2015年4月20日月曜日

今日の雑談 (4/20)

魔王城の近くに生まれた勇者たち


魔王城の近くの村は、外敵が強い分、経験値が高く装備の価格が高い。

そんな中で生まれた勇者は、生れた時の標準装備である「きのぼう」「ぬののふく」では外敵に太刀打ちできないだろう。勇者に生まれたとしても魔王が倒せるわけではない。こんな環境で勇者として成功するには、初っ端から高い装備を買える資本家の元に生まれることが重要になる。

高い装備を身に付けなければ成長する事すらままならない環境な訳だ。環境が悪く成長する過程を経ることなく終盤まで過ごしてしまった勇者は、生まれた村で環境の過酷さを嘆きながらボンヤリ過ごすしかない。

さりとて今、世の中に唾を吐きつつ過ごしている勇者が、オンボロ勇者の村に生まれたとして勇者の旅に出かけることをしたのだろうか。せいぜい村の周りのドラキーを倒してその日暮らしを続けている勇者が多いんじゃないかな。単に環境の悪さを愚痴りたいだけなんじゃないか。

魔王城の近くに生まれると成長のチャンスが無い、ということもない。「ゆうしゃのふく」を捨て、しばらくは格闘家として「どくばり」を装備しメタルスライムを討伐していればそれなりの経験値を得ることができるだろう。その後、勇者に転職すればいい。

少し前に流行った「自分探し」というのは、勇者に生まれたはずの俺が何故勇者として全うできていないのか、を嘆いて諦める作業のように思えてきた。勇者であり続けることを外れれば、他の村より色んな選択肢があることに気付いていないのか、気づかないことにしているのか。

勇者たちは今日も嘆き続ける。

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