ちょっと前にはてブで目立っていたのでネタにしてみる。
成長株式の条件
① 商品の研究開発力と市場の開拓力に優れていること
② 激しい競争にさらされていないこと
③ 政府の規制から比較的自由な業種であること
④ 総人件費が低い一方で、一人当たりの給与が高いこと
⑤ 売上高利益率が高水準で推移し、一株当たり利益が急速に伸びている一方で、投下資本利益率が10%以上あること
(1)と(2)は結構、背反しそうですね。
概ね競争が激しい産業ほど、商品に対する企画力に優れている感はあります。一方で、ガラケーやデジカメ等、消費者の消費意欲が少なくなった製品の場合、開発力も落ちる傾向にあるようです。市場の縮小速度より寡占化が進まないと、参加者全員がカツカツのビジネスをしなくてはならない、というのが日本のビジネスの特徴のような気はします。
逆に、例えばシェアが高くて競争に晒されていない事業となると9735 セコムあたりでしょうか。ホームセキュリティ等、開拓力もありますが、強いて言うならパイがそろそろ限られてきているのと所謂人海戦術というか人手を要する事業ですので事業を増やすたびにコストもそれなりに掛かる事になります。無人セキュリティに力を入れているのは、そいう背景もあるのでしょう。
(3)の政府の影響の強い銘柄は結構あるでしょうね。
金融関連が代表例でしょうか。不動産、建設も影響は強そうです。
(4)はよく言われてる話です。
特に日本だと人件費が多くかかる傾向になりやすいです。比較的、人件費が掛からず、機械やネットに多くの作業を移管できる事業が成長産業向きでしょうね。3092 スタートトゥデイの前澤さんは、1人当たり1億円の売り上げが出るように雇用を調整していると数年前に言ってた気がするんですが、現状ではちょっと難しいでしょうね。
(5)はROICの話ですね。
これは持続力が問題になるでしょうね。例えばここ数年の3632 グリーのROIC上昇は素晴らしいものがありましたが、これを継続できるか今問題になっていて株価がそれを端的に示しています。ROICについてはまた改めて、気が向いたら。
優良企業の特質
① 優秀な経営者
② 傑出した研究開発力を持つ
③ 保有している特許の価値が高い
④ しっかりした財務内容
⑤ 好立地
(3)は、判断が難しい所ですかね。代表例ですと特許収益で有名なのは製薬メーカーでしょうか。素直に特許収入を書いてあれば比較できるのですが。多分、個人投資家が判断できる話ではないのでスルーした方がヨサゲです。
(5)は、月次である程度判断できるかもしれません。既存店が強く退店が少ない場合、好立地である可能性が高いです。また不景気でも出店を続けていた企業は好立地を獲得している場合が多いです。店子に集客力があるお店を入れたいという事情もあるでしょうからね。
成長が止まる5つの兆候
① 質の劣る経営者への交代
② 市場が飽和状態になる
③ 特許の期限切れ、あるいは技術革新による特許の有効性低下
④ 競争の激化
⑤ 法規制が厳しくなる
(1)は、カリスマ経営者の後継の問題でしょうか。
4063 信越化学工業の金川さんが会長職に退く話で随分株価を下げた記憶があります。私も売りましたし =)。長期投資するなら経営者は若い方がいいでしょうね。しいて言うなら凡人でも会計の知識は欲しい所です。それすらアレな経営者もいる訳で、そうなると雑な経営になりがちです。
(2)は、IT系はかなりの速さで飽和に達しますね。スマホとかもう大丈夫でしょうか。
寡占化が進んでいて残存者利益を享受している企業は成長産業とは言えないもののキャッシュに困る事は少ないので、その過程で次の事業を探し当てるチャンスが多いですし、そいう企業も探すと結構あります。面白いですよ。
(3)は、賞味期限がありますよね。最初の10年でどれだけ収穫できるかがカギでしょうか。知財戦は水面下で進捗するのでさっぱりです><
(4)は、直近でいうとやはりスマホでしょうか。
ガラケーのキャッシュカウ状態に甘んじて次の成長産業に手を出すのに遅れた企業から、スマホで脱落する様が凄まじい速度で見る事が出来ましたね。ソニーだって日本よりは欧州の方の開発力の強さで何とか今がある感じでしょうか。Xperia Rayは日本で開発されたらしいのですが、名機な割にイマイチ話題に挙がらなかったのは残念ですな。えーと、脱線し過ぎたかw
(5)は、新しい要件で社会と折り合いがつかなくなると大体発生しますね。
直近ですと、ソーシャルゲームでのガチャ課金問題でしょうか。折り合いがつかない状態で放置してしまうと、急に法規制が入ってこの様です。新しい産業でありがちでしょうか。特に日本ではこのパターンでシェアを無くすケースが見られるので注意が必要でしょうね。
こんな感じ。
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