2016年4月23日土曜日

2469 ヒビノ - '16/03の「担当ファンドマネージャーの見方」

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2469 ヒビノ


ヒビノは、大型施設の音響設備・映像設備を施工、運用を行う企業です。四季報の同業他社に4317 レイ7836  アビックス9612 ラックランド

<特需相場は一巡後が狙い目>

当ファンドは、株価が急上昇している銘柄の買付をほとんど行いません。特に、その要因が特需による一時的な収益改善である場合には、反落リスクを重く見て、既に保有している銘柄も売却を急ぎます。しかし、特需に対する期待が一巡し株価が天井を打った後は、逆に業績への先行き不安で短期投資家の売りが増幅され、株価が実力以下まで下落して投資チャンスとなることが多いと考えています。現時点でその一例と考えている銘柄が、ヒビノ(2469)です。

同社は、業務用の音響・映像機器を自社開発もしくは輸入し、販売や賃貸を行なっている企業です。前期の営業利益は、最高益を記録した前々期の約3倍に拡大した模様ですが、これは業務用無線マイクの周波数帯移行に伴う買い替え特需が主因です。移行費用は空いた周波数帯を利用する携帯電話各社が全額負担するため、利幅の大きい高機能品が中心的に売れ、特需の効果は極めて大きなものとなりました。

前期末時点で通信免許を持つ業者の85%が移行の事前申請を済ませているため、特需は前期がピークで、今期、来期と減少を続ける見通しです。そのため、5月発表見込みの今期予想はおそらく減益となるでしょう。しかし、特需の陰で他にも多くの事業が好調に推移していることは見逃せません。コンサート市場の拡大と技術進歩により、付加価値の高いLEDディスプレイのレンタルが成長を続けています。レンタル事業は投資負担が重いのですが、特需による利益で財務体質も一気に健全化しました。日東紡(3110)から買収したスタジオ音響設備会社は順調に推移しており、さらに老舗の同業他社を格安で買収することもできました。

現在株価はピークの半値近辺にまで下落しており、特需本格化やM&A(企業買収・合併)前の前々期利益で見てもPERは10倍台にとどまっています。来期まで2期連続の減益が見込まれるとは言え、立派な投資チャンスであると考えます。

何回か紹介した気分になっていたんですが、今回初めてのようですね、ヒビノ。

上記の通り前期は、政策絡みでちょっとした特需がありました。以下はIR情報の決算説明会資料より。


既存の特定ラジオの周波数帯を携帯電話に再活用するために、キャリアが移行するための費用を負担することになりました。このまま設備を使い続けるといずれ違法になりますし、今ならキャリアが移行費用を負担してくれるということもあって特需が発生しました。

ヒビノはこの特需にストライクな銘柄だったんですね。

で上記の通り、8割方、移行を済ませてまして今期、来期はこの特需が徐々に減っていくことになります。四季報の業績予想は今期、大幅な減収減益になっています。

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この銘柄は、多くの魅力があります。



  • 東京五輪による特需
    2020年の東京五輪の特需が考えられます。これから新しい施設を新設し、既存の施設は新たにリニューアルする所が増えるでしょう。
  • ライブの需要増加
    音楽販売が低迷していく中、ライブ感溢れるコンサートの需要が増えています。好調なコンサート需要により既存の設備をより新しい物に変えていく流れがあり、この流れはしばらく続くかと思われます。映画館の音響とか随分、変わりましたよね。
    この流れは米国でも同様らしいですしね。
  • 積極的なM&A
    近年、積極的なM&Aもプラスでしょう。この事業は、成長産業よりは成熟産業に近く、今後の人口動態を考慮すると縮小均衡はやむを得ないでしょう。このような状況を把握してか近年、積極的に同業他社を吸収する形でのM&Aを積極的に行っています。

後、優待にQUOカードがあるのは見逃せませんね =)。

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今期の決算発表後の株価推移に注目してます。大きく下がるようならワンチャンあるで。

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