産業天気図の使い方については以下のページを参考にされたい。
変化があったセクターは以下の通り。
- 電子部品・半導体:小雨 → 曇り(↑)
半導体市場6%減に下方修正(IDC)。5G需要高まる。データ増を見越してデータセンター需要増を見込む。
- ドラッグストア:晴れ → 薄日(↓)
コロナ影響で客数増える。有事の買い溜め。インバウンド需要剥落で化粧品比率の高い店舗が苦戦。 - リース:薄日 → 曇り(↓)
Win7特需、消費増税特需が一服。コロナ影響でバスや航空機の減少懸念。大型イベント休止によるホテル・飲食店の影響を受ける可能性。 - 旅行・ホテル:小雨 → 雨
コロナ影響で旅行・ホテルが大打撃。海外、国内ともツアー中止が目立つ。宿泊単価引き下げへ。 - 家電:曇り → 小雨(↓)
コロナ影響で家電量販店の売上減。スポーツイベント中止によりテレビ需要見込めず。家電は中国のサプライチェーンに依存度高く、供給に難あり。
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液晶テレビは東京五輪特需を狙った在庫増もあったでしょうから更に厳しい状況のように感じます。今から在庫整理を行うのか、来年の需要に向けて半年在庫にしておくのか、コロナ終息の時期によって判断が分かれるかもしれませんね。 - 化学・繊維:曇り → 小雨(↓)
雑貨から自動車まで大きく需要が落ち込む。レジ袋有料化の義務化も逆風。 - 百貨店:小雨 → 雨(↓)
コロナ影響でインバウンド減。インバウンドで人気の高い化粧品や高額商品の需要が落ち込む。
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化粧品は、コロナ影響によりテレワークや自宅待機で化粧をする機会が減ったことも理由にあるようです。 - 建設・セメント:晴れ → 薄日(↓)
東京五輪特需が一服、4~6月は端境期に。相変わらずの人手不足で工事が積み上がる。 - 広告:薄日 → 曇り(↓)
消費増税、東京五輪延期が逆風に。スマホ動画広告は拡大もマス媒体は苦戦。 - マンション・住宅:曇り → 小雨(↓)
4月以降、新築分譲マンション厳しい。在庫圧縮により新規開発を減らす方向に。戸建ても低迷。 - 貨物輸送:小雨 → 雨(↓)
コロナ影響により国際物流が停滞。ネット通販でBtoCは増えるもBtoBの減少で相殺。
- 晴れセクターは「ネットサービス」と「アミューズメント」のみ:
いずれも巣篭もり需要を反映したものになっています。 - キーワードは「巣ごもり需要」:
コンビニ、ゲーム、食品スーパー、ネット通販周辺、ビデオ会議、動画配信あたりに需要増。 - ジェット燃料の需要減:
石油連盟会長のコメントが気になりました。
「減便の影響が大きいジェット燃料は4月以降、海外の航空会社向けは前年比で約4割、国内向けは2割程度縮小する可能性がある。」
原油からジェット燃料だけ精製することは出来ません。となると、付加価値の高いジェット燃料の需要が減ることは、全体の精製が減少することを意味するわけで、原油在庫が溜まることにも繋がります。今の原油は政治マターになりつつあるので、一概には言えなくなりましたが、経済を鑑みるに在庫増による価格低下局面は長引きそうな予感がします。 - 大型イベント減の影響:
コロナ影響により、長期的に大型イベントが減少しそう。イベントが減るとなると広告媒体である紙やインクの需要が減ることになりそう。原油が安価になっても需要がなければ供給のしようがないという状況なのかもしれません。
イベントで商機を掴んでいた業種では営業の仕方を変える必要が出てくるかも知れません。プライベートイベントが増えてくるのかな。 - 感染症はビジネスになりにくい(´・ω・`):
これは前々から言われていること。流行が終わってしまうとビジネスになりにくく、また在庫を見誤ると損失になりやすいビジネス構造になっています。長期的に研究開発を続けるには政府の支援が必要との見解がありました。 - 5G頼みの景況感:
5Gサービスの設備投資に期待しているようですけど正直、キャリアが積極的に5Gを広げようとは考えていないと思うんですよね。多大な設備投資が必要な割に儲からないので。キャリアが通信機能で顧客を奪い合う状況にはないのが痛い。キラーコンテンツが出てこないと5G移行も進まない気がします。むしろ3G廃止のほうが需要が大きいのではないでしょうかね。
全体的にはコロナウイルスの動向一色ですな(´・ω・`)。終息時期によって経済への影響が大きく変わっていくかと思います。願わくばまずは重症患者に効く特効薬の早期開発でしょうか。いずれワクチンによって抗体ができるようになれば一段落なのですが。
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- 百貨店・旅行、10業種悪化 4~6月、産業天気図 :日本経済新聞 (20.04.07)
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