7713 シグマ光機
<やっぱり経営が大事>
研究用機器を手がける企業は、どうしても経営姿勢が緩みがちです。顧客の中心は大学・研究機関や大企業の研究開 発部門であるため、多くは一般的な産業界とは違った時間軸で動いており、効率的な対応が困難です。また、顧客の要 求は多種多様かつ高水準で、それらにすべて応えようとするとどうしても受け身の御用聞き営業に陥りがちです。そういっ た弊害を打破し、新たな分野へ進出つつある企業がシグマ光機(7713)です。
同社は光学関連の機器メーカーで、特殊レンズと顕微鏡用の観察台が主力製品です。1977年に現会長らによって創業され、1984年に製品を網羅したカタログを発刊したことで学術向け中心に拡大し、現在ではカタログの品種数は1万点 を超えています。また、スーパーカミオカンデやSpring-8といった巨大プロジェクトにも自社の得意分野で参画しています。
同社も一時期は冒頭に述べたような陥穽に陥っていたと考えていますが、それを打破したのが2014年に就任した近藤社長です。彼は海外営業の強化を打ち出し、研究用に関してはより新規性が高く難度の高い案件に挑戦させる一方、短 期で台数の出る産業用の強化も打ち出しました。その結果、まず、中国国内での液晶・スマートフォン検査向けに同社のレンズユニットや観察台が多く用いられるようになりました。学術向けで磨いてきた同社の技術力は高く、例えば曲線運動を行う自動観察台はスマートフォンの検査に採用されており、曲面有機ELを搭載した機種が増加すれば一層多用される可能性があります。また、米国では眼科用機器への組込みも進んでいます。これまで弱かった欧州でも宇宙探査計画へ の参画などを通じて知名度を高めており、難度の高い案件の依頼が多く舞い込むようになりました。
経営者の変化が知れるのは苦瓜さんならではですね。
ともすると研究系の企業は、研究費に多大な資本を充てがう傾向があり、収益を度外視してしまう企業がまま見られます。浜松フォトが大株主にいることからこの銘柄もそいう傾向が強いのかなと思って監視はしてこなかったんですが、上記のとおりだともう少ししたら面白そうな展開が見れそうな気がしてきました =)。
- IR情報 - シグマ光機株式会社
IR本拠地。決算説明会資料あり。
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