2760 東京エレクトロンデバイス
東京エレクトロンデバイスは、半導体を扱う専門商社です。四季報の同業他社に丸文[7537]、マクニカ・富士エレホールディングス[3132]。
2670東エレデバ。説明会。まずまず。受注4Q減は契約切れの儲かっていないアナデバ分。その人員再配置で20/3に増収へ。7月から連結のファーストは売上30億円程度でメーカの利益率誇る。のれん長期償却。これが今期の計画には入ってない分がプラス要因。自社ブランド売上19/3は2−3割増収へ。— links-yamamoto (@links_yamamoto) 2018年4月25日
つまり、3月末のIRでファーストは2016/3 40億円で営業利益6億円、2017/3には20億円の0.1億円と何があった?不安になる企業を買収したのですが、— links-yamamoto (@links_yamamoto) 2018年4月25日
説明会で
1)2018/3はファースト27.5億円の売上で「メーカとしての利益とれている」と社長発言。2)買収金額20億円でのれんは短くはしないと。
2670の説明会40人ほど参加。マスコミも合わせての数。最初の質問者が最悪。要は、「配当を削られるのが怖い」のだろう。質問:借入金の最適解は?配当より財務改善策をとるか?利益がでなくても60円は死守するか?どっちらけ。こういう確約求める姿勢は投資家として資質ゼロ。機関投資家でこの有様😰— links-yamamoto (@links_yamamoto) 2018年4月25日
今期業績予想で10%減なのは、前期に半導体製造大手のAnalog Devices社とLiniar社との代理店契約会社の影響によるもので半導体産業の景気落ち込みではない様子。上記2社は半導体の中ではかなり大きい方でして、代理店契約解除は商社の事業リスクのひとつです。
最近の例ですと7587 PALTEKが該当します。
一方でメーカー機能を兼ね備えたファースト社買収の影響は業績予想に織り込んでいないとのことなので、この分が織り込んでいないとなると下期業績が面白いことになりそうです。
詳細については2760 東京エレクトロンデバイス メーカー機能強化へ!!業態変化の片鱗を視た by相川伸夫 | みんなの運用会議からどうぞ。
いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。
売掛債権が大半を占めてる様子。売掛債権回転率も落ちているような気がするが商社としてはどうでしょうね。総資産が増える一方で借入金も増加しているのも気になる。結果として株主資本の伸びもこの10年で鈍化しています。
次にFCF。
この5年間の借り入れが増加しています。FCFのマイナス分を借金で補っている構造が分かります。'18/03期現在で自己資本比率は27.6%と商社なのでまだ安全圏とはいえ、そろそろ気になるところでしょう。増資してもいい状況かと思われます。
山本さんには悪いが私もこの企業の資本政策を真っ先に聞くと思います。今後、メーカーとしての機能を強めるのなら尚更でしょう。
メーカー機能を取り込みつつある専門商社
この話を書きたかっただけなのに前置きが長くなりすぎました。
最近、専門商社からメーカー機能を取り込む流れが強くなってきていると感じています。成功例で目立つのはミスミグループ本社[9962]でしょう。他にも医薬原体の製造を始めた三谷産業[8285]、設計サポートを始めた萩原電気HD[7467]、上記で説明したPALTEKも設計サポートを行うことで利益を伸ばしています。また三栄コーポ[8119]は、商社の限界を感じてか出店販売にも力を入れるようになりました。
- 顧客の近くにいるメリットを享受しやすい
商社が顧客に近いのでこれから何が必要か近い位置で知ることができるため需要を真っ先に取り込めるからかと考えています。ビジネスチャンスがすぐそこにあるのだから、メーカーを探す手間より自分でメーカーになったほうが早いという事案が多くなってきたのではないでしょうか。 - 経営ノウハウを持っており財務が安定している
商社の多くは経営ノウハウがあり、財務は良好です。一方で製造業の場合、売上高の波が大きく財務が悪く、また経営ノウハウを持っていないトップが経営していることがよくあります。商社がメーカー機能を担うことで、安定した財務で安定した成長軌道を描けるようになります。
今後もこのような事業変革が出てくる企業が増えてくると思ってます。もちろん、良し悪しはありますが、仮に財務状況が良い商社なら割と成功しやすいのではないかと私は考えています。
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IR本拠地。決算説明会資料あり。
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