ソーシャルワイヤー[3929]の株主総会でシェアオフィスの状況を教えてもらったのでメモしてみます。
中期経営計画FY21(補足説明資料)(PDF)より。
シェアオフィスは、社会の認識と利用の仕方が変わりつつあり、パイが広がりつつあります。
左側のグラフは、シェアオフィスの成長性を表したグラフです(出展が自社推定というのがネックですが)。年25%と高い成長性を持ったビジネスと言えましょう。激アツですね。
このような状況ですので様々な企業が参入しています。右の例はソーシャルワイヤーが独自に調べた同業他社の例です。競合他社が多くひしめいていますが、パイが極めて大きくこれから成長していく段階で各社様々な事業モデルを持っていることより、現段階では直接競合している認識はないとのこと。
- 中長期投資の練習記録 【株主総会レポート】3929_ソーシャルワイヤー(2019年5月開催)
株主総会の質疑応答メモが参考になります。私もちゃんとアクティビスト活動をやったのが記録に残されてます =)。 - 2019年3月期 個人投資家向けインターネット会社説明会について - ソーシャルワイヤー株式会社
19.05.08に開催された個人投資家向け会社説明会の録画がまだみれます。いつまで見れるかは分かりませんが、シェアオフィスについての説明もあります。 - 株主総会ならびに中期経営計画における主な質疑について(2019年5月31日)
本家の株主総会メモ。
クロスコープ (CROSSCOOP)
ソーシャルワイヤーが運用するクロスコープは、駅近物件で、50~200席近い大きな部屋を扱っているのが強み。
駅近物件で大きな面積を借りるには、信用と実績が必要になり単におカネを持っているだけでは貸してもらえません。席数が多いのは大企業向けを意識。今までのシェアオフィスはベンチャー向けで3~5人程度が利用することを想定していたが今後は、大企業が営業拠点を間借りするような利用方法が多くなるだろうことを見越しています。上手く活用すれば、速やかに拠点を用意することができ、企業の販管費削減に貢献することになります。
一般的なシェアオフィスですと1~5名くらいの部屋が間仕切りされていのですが、クロスコープの場合、多人数を意識した部屋が用意されているのが分かります。ちなみに大部屋の2つが「募集中」になっているのは、小さな部屋を大きな部屋に間仕切りを変更するために最近まで募集をかけていなかったのが原因で、人気がなく空室になっているわけではないとのこと(心配して募集中の理由を聞きました)。
シェアオフィス利用者用に会議室を多く用意しているのも特徴。会議室不足に悩まされずに済みそうですね。ちなみに会議室も時間貸し。良くも悪くも設備はフツーのシェアオフィスと感じました。値段設定も高くもなく安くもなく。
今後、大規模のシェアオフィスの需要が高まることで大きなビジネスになりそうな予感はしました。
今後、大規模のシェアオフィスの需要が高まることで大きなビジネスになりそうな予感はしました。
WeWork Japan
WeWorkは、大企業向けの大型シェアオフィスです。ソフトバンクグループ[9984]から出資を受け、全国に展開しています。
部屋の規模ではクロスコープとバッティングしそうですが、良くも悪くも世界規模で展開している企業なので設計が米国スタイルになってしまい、日本には馴染みにくいのではないかとのこと。サイトをみてみればわかるのですが、間仕切りがほとんどなく、ガラス張りの部屋ばかりで落ち着かない雰囲気なんですよ。ウェイウェイ系のIT企業ならしっくり来るのですが、社歴の長い日本企業のホワイトカラー職には馴染みそうもないです。
クロスコープは、良くも悪くも日本型の部屋を意識した作りで、客層は広めでしょう。
日本リージャス (Regus)
世界展開する大規模シェアオフィス。'19/04にTKP[3479]が日本リージャスを買収することを発表、話題に。
今後、クロスコープの競合になるとすれば日本リージャスになりそう。とはいえ現状、シュアオフィス自体の需要が大量にあり、競合する過程にはないとのこと。TKPの社長とは顔見知りの関係で情報交換を行っているようです。
- TKP、「日本リージャス」を買収~今後のリージャスビジネスを長期独占的に展開~|株式会社ティーケーピーのプレスリリース (19.04.16)
TKPのプレスリリース。 - 日本リージャス - Wikipedia
ステーションワーク (JR東日本)
JR東日本[9020](場所提供)+ブイキューブ[3681](運用)+オカムラ[7994](ボックス製造)という組み合わせのシェアオフィスです。上記の大規模シェアオフィスとは異なり、駅内で1~2人程度の個室を時間貸しするビジネスなので競合することはないとの認識でした。
ブイキューブは、ステーションワークと同様にテレキューブというサービスを実験的に展開していたりします。偶然、幕張メッセの国際会議場でテレキューブが運用されていたので思わずツイートしてしまいました。中も見たかったんですが、この次の機会にはなんとか体験してみたいと思ってます。
テレキューブ、初めてみたわ。オカムラ儲かってんのかなあ。 pic.twitter.com/iwG4M1yv2m— Mc.N@バイブス投資 (@SyncHack) 2019年6月25日
オフィスボックス (第一興商)
日中、暇しているカラオケルームを会議室として転用してシェアオフィスとして利用するサービスです。クロスコープよりはステーションワークと競合しそうなビジネスでしょうか。カラオケ同業の鉄人化計画[2404]でもカラ鉄ホーダイというサブスクリプションビジネスを始めましたがこれも同様かと思われます。
このビジネスが流行る理由は社内の会議室不足です。私が働いていた頃も慢性的に会議室が足りておらず、かといってそのへんで会議を始めると煙たがられる環境でして、この手のサービスがあったら重宝していたと思います。
いずれにしろこの手の余っているエリアを有効活用する機運は高く、TKP[3479]、エリアリンク[8914]、リログループ[8876]等が提供している貸会議室が活況なのは理解できるでしょう。
いえね。
ブイキューブの株主総会でテレキューブの置くべき場所について聞かれたんで、カラオケルームとパチンコ屋を推したんよ。カラオケは一人カラオケ対応かと勘違いしてたんだけど違うんよ。カラオケって駅チカの一等地にある癖に日中は儲かってないんよ。だからいっその事、テレキューブを置いてチャリチャリ稼いだ方が良かろうと思ったんよね。ドリンクサービスもあるし。パチンコ屋はほら、営業マンならパチンコ屋で営業報告できたら色々仕事が捗るかと思って =)。
ということでシェアオフィスの需要の高まりに期待しています。そのきっかけはソフトバンクGが投資しているWeWorkが突破口になると踏んでます。同じ投資アイディアとしてソフトバンクGマネーがぶっこまれてるOYO LIFE周辺にも注目しているのですが、その話はまたいつか。
0 件のコメント:
コメントを投稿