2017年7月5日水曜日

今日の雑談 (7/4)

ひふみ投信、テラ[2191]への第三者増資について説明


詳細はひふみアカデミー6月の動画を見てほしい。

投資信託が第三者割当増資を割り当てられるのは、日本で初めての試みなんだそうな。時価総額が100億円にも満たない銘柄は増資がしにくく資金需要を満たすことが難しいんだそうな。そこで今回、第三者増資を受け入れる形で資本を提供したってこと。

実のところ、公募増資は制度が複雑で調達コストがかなり掛かるので、調達額が少なくならざるをえない小型株では活用しにくい話を聞いたことがある。

そこで生まれたのがMSワラントです。

MSワラントの前に猛威を奮っていたMSCBってのがあって、証券会社が投資家を搾取しまくる事例が重なり、この運用方法を選ぶ銘柄は投資家から恨まれることになりました。

MSワラントは、株価が上昇しているなら公募増資よりもコストが安く、調達目的に制限が加わらない利点があり、無闇に否定するのもどうかという気持ちもあります。増資は資金調達の方法の一つです。折角、上場しているのだから活用して欲しい。ただし、投資家に対して調達の優位性を説明し、実際に企業価値を向上させてほしいんです。

残念ながら日本市場での増資は、成長のためではなく経営の継続のために強行する場合が多いように感じています。例えば、野村HDはサブプライムローン問題後、数回に渡って増資を行いましたが、成長のためではなく倒産を防ぐ目的でした。投資家に何ら説明もなく、いきなり増資に次ぐ増資。当時、こんな企業には二度と投資はしないと誓ったものです。

今回の第三者増資が企業価値の向上に繋がり、病気に困っている人を救うことができれば最高じゃないですか。失敗しても運用資金の1%が溶ける程度です。その時は責任を持って他の銘柄で1%以上の利益を出してもらいましょう。

こいう試みは続けて欲しいです =)。


ひふみ投信、米国株投資始めたってよ


上位3位のマイクロソフト(MSFT)と7位のアマゾン(AMZN)が新規に組み入れられていました。マイクロソフトは、停滞しているWindowsやOfficeなどのソフトウェア販売よりも成長著しいAzereというクラウドサービスの成長を見込んでのことかと思われます。AmazonもAWSの成長性とストック型収入の安定性を見込んでのことでしょう。

米国大型株を選んだ理由はひふみのあゆみに記載がありました。

米国株の投資は当面10%以内を考えております。日本の超大型株の代替投資という側面が強く、日本の超大企業の成長性不足を一部米国株でカバーする戦略です。
んー、ぶっちゃけダウ平均やナスダック指数に連動するETFを組み入れたほうが良かったんじゃまいかと思ったんだが、今回はテストケースも兼ねているんでしょうね。

  • http://123.rheos.jp/investment/monthly_report/hifumiAcademy_201707.pdf


保険業は出資先の長年の癒着から開示できないことは分かってることなのにね =)


投資先企業の株主総会で行使した議決権の個別開示をめぐり、日本生命保険は4日、開示を見送る方針を明らかにした。長期保有が前提で、開示内容自体が株式の売買材料になることへの懸念などが理由だ。
-- 議決権の開示 悩む運用会社 日生、当面見送りへ  :日本経済新聞

株式持ち合いの原点ですからねえ。

社歴の長い銘柄の場合、特定の保険会社やら財閥系列の保険会社が大株主にいることが多いんですな。安定株主として保険会社に長期保有してもらう代わりに、その系列の保険会社を従業員に強制させるという慣行が続いたまま現在に至るわけです。

この昔からの慣行を断ち切らせるためにコーポレート・ガバナンスやらスチュワードシップコードを推し進めているのに馴れ合いが一向に改善しないので更なる圧力として議決権の開示を強要したってわけ。で、商売上がったりなんで勘弁してけれってのが今回のニュース。

クズですねえ。

真っ当に議決権を講師するつもりがないんだったらインデックスファンドに切り替えて、証券会社に丸投げしたらどうか。無責任さは残るものの今よりよっぽどマシだ。

ただ、大半の運用会社や信託銀行は個別開示に踏み切る。三井住友信託銀行や野村アセットマネジメント、大和証券投資信託委託は6月の株主総会の結果について7月中の開示を予定。仏系のアムンディ・ジャパンも一転、個別賛否の公表を決めた。運用会社が横並びで個別開示を決めたのは金融庁の方針に加え「資金の出し手」である公的年金の意向が大きい。年金積立金管理運用独立行政法人など4つの公的年金は6月上旬、連名で個別開示を求める文書を運用会社に送った。
-- 議決権の開示 悩む運用会社 日生、当面見送りへ  :日本経済新聞

やるじゃんGPIF。流石大口様やで。

直接、議決権行使は禁止されてるものの出来る範囲での努力は怠っていない証拠。運用会社はGPIFの靴底を舐めるようにして情報開示したらいい。

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