雇いすぎではないか?教育は大丈夫?
ほぼ即戦力になる優秀な人材を取っている。勿論、すぐに実戦投入するのではなく既存の仕事から入っていき徐々に慣れていくよう工夫はしている。この辺はノウハウがあるので問題にはしていない。今の人材は優秀。 - 売上・利益の質の向上とは?
1人当たりの売上を重視している。1人当たりの売上を年間5%アップを目標としている。その内、労務費も年間3%上昇させる予定。差し引き2%が利益に貢献してくると思って欲しい。
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前期も労務費を3%程、アップしています。高い目標とそれに似合ったベースアップ。ナカナカ厳しそうだがガンガレ =) - データセンターは自前で持たないのか?
無い訳ではないのだが、特に力を入れる予定は無い。プライベートクラウドやパブリッククラウドは他社のサービスを活用する方向にしている。 - M&Aは今後も継続するのか?
継続したい。ただM&Aできる企業と言うのはやはりキズモノであることが多いので、その辺は考慮しながら探っていきたい。人材の確保と言う点で魅力はある。 - セキュリティ需要の取り組みはどうよ?
ベネッセの件もあって需要が高まっているのは認識している。自社で開発するよりセキュリティ系のパッケージを活用する方向で対応している。 - 株式分割どうよ?
株式分割に意味があるとは思えない。価格帯も東証が薦める範囲内に収まっているのでしばらくは様子見。 - 中計どうよ?
配当性向35%以上、ROE20%以上を目指す。今年5月に中期計画を作り直す予定にしている。
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現状でもう達成はしているんですけどね =)
会長の向さん抜きに語れないでしょう。結構なお歳なのですが、かなりエネルギッシュな人でして、IRフェアでは自ら先陣を切って解説を行っています。IRフェアに行きましたら是非、会長のハッスルぶりを見てやっておくんなまし =)。
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この銘柄の特徴は、高利益率にあると思っています。
それを支えるのが「部品化」です。クラウドやらグループウェアやらを直接開発するのではなく、既存のサービスを組み合わせて顧客に合ったシステムを構築するビジネスです。セールスフォースやらSAPやら数多あるパッケージソフトを顧客向けにカスタマイズし、最小限度の開発で素早くサービスを提供する事が出来ます。
他のソフトウェア企業の場合、顧客の発注に合わせてシステムを一から設計するので、初期コストが嵩み、人材を多く投入せざるを得ない構造でして、そうなると利益率は5~7%あたりで頭打ちになります。このパターンですと、人数が売上と利益の限界になります。人を揃えないと売上が伸びないのですが、人を雇いすぎるとプロジェクトがいとも簡単に頓挫します。時間もかかるので不採算案件も出やすい環境にあります。
以前、ソフトウェア開発銘柄ならパッケージの方が規模の経済性が働くという説明をしました。この銘柄は既存のパッケージを活用し、それらのノウハウを積み重ねることで規模の経済性を発揮しています。
何でも自分で作ろうとしない事、とても重要です =)。
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この銘柄のイチオシであるクラウドですが、これも自社で運用するのではなく、Microsoft(Azure)やAmazon(AWS)やGoogleを活用しています。外部のサービスへの不信感によりクラウド化は遅れるだろうと見ていたんですが、大企業から中小企業まであっという間に受け入れられてしまいました。
不信感以上にネットワークエンジニアの絶対数が足りていないだろうな、というのが私の印象です。本来ならやっぱりインフラは自社でやりたいんだろうけど、それを維持するためのエンジニアを育ててこなかったのでしょう。クラウドはインフラに関わる最新技術を包括してまして、インフラエンジニアの需要を減らしました。
これも時代の流れでしょうか。
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纏めると、将来の売上や利益を裏付ける数値は見いだせないのですが、ソフトウェアによる効率化が今後も進むと思えるのなら悪くない銘柄かと思われます。企業の設備投資意欲に左右されますので、景気低迷がリスク要因になりそうです。ソフトウェアは真っ先にコストカットされますからね。
金融系に強いので、マイナンバーや電力自由化による需要も期待できるでしょう。これらのサービスはソフトウェア無しに実現は困難ですからね。顧客の需要に合わせて精力的に既存のパッケージを取り込み、サービスを提供する努力を怠らない限り、成長過程を続けることが出来るのではないかとみているのですが、どうなんでしょうね =)。
株価は直近にディスカウントTOBをしたのでやや低迷中。EPS(PER)的には悪くないんだけど運用会社からの売却なのでやや不安材料か。
取り敢えず、会長さん、腰の調子が悪いらしいので無理しないでくださいね =)
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