2015年7月4日土曜日

【会社四季報】 為替に影響のある銘柄を探したい - 海外等比率

会社四季報まとめページ

海外等比率ってなんぞ?


今回着目するのは海外等比率です。四季報の説明には以下のように記載されています。

【海外】【輸出】【貿易】は、それぞれ売上比率で、基準は売上構成比率に準じています。【海外】は連結海外売上比率、または地域別売上高の日本以外の売上比率、または建設業の海外工事比率、【輸出】は単独事業の場合の総販売実績に占める輸出比率、【貿易】は商社などの売り上げ(一部仕入れも含む)に占める輸出入・三国間取引の比率です。

海外等比率が高い銘柄は、海外での売上が多い企業と言えそうです。

日本で製造して海外で販売したり、海外で製造して海外で販売する企業があるのですが、これらの銘柄は為替の影響を強く受けます。例えば海外で100ドルを売上げた場合、1ドル100円なら10000円の売上になりますが、1ドル120円なら12000円の売上になります。ドルベースで売買を行っている企業の場合、為替動向で価格転嫁がしにくいので為替の影響を強く受けます。

輸出企業の場合、円高はマイナス、円安はプラスに働く場合が多いです。

海外比率は、地域まで指定できませんので銘柄を見ていく場合はどの地域に強いのかを精査する必要があります。一概に海外等比率が高くても、状況はマチマチです。

この辺はざっくり感を大切にしていきます。

  • 売上先が米国の場合
    ドル主体です。ドル高になると売上が増加します。
  • 売上先が欧州の場合
    ユーロが主体です。ユーロ高になると売上が増加します。
  • 売上先が新興国の場合
    日本円が主体です。会計では為替の影響は受けにくいですが、現地の経済は為替の影響を受けやすいので間接的には影響があります。
    利益率の低い事業ですと、原料の輸入で影響を受ける場合もあります。
  • 海運業の場合
    ドル主体です。地域の影響は無く、日本円でのやり取りはほとんど聞きませんね。

レッツトライ!


海外での売上が多い銘柄を抽出します。

今回は「らくらくスクリーニング」を利用します。


  1. 『らくらくスクリーニング』を選択
  2. 『事業構成』→『海外等比率(%)』→『(直近)』を選択
  3. 『演算子』を『>』に選択
  4. 『条件値』を『80』に選択
  5. 『検索』を選択

海外等比率が80%の銘柄を抽出しました。結果は以下の通り。


該当銘柄は72銘柄でその内のトップ20です。

やはり半導体メーカーが多いですね。想定為替レートを確認し、実際の為替と差があるようなら、決算期には注意した方がいいでしょう。勿論、決算博打を狙っていくのもアリかと =)

2160 GNI G4565 そーせい G4587 ペプチドリームあたりは創薬ベンチャーでしょうか。一般的に創薬ベンチャーは、為替の影響で売上が伸びたとしても利益は常にマイナスですので為替の影響は実質関係ないでしょう。むしろ試薬等のコストが嵩みそうですし、実際に売上げてるのかどうかも確認しにくい分、嫌な感じを受けますね。

6432 竹内製作所は、小型の建機を製造、輸出していて欧州の比率が高い企業です。為替予約など殆ど対策していないので為替の影響をモロに受けます。また欧州の景気に引きづられることが多いのにも注意ですね。

7309 シマノは、自転車の部品を製造、輸出している企業です。この企業も欧州が強いですね。欧州ではママチャリが普及していないらしく、部品から組み立てる高級品の類なんだそうで、その中でもシマノはかなり人気なんだとか。趣味の領域に近くて、ブランドが活かせるらしいですね。


まとめ


海外等比率は、為替が大きく動いた時に活用できるでしょう。

為替の変動は、利益率が高い銘柄ほど、影響があります。利益率と共に検索すると更に精度が増すでしょう。自分なりに色々、組み合わせを考えてみてください。この試行錯誤が投資の経験値となります。勿論、勝てる保証も儲かる保証もありませんけど =)


まあ色々弄ってみてよ。

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