6157 日進工具
今週ご紹介する「日進工具」は、強みのある領域に経営資源を集中することで成長を遂げています。主力製品のエンドミルは、工作機械の主軸に装着して回転させながら金属材料に穴・溝・平面・三次元曲面など様々な加工を施すために用いられます。その中でも微細加工が可能な刃先径6mm以下で、タングステンやコバルトなどの粉末を高温焼結して強度を高めた超硬合金を用いた「超硬小径エンドミル」に強みを持ち、国内シェア3割強を誇るトップメーカーです。主な顧客は精密金型メーカーや精密加工メーカーで、そこで作られた金型や部品が、自動車やスマートフォン、デジタル家電、LED(発光ダイオード)、医療機器など様々な分野で活用されています。
同社の営業手法は独特で、積極的に自社セミナーを通じて顧客を工場に招き、新製品や加工方法を提案しています。さらに工具メーカーとして一歩先行く製品を提示し、顧客と一緒に利用分野を創出しています。これによって、短期的な売上拡大に加えて、常に最先端分野の情報を把握して次の製品開発にも活かす好循環を生み出しています。こうして生まれた製品例が超合金の3倍の硬度をもつCBN(立体晶窒化ホウ素)を用いたエンドミルです。10年近く前から着目して工具の形状や加工方法などを顧客と一緒に開発、耐熱性・耐摩耗性に優れるうえ、安定した加工精度で長時間加工ができる点が評価されています。高い加工精度が求められる中で、より細かい温度設定など加工条件の一定化が必要になり、工具にも長寿命な品質が求められている中で、他社を圧倒する品揃えを安定的に供給する体制を整えています。
今後もウェアラブル端末や自動車の電子化などで、精密加工の分野はさらに進化することが見込まれます。同社は、絶え間ない新製品開発に加え、生産面では国内で自動化ラインを積極的に導入してコストダウンを図ることで、中期的に堅実な成長を目指しています。
15.10.02からの続きです。
切削工具なので、工作機械の出荷状況で需要が変動します。
日本工作機械工業会(東京・港)は12日、2015年度の工作機械受注額(速報値)が1兆3988億8100万円と前年度比で11.4%減少したと発表した。前年度比でマイナスとなるのは3年ぶり。中国やベトナムでスマートフォン(スマホ)関連の受注が振るわなかった。中国景気の減速も響き、1年を通じて輸出が低迷した。受注額自体は過去4番目の水準を維持した。
-- 15年度工作機械受注額11.4%減 3年ぶりマイナス :日本経済新聞
エンドミル自体は消耗品ですので、工作機械メーカー程、売上は変動しないのですが長い目で見ると影響は出てくるでしょうね。
日進工具は、かなり細いエンドミルを得意としていまして、携帯電話、パソコン等の電子機器の需要によっても売上が変動しやすいです。この辺りも注意が必要でしょうね。
日進工具は、かなり細いエンドミルを得意としていまして、携帯電話、パソコン等の電子機器の需要によっても売上が変動しやすいです。この辺りも注意が必要でしょうね。
四季報予想だとほぼ横ばいでして、決算を跨ぐのはやや怖い感じでしょうか。
- http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/weekly/2006073104_W_20160408.pdf
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