産業天気図の使い方については以下のページを参考にされたい。
変化があったセクターは以下の通り。
- 電子部品・半導体:小雨 → 曇り (↑)
2020年以降、5Gのインフラ整備が本格化、新型iPhone需要と取り込む。NAND下げ止まり、メモリー在庫調整進む。米中貿易戦争の行方次第で投資意欲が減退も。
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下期回復から随分トーンが低くなってるのが気になるところでしょうか。日韓貿易でフッ化水素の輸出厳格化により、一時はDRAM/NAND価格が上昇したものの現状ではまた価格の下落が続いています。クリスマス需要前にメモリ価格が下がるのは警戒が必要とみてます。一方、ASICの方はIntelの供給が戻りつつあるのか状況は悪くなさそう。CPUの出荷次第でメモリやストレージも出荷が変わるでしょうから年末の10nm CPUの出荷状況に注目でしょう。
Windows 7サポート終了の特需はもうしばらく続くかもしれません。
- アミューズメント:薄日 → 曇り (↓)
スマホゲーム厳しい状況続く。eSportsに注目集まる。
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ソシャゲは緩やかなアタリショックになってるのかなと。ゲームとしての目新しさが欠ける状況で、少数のコアゲーマーの取り合いになっているようにみえます。大ヒットには広告費が必要不可欠になっている状況ですので、資本勝負になっているのは否めないところでしょう。一方で、ゲーム機回帰の機運は高まってるように感じています。
- 食品・飲料:薄日 → 曇り (↓)
酒類の消費増税の影響により反動見通し。ノンアルコール飲料に注目。食品は軽減税率により大きな変動は見られず。
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小売スーパーの月次に注目したい。多分、増税分で若干良くなってると思ってる。 - 鉄鋼・非鉄:曇り → 小雨 (↓)
米中貿易戦争により鋼材価格が下落。中国の景気刺激策による鋼材増産の影響が気がかり。内需も建材の荷動きが低迷。 - アパレル:曇り → 小雨 (↓)
消費増税の影響により高級品需要が落ち込む。紳士服大手は苦戦。コスト削減も。
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インバウンド需要の落ち込みも関係してくるかと思われます。秋冬の天候次第なところもあろうかと思いますが、景況感が良くない以上、高級ブランド品はあまり伸びそうもないのは分かる気がします。 - 貨物輸送:曇り → 小雨 (↓)
増税により荷動き悪化懸念。人材不足の高止まりにより賃金上昇。航空貨物は米中貿易戦争により悪化。
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この状況でさらなる運賃値上げができるのか、気になるところでしょう。燃料費高騰は無さげか。
気になった点は以下の通り。
- 消費増税の駆け込み需要は限定的
全体的に限定的の模様。キャッシュレス対応が案外、功を奏しているとみました。なんちゃらPayも政府のキャッシュレス化がなければここまで大きく投資しなかったと思いますし。
一方、大手スーパーはキャッシュレス化の恩恵がないので、需要の落ち込みを懸念しているのを見たことがあります。 - 省人化投資、積極的(リース)
人手不足により情報機器への投資は増加している。
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機器の老朽化により設備投資せざるを得なくなっている状況もあろうかと。Windows 7特需もそのひとつ。 - タイやインドネシアで自動車ローン審査の厳格化へ(自動車)
東南アジア市場低調。 - '20/04からの「同一労働同一賃金」による影響を懸念(人材派遣)
派遣単価高騰の影響あり。非正規から直接雇用の流れも。
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大企業の場合、直接雇用の推進はないでしょう。むしろレイオフしたがってる状況ですからね。経費削減の結果が非正規雇用の増加なのですからまあ当然でしょう。一方、中小企業の場合、雇用条件は変えないでしょうから大企業へ流れていくことは避けられないでしょう。
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- 産業天気図、アパレルなど5業種で悪化 10~12月 :日本経済新聞 (19.10.07)
- 「業界天気図」動向調査(2018-19年度見通し) | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
帝国データバンクも同じようなことをしてた。ぶっちゃけそんなには参考にはならないかな。
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