株主総会なう pic.twitter.com/D7y64JcEC4— Mc.N@お手伝い的な何か (@SyncHack) 2017年5月23日
ヨシムラ・フード・ホールディングス[2884]の株主総会に参加してきました。今回が初めてです。IPO後、上場して初めての株主総会になるんじゃないでしょうか。
目的は、今後の成長性をドコに持っていくのかを聞いてみたかったのと、経営者の吉村さんを直に見てみたいという相変わらずミーハーなノリで参加しています。IPO直後の株主総会ってなんか初初しくて好きなんですよ =)。
場所は、内幸町ホール。新橋から少し歩いたところにあります。地下を通じて行けるらしいのですが、まあ迷路ですね。駅から東京電力の本社を目指して歩いていくのが分かりやすかったです。地下にある建物ですので外から見分けが付きにくい状況でした。株主総会の会場としては珍しいところかと思われますが、区立なので使用料は安そうです。
参加者は、200名規模の会場で50人程度。背広組が半分くらい。後は個人投資家が占めてましたが殆どが男性で女性は皆無でした。最近にしては珍しい。株主総会、中級者向け。
質疑応答は以下の通り。
- 今後の資金調達の考え方どうよ?増資とかも聞きたい
現時点では手元の資金は十分にある。しばらくは銀行からの融資で資金調達を考えたい。M&Aの対象次第だが株価次第では増資によって資本を厚くする選択も検討。
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資金調達に関しては明確な基準を持っていない様子。M&Aが基本な割にはちょっと雑な印象を受けた。株主資本比率が基準になる銘柄が多いので、このあたりの発言を期待したのだが残念。
私はこの銘柄に関しては増資には否定的ではない。MSワラントを打ち込まないかだけは気にしていたが、株価への意識は強いようだったので杞憂に終わりそう。まあでもフツー、株価ではなく株主価値って言うよね。この辺は証券会社出身だけはある =)。 - 中計どうよ?
公開していない。
後継者不足で廃業になりそうな中小企業を受け入れて経営改善を行っていきたい。
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目標数値としてM&Aを行う社数あたりが聞ければ儲けものと言う流れで聞いてみたのだがかわされた。実際、相手側との都合もあるので経営目標にするべきかどうかは悩みどころではあるだろう。 - 栄川酒造(買収会社のひとつ)の状況どうよ?
個別の業績は公開していない。
日本酒は消費量が減少しつづけていて厳しい状況が続いている。買収後、業務を見直し、経費削減を行い、利益率の高い商品に集中することで利益貢献している。 - 経営陣の北堀さんは年齢が高い割に兼任企業が多いのが気になるんだが?
機能別で担当しており、負担を分散するよう工夫している。
ただ高齢ということもあり、もしものことを考え引き継ぎも考えている。複数人で対応することになるだろう。 - M&A仲介企業(M&Aセンター、M&Aキャピ、ストライク等)と競合しないのか?
彼らの顧客という位置付けで競合することはない。仲介業者を通じてM&Aを行っている。 - 参入障壁どうよ?
高いと認識。同業他社は見られない。高い資金力が必要で新規に始めるのは難しく、大手企業が手がけるには規模が小さすぎる。 - 社外取締役の発言状況どうよ?
- (高田) 上場企業役員の経験を期待している。去年就任したばかりで食品業は初めて。食品業とは違った視点で発言している。
- (中津) M&A関連のアドバイスを期待している。産業革新機構から投資を受けた時に就任してもらった。
- 今後のM&Aの規模は変わっていくのか?
規模による制限は行わない予定。資金調達の制限を受けることはあるかもしれない。 - 今後のM&Aのスピード感どうよ?
相手もあるし審査も必要なので公言しにくい。上場により仲介や紹介の話が増えた。今まで以上にスピード感は出てきている。 - 今後のM&Aのペースの維持どうよ?
維持に固執はしない。M&Aのペースが会社の評価に必ずしも繋がるものではないと考えている。中小の食品企業は多くあり、追い風であるという認識。 - 成長段階で今はどの段階?
ようやくテーブルについた段階という認識。
上場までは制約が多かったが、今後は経営の自由度が増す。上場を検討している段階でのM&Aは制約が大きく、小さな案件でもデューデリジェンスしなおす必要があった。上場により資金が中小企業に流れることを期待している。中小企業の出資は難しい。 - 海外展開どうよ?
今は国内のみだが今後は重要になると考えている。
今後、日本の胃袋は小さくなり、M&Aの機会は増えてくるとみている。一方で海外では日本食が増えており成長できるパイが大きい。現段階ではリソースが足りておらず、準備が必要であり簡単ではない。
- 株主総会後に会社説明会を開いてほしい
検討する。今まで個人投資家向けに説明会は開いていたが、総会後の説明会は効率が良さそうだ。
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定番の要求。上場直後ですし、もっと業態を知ってもらう意味でも説明会は開くべきでしょう。今回の質疑応答でも議案に関係ない事業に関する質問が多かったってオレモナー。
10:00開会 → 10:15質疑応答 → 11:00終了。会社説明会なし。
この銘柄を投資先として注目したのは、6080 M&Aキャピタルと同じく後継者不足という社会問題からでした(6080 M&AキャピタルパートナーズのIRセミナーに参加してきました (16.02.24開催))。ヨシムラ・フードはこの社会問題を解決する一つの解であると考えています。
当初、M&Aから収益に繋がるまで時間がかかるのではないかと思っていたのですが、前期の上場後3社の買収では足を引っ張ること無く収益に貢献していたのは驚きました。これでも前期は、上場が絡んだこともあってM&Aの期間は半年程度だったそうです。今期は1年間フルに使え、上場による信用もあり、選択肢は多いという認識だそうです。急ぎ過ぎに注意は必要ですが、経営環境はかなり良い感触を得ました。
ヨシムラ・フードではないのですが、ある程度収益が回っている中小企業のM&Aというのは成功しやすいそうです。中小企業の創業者の役員報酬がコストのネックらしく、そのコストがなくなるだけで買収直後でも黒字で回るという状況のようです。
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中小企業の後継者不足を解決し、従業員の雇用を守り、消費者の職の期待に答える、素晴らしいじゃないですか。
この手の使命感のある企業って好みなんですよ =)。
- IR情報|株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングス
IR本拠地。決算説明会資料、動画、優待あり。
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