2019年10月15日火曜日

アクティビスト活動が僕らの武器になるって話 (19.10.15)

おまえらのための株式投資まとめ


割と近いところからこの放送を聞いていたのですが、この中の話で、気になったのをあげてみる。


ショボいアクティビスト活動のススメ


大川さんの話。MiFID2でアナリストの人数が激減しているあたりから。

MiFID2に関して言えばは元々の持論なんですが、アナリストってそもそも要らないですよね。だってIRがしっかりすれば別にアナリストが分析してレポートにする必要ないですもん。

となかなか過激。アナリストから企業のIRに転職する事例は私も聞いたことがあります。

更にトレード技術・速度の発展により短期的なエッジがほとんど無くなる未来になるだろうと。その環境では個人投資家は勝てないだろうと。そのような環境下で戦うとするならば、

数十年後、次世代の方が何を目指すべきかと言うと、一つ言えるのは、答えはアクティビストをやれということです。要は短期でも勝てないから、絶対に。そのあたりのミスプライスというのは勿論あるんですけど基本的には無くなる方向になります。瞬間的に織り込まれるから。

だったら長期のミスプライス、もしくは長期の成長性を自分たちで変えていかないとそこにαはないわけです

どちらかというと数年スパンで自分たちの資本を入れてそれで動かすようなふうになっていかないとちょっと厳しくなっていくと思います。今はまだいいです。まだちょっと残っているんで。ただ10年後、20年後、30年後というふうになっていくとそちらに収斂していくのではないかなという気がしています。

という話があって、わかりみが深いわけです。

ひとつに機関投資家への不信感があります。お役目柄、たまに機関投資家向けの決算説明会に参加することがあるんですが、個人投資家向けと比べて熱量の少なさと言うか、質問が殆ど出ないんですよ。最初、あれを見たときにカルチャーショックでして、同席してもらった同業の方に聞いたところ、「最近の中小型株は皆あんな感じですよ。本当に聞きたいところは1on1ミーティングになってるみたい。」とのこと。

だったらそもそも機関投資家向け決算説明会って必要なくね?

せっかく経営者が出張ってきてくれてるのに、なんも興味を示さないってありえなくね?質問も大して興味深いものは少なくて、質問があっても細々とした数値のことを聞いてたりして後でIR担当に聞けば済むことやんか、経営者には経営者向けの質問しろよと。もっと社会性・公共性の高い仕事かと思ってたのでショックでしたね。

機関投資家がやってることは観察&虐待なんだと悟りました。

ただただ観察するだけのお仕事。あほくさ。もっと企業価値を向上するためにアドバイスでもしてるのかと思ってたよ。むしろ海外のアクティビストファンドの方がよっぽで企業価値向上に積極的だし、資本を投じているんだから当然だと思ってた。

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最近まであまり意識したことはなかったんですが、もしかして私がやってきたことってアクティビスト活動だったんじゃまいかと気づきました。俺もしかして偉い?

アクティビスト活動と大きく出ましたが、企業価値向上に繋がることならば何でもいいと思うんですよ。ホームページのリンク切れや数値の間違いの指摘でも十分、アクティビスト活動になります。また、個人投資家向けIR説明会に参加して興味を持っている意思表示をするだけでも励みになるでしょう。

そんなショボいアクティビスト活動をオススメしたい。


オススメのアクティビスト活動


個人投資家で経営者と直接対話できる場なんて株主総会しかないのが現状でしょう。株主総会を通じて、企業を知ってもらう工夫をしてもらうために以下の質問を用意しています。質疑応答のタイミングでぶっ込みましょう。


「株主総会後に会社説明会を開いてほしい」


せっかく集まってくれたのに株主総会で終わらせてしまっては勿体ない。会社説明会を開くことで、株主総会では話しにくい将来の未来像や抱負などが話せる場をもってみたら如何だろうか。コストもほとんど掛からないIR活動ですよ!

という交渉をしています。

企業によっては株主総会中に長時間の説明を入れてくるのでこの場合は除外しています。理由を聞いたら説明会だと株主の多くが帰ってしまうんだとか(´・ω・`)。

株主総会と会社説明会を別にする利点としては、説明会の方がざっくばらんに話せることにあります。総会ですと法令で定められた会ですのでうっかりしたことが話せません。法に問われかねませんからね。

特にIPO企業ですと個人投資家向けのIR活動についてはほとんど手つかずの状況です。折角、機関投資家向けにロードショーをし、将来に向けた素晴らしい資料があるのにこれから付き合いが長くなる個人投資家に向けた活動ができていないのは勿体ないことです。実行力のある経営者なら翌年、ちゃんと反映されます。知らないだけなんですよ。

弁護士ドットコム[6027]の上場直後の株主総会で「総会集中日はやるな」「総会の開催は午後がいい」「さらに言うなら土日開催ね?」とダメ元で要望したのですが、数年かけて全て対応してくれました。言ってみるものですね。ちなみに決算説明会の動画配信は上場時からやってました。


「決算説明会の動画を公開してほしい」


決算説明資料だけでは行間が読めないことが多い。直接経営者が話しかける動画はとても魅力的。私はいつも動画を見ています!最近ではハンディカメラで決算説明会の模様を撮ってそのままYouTubeにあげる企業が多くなってます。これなら全然コストが掛かりませんよ!

という交渉をしています。

でも決算説明会って単に朗読している経営者もいますので、見たからと言って知見が広がるとは限りませんが、少なくとも決算説明資料だけより確実に理解度は増しますし、理解できなければ投資しなければいいだけのことです。

最近ですと株式会社ロコンド 2019年度 第1四半期 決算説明会動画 (Q&A含む) - YouTubeですかね。冒頭の挨拶で株主の要望で動画を撮ってますって話、あれ私です =)。後からロコンド信者の方に教えてもらいました。言った張本人が気がついてないというね。ありがたいことです。ちゃんと見ましたよええ。

こいう動画が公開されることで、投資先を知ってもらう人が一人でも多く増えてくれることを期待しています。実際、YouTubeでの決算説明会動画の公開は増えているんですよ。


「決算説明会の質疑応答の模様を公開してほしい」


機関投資家が知りたいことは個人投資家も知りたいことです。機関投資家がどう捉えているのかは貴重な投資判断になりますので是非、情報を共有してください。そもそも機関投資家だけが知っているべき情報などないはずです。

という交渉をしています。

上記の2つに比べて刺さりが悪いですね。機関投資家同士の競争もあるようで、他社に知ってもらいたくないと考えてるようです。また経営者もうっかり話してしまうことがあるようで開示したくないという背景もあるようです。うっかりもなにもこの手の情報は全ての投資家に開示されにゃいかんでしょうとは言ってるんですけどね。

最近ではログミーファイナンスの一部やスクリプトアジア社の書き起こしで質疑応答の内容を確認することができます。ありがたいことです。



ということで




この手の活動、出来る人からやってほしいとは思ってます。

多分、間違っていない。

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