2017年9月26日火曜日

【株主総会メモ】 6038 イード (17.09.26開催)

株主総会メモまとめ




イード[6038]の株主総会に参加してきました。今回が初めてです。

目的は、上場直後からの急速な減益の原因とネットメディア事業全体の状況を聞きたいと思い参加しました。特に前期はネットメディアのPVが減少し、主力の広告事業で収益を伸ばすことが出来ませんでした。DeNAをはじめとするキュレーションメディアに圧されているのかもしれません。グノシーのような、まとめアプリの方がコンテンツ事業を運営するより儲かるというのも実にネットビジネスっぽくてアレです。

場所は、ベルサール西新宿。ギリギリ新宿と言うかJR新宿駅からは随分離れた場所にあるので時間を持って向かったほうがよいでしょう。交通の便は良い方ではないでしょうね。この貸し会議室は、株主総会で使われることが多く、集中日には複数の企業が同日開催していてカオスです。

参加者は、100名規模の会場で20人程度。関係者と思わしき背広組が半分、個人投資家らしき風貌の人が半分。女性は1名。ボッチ感は高く初心者にはオススメしにくい中級者向けの株主総会でした。

質疑応答は以下の通り。

  • CMP事業(ネットメディア事業)の経営環境どうよ?
    PV減は、環境と経済状況に影響されている。環境は2つあって検索エンジンとソーシャルメディアからの誘導。ソーシャルメディアの方は手を打っている。検索エンジンからの流入はブレやすく、対策しにくい。SEO対策は行っているが、時間がかかるかもしれない。

    ネット事業はGoogleからの流入が死活問題になります。例えば少し昔になりますがリブセンス[6054]は、Googleから対策され流入がパタリと止まったことで事業モデルを変更せざるを得ない状況に追い込まれたこともあります。仮にGoogleに嫌われたとなると致命傷のような気がしないでもないです。
  • M&Aの速度と計画どうよ?
    M&Aは価値と価格のバランスが重要。現在50個程度ある情報サイトを100個まで伸ばしたいが環境次第。現在の買収価格は高いとみてる。

    イードの特徴はM&Aによる事業レバレッジなんですが、出回っている企業の価格が高騰しているという状況のようです。このまま高止まりするようですとM&Aには期待できないかもしれません。また前期の減損もやはりM&Aから起因しています。ビジネス環境としてはイイとは言えないかもしれません。
  • 今後の成長性の方向は?
    今期は収益性を戻したい。来期からは再び売上を伸ばしていく方向。
  • 中期経営計画は公開しないん?
    公開はしていない。再成長に向けた今期の方針については資料を公開している。自動車業界のリサーチに強みを持っていて、5GモビリティやEVなど、自動車業界は変革期にある。ビジネスチャンスは多いと見ている。
  • B/Sの投資有価証券が増加しているのだが中身は?
    資本提携先の株式が殆ど。公開情報ではレイフロンティアという企業との提携が大きい。財テクをしているわけではない。

    おカネの行き先がないとすぐ財テクに走る企業がいるんでね。一応聞いた。
  • IRサイトに動画による配信を加えて欲しい
    貴重なご意見。
  • 株主総会後に事業説明会を開いて欲しい
    貴重なご意見。

  • 今後の自社株買いどうよ?
    9/15に自社株買いを発表。今回の自己株はM&Aに使いたい。今後についてはノーコメント。
  • 自社株買い後の株価の下落どうよ?
    ノーコメント。事業のポテンシャルは高いと見ている。
  • カジノ法案の特需どうよ?
    世の中の動きの全てがビジネスチャンスになる。
  • イードの経営者は文系が多いの?理系が多いの?
    文系が多い。
  • M&Aに失敗したインデックスという企業に似ていると言われてるんじゃが?
    身の丈にあった経営を目指している。

10:30開会 → 10:50質疑応答 → 11:20閉会、オミヤなし

株主総会は、招集通知の朗読会でした。資料もなく淡々と読み続けるプレイが続いたので文句の一つでも言ってやろうかと。数年前のIPO企業でこの様ではいかん。IR資料は良く出来ているのに勿体無い。

私がいなければシャンシャン総会待ったなしだったと確信しました。あえてどれが私の質問かは言いませんが、発言の7割は私です。もっと深掘りしても良かったのですが、会場の早く帰りたいオーラに応える形にしました。つかお前ら何しに来てんのよ。

Googleに嫌われているというのは不味いかもしれませんね。流石にペナルティでPVを落としたわけではないと思うのですが。スマホ対策を強化するとかGoogleの政策に沿ったコンテンツページを如何に早く対応するかにかかっているのかもしれません。経営陣が技術に詳しそうでないのも不安点の一つ。

IRが積極的に感じなかったのも不安でした。資料自体はよく出来ていたので歯切れのいい回答を期待したのですが残念です。

IPO直後の相場は、材料による株価上昇が素晴らしく、少し前に仕込んで吹き上がったところを回収するには良い銘柄だったのですが年々、収益が落ちる度に材料に対する感応度が落ちてきているんですよ。今回、逃げ遅れたと思われる個人投資家の質問もあったし、少なくとも今期は感応度が高い相場にはならない気がしてならない。

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