フラッシュメモリ、どうなんすかね
そういったフラッシュメモリの市場循環の巡り合わせが悪い時期に、不適切会計問題が起こってしまったのは、不運といえば不運です。
-- フラッシュメモリの今後を予測する --- 竹内 健 : アゴラ - ライブドアブログ
いやいや不適切会計じゃなくて、不正会計ですからね。天災じゃなくて人災ですからねこれは。
不正会計問題は、直接被害を被ったのが投資家だけで、報道やら技術者レベルだと他人事で無関心なのが気に食わない。いやお前らの年金や保険もちゃんと(?)被害を受けてるからね?
GPIFの運用をdisる前に東芝を責めるべきだろ。
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で、フラッシュメモリだけど多分、大丈夫じゃまいか。
半導体業界では、一社で集中して受注することはかなり珍しく、複数の製造社に依頼する慣行があるのよ。フラッシュメモリは、シェアからするとSamsungと東芝の2強状態で、余程体力が残っている半導体メーカー以外、ここのパイを積極的に取りに行こうとはしないんじゃないかな。なので、Samsungのセカンダリーとして活かし続けられるわけ。
とはいえ。
Samsungが徹底的に価格競争を仕掛けてきたら厳しいかも知れず。Sumsungは、メモリとフラッシュを同様の製造装置で作っているらしく、メモリ相場に応じて製造を切り替えてるんだとか。で、エルピーダの時は、台湾の同業他社が空気を読まずに製造を続けてメモリ相場を崩した状況で、Samsungがメモリ価格競争を仕掛けてきた、というわけ。
そんなこんなで彼らが仕掛けてくると割と厳しいかもしれない。念のため、分社化はしておいた方がいいかもね。
投資信託と情報格差
僕らの松井たんが今年もトバしててワロタ。
リスクとリターンに対して全然開示してないでチップを巻き上げるビジネス、どないなっとるねんって話。松井たんは、機械にリスクとリターンを計算させてその分、人件費を削った新しいラップ口座を開きたいと言ってるけど、そもそもそれFintech関係なくね?バズワード絡ませるのやめーやw
想像だがDC系インデックスファンドを各種絡ませてオリジナルのバランス型ファンドを形成する形になるんじゃまいか。アクティブファンドは属人化が強くて長期運用には向いていないからね。
想像通りだと割と悪くないんじゃないかな。
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とはいえ。
資産運用は、自分のリスク許容度が分かっていない人が多いと思ってる。損はしたくないけど、人より儲かっていないのが嫌ってパティーン。で、局所的に資産を集中させて敢えなく資金を溶かして「二度と投資なんかするもんか」という。100マソ溶かす話は聞いても、実際溶かしてみないと、どれだけの痛みか分からないのが愚者。歴史を知っても実際に経験しないと分からないことは多いんじゃないかな。
機械が導き出した最適解を受け入れる人って意外といない、というのがボキュの感想。
駅伝と情報格差
駅伝を見てたらふとオモタ。
駅伝こそ情報格差の最たるモノで、今となっては伝統スポーツとしてその意味合いを失っている。情報格差がドンドン埋まることはいいことなんだとは思う。情報格差で今まで利益を上げていた事業は益々廃れていく。今はそいう過渡期なんでしょう。
ファンダメンタルズ投資なんて情報格差の最たるモノでこんなものははよ無くなったほうがイイに決まってるんだが、割と経営者がズボラというか経営者自身、ワザと情報を開示していない所が多く、押しなべて糞だなあとも。
そいや駅弁ファ○クって見なくなったけど、どうなんだろ。流行り廃りがあるんだろうか。
労働生産性が低くなったのは製造業の衰退が原因では
製造業は、設備投資におカネが必要なんだけど儲かり始めると非常に効率がいいのよ。
一次産業や二次産業は、がんがん機械化が進んでいて、労働生産性はむちゃくちゃ高い。でっかい自動車工場や火力発電所で働いている人の数はおどろくほど少ないから、労働生産性で見たら工場の工員さんのほうがずっと生産性が高いんだよ。
-- ゴッドランドの経済学 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
需給さえ見誤らなければおカネをぶっ込んだ奴の勝ちってのが製造業でして、需給を見誤るとシャープみたいな状況になってしまうわけです。昔だと鉄鋼業とか造船業とか。重厚長大産業は特にそう。
そもそも人出を必要とするサービス業、小売業の生産性は上がりにくいのよ。
実はサービス業の多くは、あまり生産性が高くないんだよ。優秀なプログラマたちは、自分たちの生産性がものすごく高いと思っている。でもかれらですら、実は五十歩百歩。だってしょせん人間がシコシコ書いてるんだもの。
-- ゴッドランドの経済学 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
労働集約型産業は、生産性を上げるのがとても難しい。無理に生産性を上げようとすると、ゼンショー(すき家)のワンオペ問題のような事件に繋がるわけです。
元記事に時給1500円というのがあったけど、無理に法で賃金をいじると産業が歪な形になるのは覚悟しないといけないだろうね。ビールの税金で第三のビールが生まれたように、世界で通用するとはとても思えない商品が開発されるというのは、人口ボーナスが無くなっていく、これからの時代にはそぐわないかもしれない。
賃金と生産性は結び付きが強い。
賃金水準は、絶対的な生産性で決まるんじゃない。その社会の平均的な生産性で決まるんだ。
-- 生産性の話の基礎 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
社会全体の生産性が高かったから高い賃金が貰えていた理屈でして、生産性が衰えれば当然、その逆の減少が起こり得るわけです。
生産性って重要でしょ?
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問題点が挙げられてたんでフォローしてみる。
- 年々肥大化する高齢不労層
労働人口が減っていくというのはわかってることでして、その対策として女性の社会進出支援やら移民受け入れ政策等が話し合われている状況でしょうか。昔、中学生は暇にしておくと犯罪に走るんで部活に強制的に入らせた方がいい、という考えが蔓延ってまして、これ高齢者にも同じことが言えるんじゃないかと思っているんですよ。
クラウドソーシングにも興味があるんですが、労働集約型の事業ですと、更に搾取が広がっているようでアレです。 - 補助金で生き長らえる非効率セクター
介護事業あたりでしょうか。これも労働集約型のビジネスの典型でして、生産性を上げるのはかなりシンドい。費用を上げるのも難しいし、賃金を上げるのも難しい。で、皆、補助金目当てに経営してしまっているので、補助金が少しでも減るとすぐにポックリ逝ってしまうという。
補助金を配るよりは優秀な経営者を育てるべきなんだけど、これって政府が最も苦手としている分野の一つでしょうね。 - 流動性がなく、ブラックでも辞め難い雇用制度
硬直化が進んでますね。経営側からすると教育コストを支払って転職されるのが一番辛い所で、硬直化を望んでいる感は否めませんね。実際、流動性が上がると賃金格差がガンガン上がるので、今の社会にマッチしているかビミョーです。 - 非効率な流通システム
何を指しているのかピンとこないですね。少なくとも社会インフラは十分効率的に働いているとは思います。もっと効率化に勤しめというのは乾いた雑巾を絞ることになって、繊維に亀裂が生じそうです。 - 効率的に使われない過剰な手元資金
金融業が糞だからでしょう。数年前に貸し渋りとか食らった日にゃあ、そりゃ安心して資金を投資に回せないでしょう。金融との信頼関係を結ぶには時間が掛かるとは思いますよ。経営者も資金のダブつきは、資本社会にとっては低能だということを認識してROEを高める工夫などをしていただけると幸い。 - 行き過ぎた価格競争
プレイヤーが多いのは分かっているのに誰も縮小均衡、ぶっちゃけ言えばM&Aを行わなず、全員参加の我慢大会になっているのが不味い。我慢した結果、血にも肉にもならなかったのがシャープだったわけです。
本来ならM&Aが盛んに行われてもイイはずなんですが、経営者が我慢大会大好きなサラリーマン出身だったり、OBの年金運用が上手く行って無くて経営とは関係のない無駄な出費が増えたりと、割とダメな方向ですね。 - 消費者のデフレマインド
デフレ大好き、というか資産家の人口比率が大きくなってきたというのが影響しているんだと思ってます。資産家、といっても大金持ちというわけではなく、例えば年金暮らしとか収益よりも資産で暮らしている人たちのことです。彼らにとってインフレは最大の敵です。事ある毎にインフレの芽を摘んで、やる気の無い奴隷社会が資産家にとっては住み心地がいいんですね。
- 業者を搾りに搾る「お客様は神様」マインド
- チャレンジを嫌う安定志向マインド
- 「借金は悪」「金儲けは悪」という民間信仰
- 収入増に貢献しない高等教育
- 同調を好む「空気読め」マインド
問題を矮小化してませんかね。
政治で解決できることが多いはずだ、というのはどうでしょうね。
介護一つ取っても、制約を緩めるとズルする人が出てくるし、それを見て制約を付けると誰も使えない歪な制度に早変わりして、長所・短所を理解してそれでもリスクを取りに行く覚悟が、この民族には足りない気はするんですよ。
割と満足している状況で政府が出来ることって少ないと思うんですよええ。社会が今のシャープくらいまで追い込まれないと大きな決断はできないとみているだが、どうだろう。
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