2018年9月2日日曜日

日経IRフェア2018メモ

IRフェアまとめページ



日経IR・投資フェア2018に参加してきました。

相変わらず、金曜日、土曜日の2日続けて参加してきたんですが、初日は色々あってあまり広く回れず二日目で一気に回る予定をしていたんですけど、予習不足で思ってたほど回れませんでした。

他にも書きたいことがブタ積みされてるので今回のメモ書きはいつもより更に纏まっていないことはご了承くだしあ。今回はサービス低めだ。

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今日の雑談 (8/8)で書いた参加・不参加リストは私が思ってたより役立ってたようで何より。

調査不足だったのは、参加リストに入ってた企業で、会社説明会のみでブースでの出展がない企業があったこと。毎年、そいう企業があるんだけど今回はそれが多かったように感じました。該当銘柄はアバント[3836]コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス[2579]タナベ経営[9644]データ・アプリケーション[3848]テックポイント・インク[6697]

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今回驚いたのは、参加者でガチ勢が増えたこと。

昔は爺さん婆さんが企業ブースでアメニティグッズをコジるのが目立ってIR担当の話は聞かないというケースが多かったんですよ。今回のIRフェアでは若い子がノートやメモを持参してIR担当に色々食いついて話を聞いてるのを目撃することが多かったです。まったく誰が入れ知恵してんのやら。

私のエッジがまた一つ減って悲しいですよ =)。

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IRの人と立ち話してたんですが、野村IRフェアは投資家に偏りがあって世代が似たような人ばかりという印象なんだそうな。その点、日経IRフェアは様々な投資家さんとお話ができて出展してよかった、とのこと。

ちなみに去年の野村IRフェアは大阪での開催だったのですが、今年は東京開催だそうです。既に出展予約は済ませたとのことなので確かな情報かと思われます。

楽しみですね =)。




綿半ホールディングス[3199]


  • 月次が絶不調なのを教えてもらおうか?
    意図した結果。
    EDLC(エブリデー・ロー・コスト)戦略を実施している最中での過渡期としてみてほしい。これは特売を止め、チラシを作成せず、その分のコスト減を商品に転嫁して常に割安で提供する戦略。今回で2回目のチャレンジになる。1回目は実験的に行っていたが今回は大規模に展開しているがその影響を受けてしまった。1回目のお試しではしばらくしてから顧客が戻ってきたのでそれを期待したい。
    チラシを作成しないことで、広告費、概ね制作費削減に寄与している。

    アイドマ戦略の一つやね。アイドママーケティングコミュニケーション[9466]と異なった方向性で興味深い。
  • 建設部門どうよ?
    現状は、都市部より郊外の方で需要がある。沖縄開発が進んでいる。

    都市部だと職人の取り合いがありそうなので意図して地方を攻めているように感じた。
  • 貿易部門は何が調子良かったん?
    中国からの医薬品原体の輸入が伸びた。

    聞き間違いでなければ確か避妊薬の原体と言ってたような。中国というキーワードがやや不安を誘う。

綿半HDは、ホームセンター、食品スーパーのイメージが強いが、利益の半数以上は建設、貿易部門が叩き出している。1Q決算と月次で株価を落としているが、これだけで判断すると見誤る。

長野地盤の企業なので、いずれリニア新幹線の特需に預かれそうな予感はするのだが、当分先の様子。


フィックスターズ[3687]


  • 量子コンピューター関連とかで盛り上がってるようなんじゃがwww
    量子コンピューターの売上は全体の1/100程度。コンサルで、バイオ関連の企業から分析に量子コンピューターが活かせないか調査依頼があり時期尚早という回答をしたときの売上。
    量子コンピューターも様々あり、フィックスターズが取り組んでいるのは「組合せ最適化問題」。D-Wave社の実機も最適化問題に特化している。現段階では解を得るための量子ビット(レジスターにあたるものらしいがよくわからん)が少なく、実戦投与には至らない。この数が増えていくことで出来ることが増えるのだが、暫く先。
    Intelが発表したチップは汎用的なもの。49では話にならず、これが1000とか10000になるとようやく実践でも活躍できるようになるのかもしれない。
  • 自動運転の大本命とか煽られてるんじゃがwww
    自動運転に関わる事業の一部を請け負っているが、ライセンス販売に繋がるものではなく、あくまで下請け。今後の課題。組み込み系としてチップ部分のソフトウェアにライセンス提供できるようになるのが理想なのだが当分先の話。
  • 東芝のSSDが落ち着いたようで何より(´・ω・`)
    かなり落ち着いた。相変わらず売上の半分は東芝関連のSSDが占めている。今後の課題ではある。
  • 人材確保は大丈夫?
    145名規模で新卒11名が確保できた。来年も17名の確保ができそう。中途採用はとても厳しい状況。新卒は大学を巡りを続けた結果。即戦力として十分活用できる。
  • 最近、書籍出してないけど?
    仕事が多く書籍まで手が回せていない状況。

    量子コンピューター系の本を出したら売れますよー、って言っといた =)

あくまでこの企業は、質の高いソフトウェア下請け企業として評価したほうがよいだろう。ソフトウェア下請けで人材採用がうまく行っているというのは評価に値すると思う。

去年はIR担当が2人のみで切り盛りしてたが、今年は4人で頑張っていた。ホワイトカラーが増えたようで何よりだ。その中のひとりはどうも技術者から人事への抜擢だったらしく「ホワイトカラーは面白くないでしょー」って意地悪な質問をしてみたら、案外面白いとの回答。頑張ってください。

元技術者が人事採用を行うってのは新卒タラシだよなあ =)。


船井総研ホールディングス[9757]


経営コンサルタントを運営。売上の中心は不動産・医療・士業のコンサルタントが多い。この手の業種に詳しい人が必要なのではないかと聞いたのだが大丈夫っぽい話し方だったのが気になった。担当業種は時折、担当を回転させるとのこと。

離職率を聞いたら12%程度とこのセクターの割にはかなり低い。コンサルだと離職率は30%程度が平均。理由を聞いたら新卒から育てるため離職率は低いんだとか。中途だと業績が伸びない時点で、自ら退職してしまうのがこの業界とのこと。

中計はやや強めに感じた。



ヒラノテクシード[6245]


塗工機を製造している企業。納期が平均6~8ヶ月だったのが1.5年に伸びていることを懸念していた。部材不足の影響を受けてるようだ。年々、受注残が増えていることのリスクに対して聞いてみた。企業によっては工場増設・新設に合わせて数年先の受注を入れてくることがあり、その影響を受けているとのこと。受注残が溜まることで価格改定が出来ないのではないかと聞いたが、受注後でもこまめに価格改定を行なっているとのこと。

単価が数千万から数十億するので納期によって売上が大きく左右される企業なのに注意されたし。商品力は高いと思われるが、電材を扱う関係上、景気の波を受けやすいのも注意。


立川ブラインド工業[7989]


ブラインドを製造。

2Q決算の減収要因を聞いたところ、広告費の前倒しの影響とのこと。1年を通じては特に大きくコストは変えない想定。来期の東京五輪特需に期待してほしいのことでした。


トーカロ[3433]


表面加工処理。

1Q決算で上方修正を出したがスポットで7億円程の特需があり1Q決算の数値を4倍すると見誤る、とのこと。医療関連の進捗を聞いたが、塗装面積が小さいので売上貢献が少ないようで他よりは優先順位が低くなってしまったようだ。半導体装置については次世代機についてほのめかしていたがEUVについても関わっているように感じた。

増配については業績の進捗次第のようだ。このまま進捗すれば33%の配当性向には足りないので可能性はありそう。

JPX日経中小型株に採用。


エイトレッド[3969]




パッケージソフトウェア開発。

1Q決算より思ってた以上に利益が出ていて気になった。上場直後あたりからパッケージからクラウドに移行しておりその分、売上が伸びず成長鈍化に見えてしまっていたが、クラウド比率が53%まで上昇していた。クラウド化については70%まで引き上げたいとのこと。上場直後からクラウド化のスピードを早めたのが功を奏したようだ。

説明するとパッケージからクラウドに変えると売上構成が変わる。パッケージだと数百万~数十万程度で売上が上がり、その後、メンテ費用としてのストック収入がある。クラウドだと1ユーザーあたりの課金(1ユーザー月500円程度)になり売上は伸びない。しかし、クラウドにデータを蓄積することで継続率を上げることになるし、バージョンアップでの問題がなくなるのでユーザーにもメリットがある。某有名パッケージ会社よりずっと継続率が高いことを自慢していた。

RPAパッケージを組み込んで販売できないか聞いた。商社を通じて販売する関係上、特定のRPAパッケージを指定することが難しく、そのような商売はしにくいらしい。これについては課題かと思われる。

最近、広告が激しいラクス[3923]の楽楽精算が御社のX-Pointと競合するのではないかと聞いてみた。彼らの製品は精算のみに特化しているがX-Pointはそれを含めて使用用途が広いことをウリとしているとのこと。広告を打たないのか聞いたのだが、なんでもできる製品故にどの機能に絞り込むかが難しいという回答。こうみるとラクスの方が営業戦略が練られた製品のように感じられた。X-Pointのサブセットとして機能を絞り込んで楽楽精算にぶつけてみてはどうかと言っておいた。

営業を商社経由に依存している欠点がみえた気がした。色々惜しい。

親会社のソフトクリエイトは、IRフェアで「じゃがりこ」配布所として有名だが、今回は子会社のエイトレッドのみの参加となり親会社の配布所を継承したようだ。担当を捕まえるのに苦労した。IR活動に注力してほしい。


北越工業[6364]


エンジンコンプレッサー製造。

1Q決算好調だったが特需があったわけではない。想定通りとのこと。米国でシェールオイル増産による影響はないか聞いたが、特に感じられないとの事。米国はインフラ投資の影響からか好調に推移している。ロシア向けには鉱山で需要が伸びている。

今回、特筆するべきは高所作業台のシェアが50%→69%に上がったこと。短い期間でシェアが大きく取れたケースは珍しいのではないか。工場の増設し、20億円の投資を行う。いずれはアジア向けにもシェアを伸ばしたいとのこと。競合はアイチコーポレーション[6345]


三機工業[1961]


空調などの設備工事。

利益率の低さを聞いた。この業界では悪くないとの認識だったが同業他社として取り上げられることが多い高砂熱学工業[1969]と比べると弱い。メンテの比率を高めたらどうかと聞いたが、子会社経由ではやってはいるがどちらかというと協力業者と共に施工していくのがメインらしく、特にメンテを強化するつもりはなさそう。設備工事のみだと利益率は伸ばしにくいのではないか。とはいえ利益率は年々改善しており、中期経営計画の最終年度目標には達成できそうな勢いがある。1Qで増配発表を行えたのもその一環ではないかと。

人材確保について聞いたが2000人規模の企業で100人と平均的。一般的に5%は自然に減少していく人数なので、自然減を補充するような人材確保の場合、成長性をどこに置くのか疑問。大きな成長性は目指していないのかもしれない。

外国人投資家比率が高いことについて聞いたが、これはIR担当にも分からないとのこと。資産価値がそれほど高いわけではないとの認識。低PER・PBR株を扱っているファンドの影響かもしれない。


カナモト[9678]


建機レンタルで国内2位。

優待の廃止を検討している様子。最低でも1000株保有しなければならない状況で、今のまま続ける意図は少ないようだ。9/7の3Q決算の手応えは悪くない印象。


オプテックスグループ[6914]




センサー製造に強み。

中計の進捗を聞いた。2019年度の最終年度目標がかなり高いところにあるが、これはM&A込みの数値。現状、買収金額が跳ね上がっている状況で、無理にM&Aする必要があるのか慎重になっている。2019年12月期の目標は500億でM&A部分は50億円を見込む。やや厳しい印象あり。

来年は東京五輪の設備投資が盛んになり、主力の自動ドア用センサーの需要が高まると見ている。

FAは、やはり部材不足の影響を受けている。在庫も多めには持っているが過剰在庫の認識はない。積極的な在庫。


やまびこ[6250]



刈払機の製造。

2Q決算の物足りなさを聞いた。主力の米国で春先の天候が低く、草木の成長が抑制されており、機器の需要が減ったらしい。天候には敵いませんて。

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