2012年11月21日水曜日

'12/10の「担当ファンドマネージャーの見方」

大和住銀日本小型株ファンドの月次。10月は2751 テンポスバスターズ

<飲食店開業の味方>
 
 外食は極めて裾野の広い業界です。技術の習得や個性の発揮、熱意の維持といった面で必ずしも大組織による経営が有利ではないため、今日でも個人経営の飲食店が大きな割合を占め、開業も数多く行われ続けています。しかし、資金や経験の乏しい開業希望者にとって設備や備品などの調達は容易ではなく、業者の言いなりに購入した結果、運転資金が不足するといったケースも多く見受けられます。そういった顧客に対し、幅広い選択肢を提供している企業がテンポスバスターズ(2751)です。
 同社は廃業した飲食店の設備や備品を撤去して買い取り、整備・洗浄して開業希望者に売却するビジネスモデルで基礎を築きました。事業拡大につれて新品の品揃えも強化し、福島工業(6420)やマルゼン(5982)といった設備メーカーと資本業務提携を結ぶまでに至りました。現在では、椅子や食器などの備品類については、アジア諸国から独自の開発輸入も行なっています。
 今後は物品類に限らず、総合的な開業支援に携わっていく方針です。金融面ではすでに国民金融公庫から創業融資を受けるためのコンサルティングやリース会社の斡旋、VISAカードの代理店事業などを行なっています。不動産業者とも親密な関係を結び、情報面での連携を図っています。
 同社の創業者に関しては過度な多角化展開やコーポレートガバナンス上の問題などもありましたが、現在は本体の経営を離れ、買収先の立て直しに専念しています。同社がバランスの取れた形で多角化展開を図り、飲食店の開業を総合的に支援できる企業に育つことができれば、情報面で弱者となりがちな開業希望者の選択肢が拡がる点で望ましいことだと考えています。

コーポレートガバナンス、と言う点でとてもアレでして記憶してます。残念ながら過去の記事のブクマが殆ど削除されてしまい説明するのが難しいのですが概ね「会社を私物化した経営者、糞株」という当時のコメントがそれを物語っています。Wikipediaにその面影が残っているようです。


ということでこの手のコーポレートガバナンスを無視してですね、糞投資家目線で語るとですね、そんなに悪くないんじゃないかとは思ってます。

直近の株価は1Qの減益よりやや落ち込んでいますが、売上はほぼ予定通り。不景気がしばらく長続きすると考えるなら中古厨房機器の供給で困る事はないでしょう。外食の出店意欲がそこそこ続くならそれなりの需要が見込めるかもしれません。「あさくま」の経営というのはどうなんでしょうね。直近では業績が伸びているようには見えます。

やっぱり創業者、ですかねえ。成長意欲はあるようですがもう少し見てみたい気はします。ちなみにテンポスはひふみ銘柄が一度はポートフォリオに入れた銘柄だったはずですが、最近は見かけないですね。

2012年11月17日土曜日

勝手に答える「株式市場50の疑問」 (1)


株式市場50の疑問 | 殿堂入り株式メルマガ 億の近道


上記の質問ネタに勝手に答えてみるテスト。気が向いたら続ける予定。

Q1.なぜ日本の株は上がらないのか?


長期にわたるデフレにより、日本国内の景気に悪影響を及ぼしているのが大きいでしょう。

国内の強い産業が概ね輸出企業なので円高による影響もあります。株価は、その地域の経済に対する景気の期待度によって上がる傾向にあります。期待が持てる産業の育成も検討課題になっていますが今の所、ビミョーと言わざるを得ません。

ただし日本株式全体が下げているわけではなく大型株の下げが平均株価に影響しているのが大きいです。

Q2.なぜ人は株を投機の道具にするのか?


自由度が高いからでしょう。

ある程度流動性が出てくると、投機的な売買によりある程度は市場を支えます。市場が投機的な売買を望んでいる節もあります。人はどうであれ自分はどう市場に向き合うか、投資で重要なのはそこだと思いますよ。

Q3.株式投資で結局は個人は儲かるのか?


儲かる人もいればそうでない人もいます。

レバレッジを効かせれば更にその値幅は広がるでしょう。株式投資は、時間経過によってリターンの期待値が膨らむ特徴があります。これらの期待値をうまく活かすことが出来れば万人が儲かる可能性がある金融商品といえます。

一方で為替取引(FX等)という金融商品は、時間経過でリターンの期待値は膨らみません。常に両国間の両替の鞘を取ることで収益を得ます。スプレッドの差は通貨の劣化の差です。この差は何らかの刺激により巻き戻す傾向にあるようです。コツコツドカンの典型例であり時間経過によるメリットはありません。

Q4.なぜ企業は株を上場するのでしょうか?


色々あります。

今まで投資をしてくれた人たちへの恩返し、上場することによる認知度の向上、経営者の自己満足、
経営危機にあった場合の資本対策等。投資家としては、上場によって投資家からかき集めた資金を活用して更にビジネスを拡大させることで持ち株の価値を上げることを目的とした企業に期待したいところでしょう。

不況ゆえに優良な投資先が少ない故に人気も集まりますが落胆も多い、というのが今のIPOの現状ではないでしょうか。

Q5.なぜ低PER銘柄は嫌われるのでしょうか?


常に収益を上げ続けることが出来ないと見られている場合が多いと思われます。一時的な低PERが理由で保有したいと思う投資家は稀でしょう。

長続きしそうもない収益というのは好まれません。上場企業であるからには常に一定の利益を上げていく必要があります。長期で見て事業が尻すぼみであると判断されると不人気銘柄になりやすい傾向にあります。低成長産業であっても効率化やM&Aによって利益を上げる企業もありますので、その手の経営努力が足りないと不人気になりやすい傾向にあります。

2012年11月10日土曜日

決算メモ (~11/09)

取り合えずテキトーに書いてみる。

  • 4304 Eストアー
    2Q 決算&上方修正。注目すべきは買収したWebマーケティング事業。ここの売上の上昇率が高く既存のビジネスともシナジーありそうな予感。他社と競合する部 門から撤収しつつある状況なのだが主力がなおも好調。惜しいかなここは業績予想を一切出さないので評価が著しく悪い。他と比べたら段違いの安定事業なんだ から業績予想くらい出して欲しいだけどね。
  • 4326 インテージ
    2Q決算。業績予想をやや下回った感じだがほぼ予定通りだろう。前年はCRO事業が足を引っ張っていたが今期は改善している様子。国内のシェアは高いのでそれなりに事業は安定している。
  • 6409 キトー
    2Q 決算。上方修正は終わっているので特にサプライズはない。中国の売上が急速に落ちているのはバブル崩壊なのかも知れず。建機も売れてないのでまあ当然か と。震災特需がまだ続いているので何とか今の業績をキープしている状況。今後は米国の方のハリケーン特需もあるのかな。意外と株価が持っている。売買高は いつも通りの状況にまた戻ってる。そもそもTOPIX入れ替え特需だったし =)。
  • 6957 芝浦電子
    2Q決算&下方修正。バリュー株関連のスレで話題に上がっていたのでヲチしてる。自動車関連のセンサーは行けてるがそれ以外が駄目。2Qは空調が低調だったらしい。タイ洪水の影響はひと段落。営業CFを見る限り、在庫整理がまだ終わってナサゲ。売上が予想を反した場合、もう一段階の下方修正はあるやもしれず。となると減配も考えないといかんだろうね。
  • 6706 電気興業
    2Q決算&上方修正。納期前倒しってあたりはアレ。受注状況は1Qと引き続き堅調持続。LTE特需入っている気はするね。このままの受注状況なら業績予想通りに行きそうだ。元スティール銘柄だけあって現金豊富。低PBR銘柄としては充分魅力的なのではなかろうか。
  • 7722 国際計測器
    2Q決算&下方修正。1Qの受注状況を見たら業績予想が無理筋なのは分かっていた事で。国債計測器はその点素直に影響されるし配当もガンガン減らしてくる。2Qの受注状況も1Qほどではないにしろ良くはないと思う。受注が改善されない限り、放置がオヌヌメなんだが、さて。
  • 9788 ナック
    2Q決算。堅調持続。地味ながら結構TLで見かける気がする。株価的に魅力なのかしら。
  • 2475 WDBホールディングス
    2Q決算。先日上方修正を行っているので大したサプライズはナサゲ。売上が予想通りで利益率改善。つか設備投資分が加わっていないからのような。後で資料見る。
  • 3646 駅探
    2Q決算。状況好転せず。ガラケー主力からスマホへ移行している最中だがプレイヤーが多過ぎる状況。オワコン上場ゴール。
  • 6156 エーワン精密
    1Q決算。景況感をモロに受けている様子。下方修正は入っていないが時間の問題じゃないかなあ。株主に配慮する銘柄ではないので今後は色々大変そうな気はする。
  • 6929 日本セラミック
    2Q決算&下方修正&記念配当。電子部品系は大体こんな業績なのかな。800円台があったのは意外。もう一回800円台まで下がるのなら興味有。
  • 7844 マーベラスAQL
    2Q決算。上方修正やら一部上場やら新興銘柄の株上昇イベントをほぼこなし終えた状況なので見所は少なくなったかな =)
  • 9892 卑弥呼
    2Q決算&下方修正。結局前期並みの業績で終わりそう、という。それでも配当は続けるというのはもう内部留保のばら撒きとしか。時折MBOネタが出てくるんだがそういう銘柄に限って細く長く居座る傾向があってよく分かりません><
  • 6145 日特エンジニアリング
    2Q決算&下方修正。 世界的に不況に見舞われている状況でそりゃ設備投資も減りますよってことかな。受注状況からするともう一段階下方修正がありそうな余地はあろうかと思う。
  • 3097 物語コーポレーション
    1Q決算。月次通り。悪くない。10月の月次も見てみたい。他の状況を考えるとそんなに強い業績は出てこないとは思うのだが。
  • 6371 椿本チエイン
    2Q決算&減収増益修正。アメ車でも売れるようになったのかな。
  • 9616 共立メンテナンス
    2Q決算。寮事業はソコソコ、 第二の柱であるホテル事業好調。相変わらず面白い =)
  • 2681 ゲオホールディングス
    2Q決算後株価下落-2.82%。月次通りではあるのだが。年末商戦を織り込んだ通期予想ではあるのでチョット危ういかも知れんね。リユース事業が好調なだけに惜しい。
  • 4686 ジャストシステム
    2Q決算&上方修正&株価上昇2.61%。相変わらず利益率上昇の意味が分からない><。キーエンスマジックすぐる

2012年11月6日火曜日

「ひふみアカデミー (2012/10)」雑記


Video streaming by Ustream

  • 過去1ヶ月の騰落率2.2%、TOPIX 0.67%
    まあまあの成績をあげられた。
  • 過去の暴落は10月に集中
    心配していたが穏やかな相場で何よりだった。
  • 日銀の金融緩和
    11兆円。
  • 中国の権力抗争と尖閣問題
    両国間の領土問題はかなり長引くのではないか。一部の政治家に経済が巻き込まれてしまった。
  • 中国にウェートが高い銘柄の下方修正
    自動車、商社等。
  • 大型株の巻き返しに注意
    ひふみのリスクとして強力な円安が来た場合、TOPIXに追いつけない場合が考えられる。
    • 有力な大型株の組み入れで対応
    • 小型株でも反発に対応できる銘柄があるのでそれを組み入れる
  • 大型株の悪化の速度が早い
    今の時点では組み入れが早すぎる気はしている。家電・商社あたりの下落が尋常ではない
  • 過去、上昇した銘柄は持たない方針
    上昇していた銘柄が売り込まれる可能性があるので減らしていきたい
  • 3046JIN
    今後成長率鈍化が表れていく可能性。株価が上昇したので減らしている。他のファンドが組み入れ始めているのも良くない点(天井?)。
  • 今のマーケットにあわせる運用はギャンブルに近い
  • 景気は悪化している
    8月の下旬あたりから消費の足踏みが悪い印象。節約疲れの傾向もあったがそれも5月あたりで一服している。
  • デフレがもう一段、進むのではないか
    再度「牛丼戦争」が始まるのではないか。消費関連は厳しいのではないか。
  • 安くて成果が伸びていた企業の業績鈍化
    日本マクドナルドが典型。外食を避け、内食が流行り始めている。単価が低いものでないと売れない。
  • 消費税決定のあたりで生活防衛が強まったのではないか
    政府の失政なのではないか。
  • 景気悪化はこれから
    競争力のない企業は厳しいのではないか。
  • 下げに備えてキャッシュポジションを高めるかもしれない
  • 投資としては仕込み時期になっているかもしれない

デフレが更に進行する、という予想はなかなか怖い話ではある。消費税増税が決まった時点で更に生活防衛が強まったと言うのはなんとなく実感してる。困ったねえ。

実の所、先月のひふみアカデミーは一度聞いてはいるんだがあまり面白くなくてスルーしてます。内容は興味深かったのですが、やはりこう景気のいい話だったり、新しい投資先の話だったりを期待していたりするので、こう、面白くないんですよええ。

正直、パナソニックのストップ安なんて考えた事も無かった。本当にちょっと猟奇的に集中した下落が続いてますよね。怖い怖い。

また、今年の年末は、1月4日を休めば大型連休になることもあって、旅行会社大手7社の12月出発の海外ツアー予約状況(10月上旬時点)は欧州が2割増、北米は約2倍と好調で、全体として「価格の高い欧米の人気のおかげで、商戦は活況」なのだそうです。

覚えとこ =)