2016年7月18日月曜日

名証IR EXPO 2016 ダイジェストメモ

IR EXPO 2016[一般投資家向けサイト]

今日の雑談 (7/17)に書いたとおり、ほんの出来心で参加してしまい、何の準備もせずにブースを回っていまして、精度はあまり良くはないことは予め言っておきます。順番は思いついたまま。



7203 トヨタ自動車




トヨタの個人向けIRって初めて見ました。ブースは一般の小さめな方であまり目立たない場所でした。IR担当の方も3名程度で役員の方が混ざってるとかそんな雰囲気はなさそうです。特に聞きたいこともないですし、彼らが話す内容は、機関投資家を通じて伝わってることばかりでしょう。

流石にトヨタのお膝元ということもあってそこそこ人が足を止めて、展示してる自動車に乗ろうとする人が絶えなかったですね。自動車みただけであんだけテンションが上がるってのも、やっぱりお膝元だからなんでしょう。

トヨタ以外にも自動車関連の企業が多く集まっているのも特徴でしょう。まあ勿論、トヨタ関連ではあるのですが =)。


2169 CDS




1Qに売上が伸びるのは、顧客である企業が3月末に受注が集まる傾向があり、売上として計上するのは1Qになってしまいがちだからだそうな。

ドキュメンテーション事業は、シャープが結構な割合で顧客だったと思って聞いたのだが、今のところは影響は見られないが、今後影響はあるかもしれないとのこと。事業的に不況の方が売上が伸びる傾向があるそうな。景気が悪い状況だと、矢継ぎ早に新製品を市場に投入するのでその分、マニュアルの需要が増え、景気が良いと、新製品を出し渋るのでマニュアルの需要が減るんだと。

子会社に三菱自動車関連の下請けがあって、この影響について聞いてみた。一契約についての見直しなどの話は来ていないが今後、どうなるのかは不透明。

積極的なM&Aで成長を目指す方針に変わりないが、割とシナジーが少ないのが気掛かり。

後、CDSは東京のIRフェスタに一度参加したことがあったんだがその時は3人程度で、今回の名証IRは8名はいた。流石地元やのう。


5984 兼房



鋸刃を製造している企業。

以前、5945 天龍製鋸と共に持っていた時期があり、今後の状況について興味があったので聞いてみた。

為替は、売上が海外が半分程度を占めているので影響を受ける。中計は内部では持っているが公開する予定はない。工業用が殆どでホームセンター等は別ブランドで子会社が製造している程度。カスタマイズ品が殆どで、業界でのシェアは高い製品が多い。

自動車用と住宅用の2つの鋸刃が主力。共に景況感の影響を受ける。

今後、景況感の受けずにどうやって成長していくかについて聞いてみたが、景況感については為す術がないらしい。積極的に他社のパイを取っていくつもりもナサゲ。海外展開に期待か。


5386 鶴弥




屋根瓦を製造。

今期の業績予想が強めだったのを聞いてみたが、消費増税後の煽りから元の売上に戻っただけなのを強調。実力値が上がったと言うよりは市況が戻ってきた感じ。シェアは20%程度で業界トップ。ただし同業他社の数は多い。同業他社をM&Aするつもりはなさそう。

成長性は、パイの取り合いと新製品。瓦の部材で作った壁面を開発。今までの製品を置き換えるほどのメリットはあるのか聞いたがビミョー。重さが結構あるので、土方さんに優しくない製品は売れる気がしない。人手不足だしね。

為替についてはニュートラルだがLPG価格に影響するので無関係ではない。中計は非開示。


8285 三谷産業




エネルギー系の商社。過去、何度か取り上げてます。


三谷産業と言ったら、医療品原薬でしょう =)。進捗を聞いてきました。

今まで町田の工場で製造していたのですが手狭になって富山に増産のための工場を新設したとのこと。富山である理由は、供給先の日医工が富山にあるのと、ジェネリック医薬品メーカーが集まっている地域だからとのこと。富山の薬売りの文化が色濃く残ってるんですかね =)。

今後の売上は、日医工の調整待ちが大きい様子。日医工との合弁会社だが、他のジェネリック医薬品メーカーにも積極的にアプローチしたい。価格は、薬価調整が毎年あり、その度に価格圧迫されることになり当然、原薬にも影響はある。ジェネリック医薬品のシェアは50%程度。今後も比率を上げる政策が示されている。

自動車部品を製造する施設に投資をしている。富士通との合弁会社。今後、商社の機能よりメーカーとしての機能を強めていきたいと考えている。

各業種にシナジーが少ないのではないかと聞いてみた。一見、シナジーが少ないようでも顧客の要望を広く拾うことで、思ってもいないビジネスに繋がることが多い。自動車部品の話も事業にソフトウェア事業がなければ拾えなかっただろう。このような機会が多いことも強みとしている。

配当性向の低さは、メーカーへの設備投資が嵩んだため手元に資金を取っておきたかった。株主資本比率を50%まで引き上げるために借入を減らしたい方針。

後、ホームページが見難いことは指摘した。

例えば、決算説明資料は株主総会 - 三谷産業からしか見つけることが出来ない。これはIR担当に言われて気がついたが、他の人は絶対見つけられないだろう。株主優待のページは最重要で、多くの優待信者は優待ページしか見に来ない。折角優待を付けるのだから最大限効果を発揮させるためにも優待ページは作ったほうがいい。変にJavaScriptを駆使したページが癇に障る。ページ毎にタイトル名を付けないとSEO的に最悪だ。

為替の影響は聞き忘れた。中計は非開示。


7943 ニチハ




外壁材を製造している企業です。以前、取り上げています。


成長性については以下の2点。

  • 米国への投資が実を結びそう
    リーマン・ショック時に米国に工場を建ててしまい、市況の悪化により赤字が続いた。前期あたりから黒字に変わっており、住宅環境が上向きになっているので期待している。売上における割合は10%程度で今後、20%まで上げていきたい。為替の影響は受けるが割合が低い分、大きくはない。
  • 非住宅分野で新製品を投入
    今まで住宅分野に対して製品を開発していたが、非住宅分野にも提供し、裾野を広げることにした。非住宅分野で重要なのは、デザイン性が高く目立つことが重要で、住宅向きとは反対の性格を持っている。今まで弱かった分野を補填することで成長のエンジンとしたい。従来品の置き換えによる価格的なメリットはあるのか聞いたが、はぐらかされた。
    私からみてもデザイン性は高く、多種多様に製品を送り込めるのなら選択肢の一つとして選ばれるかもしれない。

配当性向の低さについては、設備投資に回す計画があるため。中計は非開示。


2139 中広





フリーペーパーは、人材募集広告が主力である企業が多く、最近の広告低迷が気になって聞いてみた。中広は、人材募集広告に頼っておらず、地域に根付いた広告を幅広く取り扱っているので広告が減少しているという状況にはない、とのこと。

特徴として、配布は新聞や外食で置いておく方式ではなく、個々の自宅に手渡しで配布している。このことで確実に配布している実績が広告主に印象が良い。電子化から紙面へぶり返しが起こっているのではないか。特に高齢者。

今後の成長は、フリーペーパーを1000万部配布することを目標としている。配布していない地域を攻略することで配布数を増やしていきたい。フリーペーパーは地域性が高いので、例えばアルバイトタイムズのお膝元である静岡では配布していないようだが、静岡は参入障壁が高いのでは?と聞いてみたが、しっくりする回答は得られず。多分厳しいんだろう。

M&Aについては特に興味なさそうだった。

為替の影響は受けないと言っていたが、円高による紙媒体の価格下落、手渡しによる輸送費用等の間接的なメリットは高いとみている。中計は配布数のみ。


7245 大同メタル工業




自動車部品製造。

掲示されてた中計の最終年度が力強かったので聞いてみた。

今年まで同業他社からシェアと奪うために積極的な投資をし続けてきたが、最終年度はその投資の回収を始める最初の年になる計画とのこと。最終年度は設備投資にぶっ込む資金が半分程度なので、売上は兎も角、利益は跳ね上がることは確実だろう。

成長性を買われているのか年初来高値を取っていて、割と悪くない投資先かもしれない。為替については聞くのを忘れたが世界展開しているので影響はあるだろう。

名古屋ということもあって、自動車部品というマイナーセクターなのにえらい個人投資家が集まっていたのが興味深かった。


6718 アイホン




インターホン首位。

ボスのマンションのインターホンがパナソニックからアイホン製に変わった話をしていて、もしかしてアイホン、置き換え特需あるんじゃね?ということになって気にはなっていました。

置き換え特需は確かに発生していて、特に10~15年前に建てられたマンションで耐用年数に近づいている。病院のナースコールの需要が増えている。競合はパナソニックが大手。過当競争による価格下落についてははぐらかされた。手堅い需要は今後もありそうだ。

海外売上は3割と思ってたより高かった。不謹慎な話だが、米国の銃乱射事件等が起こると、セキュリテイの高まりで売上が増える傾向があるんだとか。住宅もそうだが、大学など公共機関への納品が多くなっている。

監視カメラへの進出は考えていないのか聞いたのだが、既に監視カメラの市場はプレイヤーが多く美味しくない、と判断。計画はない。

中計の数値が高めに設定されていたのだが、時間切れ。バスが間に合わなかったんだよぅ。

興味深いのは海外展開。米国の住宅需要の高まりが戻りつつあるので、経営環境としては追い風だろう。日本市場は、置き換え需要をこなすだけでも安定的にチップを稼ぐことはできるだろう。過当競争はやはり心配。ストック型経営と絡ませると俄然面白くなりそうなんだが、この辺りは次のIRフェアに取っておきたい。

取り敢えず数値から見直してみます。



6036 KeePer技研




KeePerラボどうよ?って話を聞いてたら上記のような話になった。コンビニの大型店化により、土地が狭い店舗は負ける傾向が強いんだとか。KeePerラボは駐車場スペースが4台くらいあれば十分で、あとは水道が引いてあれば十分経営できるのが強み。コンビニが建つ立地なので、人通りは十分。自ら調査する必要がなくて助かる。

今後、このような店舗が増えるのではないかとの見通しでした。



3186 ネクステージ





プレミアムセミナーを受けてきました。

中古車販売で専門店が強み。SUVに特化した「SUV LAND」を大阪に展開。SUV車は世界的なブームなので今後伸びると判断。

事業的には中古車販売に特化しつつも、中古車にまつわる車検や整備やカーコーティングなどのサービスに事業展開を広げている。サービスを強めることでストック型収入による安定経営を期待している。

カーコーティングはKeePer技研のほうがエッジがあるのではないかと聞いたが、車検のついでのような使われ方を期待している。あくまでサブビジネス。

輸入車販売への展開だが独自でやらずに共同出資を取った理由は、輸入車ディーラーは外部から参入することが難しいため。経験のある企業と組むことで参入したが今後は独自で行えるよう検討したい。

人材への投資は今後増える予定。ハイブリッド車を扱うためには専門の資格が必要だったり、サービスを提供するためのもある程度投資が必要になる。ただ長い目で見れば長期的な利益が増えると確信している。

三菱自動車、スズキの不正問題の影響は無い。中古車なので定価がなく何か問題があれば素早く安価で売り払って逃げることが出来る。今回は三菱自動車の在庫をほとんど持っていなかった。

Amazonへの出店は思ってたほどの成果は出ていないが、継続する予定。



2753 あみやき亭




焼肉屋さん。

単刀直入に株価が下がってる理由を聞いた。1Q決算の状況で人件費が嵩み利益が減ってしまったのに嫌気をさしたと見ている。既に対策済み。夏場は焼き肉のシーズンで、その後は半額セール、そして年末の特需と挽回するタイミングが多いので期待してほしい。

円高の影響は国産牛が中心なので受けない。ただし牛が食べる飼料は輸入がほとんどなので全く影響しないか、というわけでもないかもしれない。むしろ、今回の熊本地震によって酪農家が減ってしまい国産牛を安定供給できなくなることが今後発生することになると厳しい。



7593 VT HD




積極的なIRが目についた。東京でもやってもらいたいなあ。


1936 シーキューブ


NTT、移動体通信の工事が主力。設備投資環境次第で売上が決まる。

前期は移動の工事が抑制されたので売上を落とした。今後は5G関連の投資が増えてくるので売上が戻ることが期待できる。中計もこの銘柄にしては強めな印象でマズマズ。

なにより低PBRで名証のみの上場ということもあって常に不人気株。あまり安い株価を維持するのは事業経営する上でも危険なので、やはり東証への鞍替え上場を考えた方がいいんじゃまいか、ということは言っておいた。


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