2016年9月11日日曜日

マネックス「第2回 「ファンダメンタルズこそ投資の王道!」」メモ

マネックスで始まってるオンラインセミナーが思ってた以上に出来が良かったのでコメントしてみる。


今回は四季報の活用術になってます。



(1) 「特色」と「連結事業」をチェック!


特色は当たり前として、連結事業の欄はかなり重要です。

9119 飯野海運の場合、不動産賃貸業が利益の半分を占めており海運業としてみるのは誤りであることが分かります。特に社歴が長い企業の場合、保有資産で生きながらえていることが多く、不況でも安定した利益を稼ぎだすことが多いのです。セクター全体で下げてる場合は特に注目しておいた方がいいでしょう。


(2) 売上や利益の伸びをチェック!


例として7453 良品計画を上げていました。

純利益だけではなく売上や営業利益もしっかり確認しましょうという主旨でした。純利益だけに固執すると、その利益を出し続けられるかどうかが見えてきません。売上や営業利益の伸びがあって、結果として純利益が上げられている企業は、長期間に渡って収益を伸ばすことが出来る、かもしれません。

話の中で、長期間(10年間)の売上は有価証券報告書でしか確認できないとしていましたが、クリック証券なら表示できます。


ほらね =)。


(3) 「指標等」をチェック!


ROE、ROA、最高純益、設備投資等を確認せよ、と言ってましたが、この程度では役立たないでしょうね。

投資対象で何が重要な指標なのかを見極めることが重要かと思われます。

例えば、医薬品業で研究開発費に注目したとしても、上市できなければタダの捨て金です。捨て金が多い企業の方が将来の新薬に近づけるかどうかは疑問でしょ?ROE、ROAだって新薬の結果で、その利益が続くかどうかという話なら、特許切れまでが利益の限界でしょう。

その業種で何が重要なのか、そうでないのかの見極めは難しいです。

結局のところ、最初のスクリーニングとしては使えるもののそこから先は参考程度にしかならないと考えています。

(4) 自己資本比率をチェック!


株主資本比率の多少で安全性を確認せよ、という話。

不況での投資ならまだしも現状でこの確認には疑問があります。セミナーではイオンとセブン&アイHDが比較されていました。正直、イオンの自己資本比率が低いと言っても倒産するとは思えませんし、銀行がおカネを貸してくれないこともないでしょう。

そもそもイオンは、銀行業を行っている関係上、顧客の預金が負債に計上されますので株主資本が圧迫されるのは会計上、仕方のないところでしょう。

やってはいけない財務分析を行っています。


(5) 有利子負債と現金同等物をチェック!


有利子負債(借金)と現金同等物(現金と1年以内で換金できる資産)を確認し、現金が多ければ実質無借金経営で安全、という話。

これも(4)と同じく、不況ならまだしも今は政府や日銀総出でバブルインフレを演出しようとしている真っ最中なわけです。そんな状況で、企業の貯めこんだ内部留保が的になっていて速やかに投資するか、人員に回すか、配当せえやってことになっているんですよ。

経営としてはかなり向かい風でして、そんな状況でも無借金経営にこだわる企業というのは、どう考えても経営者がアレです。アレな経営に投資するのは、結構好みなのですが、王道とは言い難いでしょう。

仮に成長する余地がある企業なら今は借金するべき時です。


(6) 営業キャッシュフローをチェック!


営業CFがマイナス続きな企業には注意しましょう、という話。

同意するけど、クリック証券のようなツールがないと営業CFをずっと確認するのは面倒くさいことかと思われます。営業CFに触れるのならフリーキャッシュフロー経営(FCF)にも触れないと行けない気はするんだが、どうだろうか。


(7) 監査法人をチェック!


チェックとは言ったもののどこが危険とかそいう話には行かないあたり、限界はありますよね =)。

興味深いところで個人が監査している企業もあったりします。流石に個人はキツいでしょう。後、監査法人の任期中に何故か縁を切られてしまい当然、次の監査してくれる監査法人が見当たらないのですが、そいう企業に対して何故か門徒を開いてくれる監査法人がありまして、まるで駆け込み寺の役割を果たしている監査法人があったりします。

当然怪しいです =)。

見慣れれない監査法人が監査している場合、その監査法人がどの企業を監査しているか確認してみましょう。アレな監査法人はアレな企業の監査をしている場合が多いです。

ボキュの口からはこれ以上はちょっと ^^;



おすすめの投資書籍


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読んだことはありません =)。マネックスの人が推奨していました。

バフェット臭がする投資本はあまり好みではないのですが、今度立ち読みしてきます。Kindle版だせよなあ。


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