3183 ウイン・パートナーズ
今週ご紹介する「ウイン・パートナーズ」は、循環器系領域に強みを持つ医療機器販売会社です。日本人のライフスタイルが 変化するに伴い、心筋梗塞や狭心症といった心臓疾患の発症件数は増加傾向にあります。以前はこうした疾患の治療は大規 模な開胸手術で行われていましたが、近年は患者の身体的負担を最小限に抑えて治療する“低侵襲治療”が主流になってい ます。同社は1990年代に他社に先駆けてこの治療法の将来性に着目し、米国で心臓カテーテルを学んだ医師とともに国内で の普及を推進してきました。以来、『薬剤溶出型ステント』、『PTCAバルーンカテーテル』、『ペースメーカー』、『植込型除細動器』、『ステントグラフト』など、時代の先端を走る低侵襲医療機器の取扱に特化して事業を展開しています。これら低侵襲機器 は管理自体に高度な専門性が要求されるほか、使用に緊急性を要することが多いため、万全な供給体制を整備しておく必要 があります。同社は全国20カ所の営業拠点を起点とした販売活動に加え、80社の医療機器メーカーとの緊密な取引関係や、 自社開発したロット管理システムの活用などによって、こうした高度な要求に応えています。大手を中心に380の医療施設が 実稼働顧客になっているという事実が、同社の競争力を証明しているといえるでしょう。
長年にわたる循環器系分野での活躍によって、同社には単なる販売会社の枠を超えた知見と経験が蓄積しており、顧客で ある医療施設を様々な面で支援できるようになってきました。診療圏調査、設備投資の提案、医師紹介、競合対策、集患施策 の提案など、方法は様々ですが、こうした取り組みによって病院経営を改善させ、そこからの取引数量が拡大するという好循環 が形成されつつあるといえましょう。今後も同社は、拡大する低侵襲市場の中で高度なノウハウを活かしながら継続的な成長 を目指しています。
医薬品・医療機器の勘所は、やっぱり薬価改定かと思われます。
概ね、2年に1回、厚労省から医薬品の価格を調整します。この調整は薬価を引き下げることが多く、販売する側の負担が大きくなる傾向が強いです。この企業もやはり影響を受けるのですが、どの程度の影響かを予想することは困難でして、薬価改定の時期になると株価が下がる傾向があります。ちょっとしたリスクなので頭の片隅に入れておくといいかもしれません。
ウイン・パートナーズは、主に心臓カテーテルを販売しています。なので顧客であるお医者さんの近くに事業所を建て、営業活動を行うことで会社が成長します。この企業は、規模を大きくするためにM&Aを行っており、今後もM&Aを含めた規模の拡張を目指すものかと思われます。
規模が大きくなるメリットは高い銘柄でして、一つに大量購入・大量販売による規模の経済性を受けやすくなります。もう一つは、大数の法則により、規模が大きくなることにより購入計画が練りやすくなります。心臓カテーテルって腐らないものだろうから、在庫リスクは無いのかなと思ってたのですが、せいぜい半年程度らしく、予想を外すと結構な廃棄コストに見舞われることになるらしい。
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大型M&Aをする前の、ウイン・インターナショナルの頃はよく見ていた銘柄だったんですが、社名がアレでしょ。なんとかパートナーズという企業はろくなのがないという私の偏見から監視銘柄としては疎遠になってしまいました =)。
- '13/07の「担当ファンドマネージャーの見方
大和住銀日本小型株ファンドの記事。 - ウイン・パートナーズ株式会社
IR本拠地。決算説明会資料、動画有。
- http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/weekly/2006073104_W_20161014.pdf
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