2017年11月21日火曜日

3901 マークラインズ - '17/10の「担当ファンドマネージャーの見方」

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3901 マークラインズ


マークラインズは、自動車産業に特化したポータルサイトを運営している企業です。四季報の同業他社にエムスリー[2413]MonotaRO[3064]


<世界に向けての情報発信>

情報産業において、日本は英米に大きく遅れを取っています。母国語がそのまま世界に通用するかどうかという大きな違いや、先進国としての歴史の差があり、この状況が大きく改善することはおそらくないでしょう。しかし、日本にも、専門性をいかして世界に情報提供を行っている企業が存在します。その一社が今回紹介するマークラインズ(3901)です。

同社は自動車産業に関する総合情報企業で、日産自動車の購買部門や米国系部品会社のデルファイ等に勤務経験のある酒井社長が2001年に創業しました。特に部品のサプライチェーンに関する情報の豊富さが業界で評価され、順調な拡大を果たしました。市場調査に関しても、たとえば証券業界では事実上の標準となっており、各社のレポートではしばしば同社のデータが引用されています。

同社は当初から世界を意識しており、創業時から英語版の同時配信を行っています。2003年には営業と情報収集を兼ねて、デトロイト近郊に拠点を構えました。現在は有料会員のうち4割が海外企業で、その国籍も中国、米国、タイ、ドイツ、韓国、インド…と世界中に広がっています。

現在、同社のサイトは他に類を見ないサイトに育っており、会員数も安定的な拡大が続いています。情報産業は規模の経済が働くため、売上高利益率は30%台でなおも上昇を続けています。内容面でも分解情報などのコンテンツ追加で一層の差別化を進めており、中期的な成長性は磐石といえるでしょう。

マークラインズの概要については、株主総会メモをみて頂けると理解が深まるかと思います。


自動車業界は今後、EV化を始めとした動きが活発化していくでしょう。そうなるとより一層、各社が情報戦になることが予想されます。特に中小企業の自動車部品にとっては情報は生命線になるはずです。マークラインズのサービスは、そんな中小企業のIT化を支援しており、今後も重宝されるのではないかと思っています。

また従来のストック型サービスであるポータルサイトを維持しつつ、更なるサービスを展開しているのも面白いと思っています。現状では小さな種ですが、その内のいくつかが大きなビジネスに展開できれば成長余地は十分にある、かもしれません。

2 件のコメント:

  1. いつも楽しく読ませていただいております。いいですよねー、マークラインズ。もっと買っとけばよかったです。これまでの内燃機関でまだいけるのか、EVに舵を切ったほうがいいのか、EVを採用するとして、どこの部品メーカーがいいのか・・・過渡期には決断に迷うことが多くあり、当社の出番が多いんじゃないか、と勝手に思っております。

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    1. ですよね。
      この企業の優良会員と膨大なデータベースは大きな可能性を秘めていると思っています。自動車産業がどう変わろうとも、中小企業と大企業を繋ぐ橋渡しとして活躍できますし、彼らから集めた膨大なデータは次のビジネスに繋げることも可能でしょう。ああいうお客さんの近くでビジネスを拾えるってのは強みに感じてます。
      株価は飛躍的に伸びる感じはしないのですが、ストック型の安定収入と二段目、三段目に用意されている成長シナリオが花開くタイミングで評価されてくればいいなあ、と。

      道のりは長そうですが期待はしてます =)

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