<作るだけの時代から壊す時代へ>
9月も波乱相場が続く中、新規公開銘柄のベステラ(1433)が上場以来急騰を続けています。株価水準に関する議論はともかく、投資家が同社のユニークな業態を時代の変化に乗っていると捉えたことは間違いないでしょう。同社はプラントの解体に特化したエンジニアリング会社で、高度経済成長時代からこの道一本でノウハウを積み重ねてきました。現場でさまざまな改良を積み重ねた結果、球形のガスタンクを足場なしでクレーンが周囲を回りながら切断していく「リンゴ皮むき工法」など、低コストかつ安全性の高い手法を数多く確立してきました。今後、コンビナートの再編や原子力発電所再稼働による老朽火力発電所の廃止などプラントの解体需要は増加する見通しで、同社の活躍余地は大きいと言えます。
当ファンドの保有銘柄ではありませんが、建築分野の解体関連ではオカダアイヨン(6294)が注目されます。同社はショベルを解体に用いる際バケットの代わりに取り付ける破砕機のメーカーで、鋳物製のため耐久力が高いことが特徴です。都市部のビル解体工事ではコンプレッサーを動力とするドリルは騒音が大きいため使いにくく、同社の破砕機が用いられるケースが増加しています。
また、解体で発生する廃棄物の関連では、東京ボード工業(7815)が注目されます。同社は木質ボード業界で唯一首都圏に立地する企業で、産業廃棄物処理免許も持っており、建築物の解体で発生した木質系の廃棄物を選別し一部を原料として利用しています。現在は建築需要の低迷で木質ボードの販売が苦戦していますが、他のボードメーカーに比べると高水準の業績を保っています。いずれにしても、今後の日本では単に建設を行うだけでなく、不要になったものをいかに安全かつ経済的に壊していくことが重要になるでしょう。
1433 ベステラは、解体事業を行っている企業です。'15/09上場。
確かに事業モデルとしてはかなりエッジが効いてますね。2Q決算が9/9に公開されているのですが、受注状況はかなりヨサゲ。従業員数44名とかなり少なく、持たざる経営というのもいい。ただ直近のIPOとしては、ストックオプションの数が多く、それが売り圧力になるのではないかと警戒されているようです。
国策として、石油小売り業を減らしたい意向があるのでこれも追い風でしょう。
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6294 オカダアイヨンは、破砕機の製造、メンテを行う企業です。何回か取り上げてます。
直近では相変わらず鞍替え上場に期待でしょうか。地味に優待も有りますしね =)。
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7815 東京ボード工業は、木材廃材の再利用を行っている企業です。'14/12上場。
上場したての割に割安で放置されている感じですかね。減益が続いているようですが、同業他社と比べると確かに利益率は高め。配当性向が低いのは不満ですね。
つかなんで上場したのかよく分からない銘柄ですね。
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廃棄物処理ですと、2151 タケエイ、9793 ダイセキ、1712 ダイセキ環境ソリューション、2195 アミタHD、2405 フジコーあたりでしょうか。いずれの企業も需要が低迷していることから売上が伸びていませんが、いずれ東京五輪に向けて需要が増えてくるでしょう。
今後、新しい廃棄物処理ビジネスが出てくるかもしれません。
- http://www.daiwasbi.co.jp/products/search/fund/pdf/20150831_kogataSB37M.pdf
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