2015年3月31日火曜日

【株主総会メモ】 3901 マークラインズ (15.03.27開催)



3901 マークラインズの株主総会に参加しました。

目的は、2014年の新規上場の中では私好みの業種でして、一体どいうビジネス展開を行うのか単純に興味がありました。IPO直後の株主総会ってワタワタした感じがあって結構好みなんですよ =)。

場所は青山ダイヤモンドホール。前日のバリューコマースと同じくここも結婚式場に使われる会場のようでした。なんか場違いな雰囲気がして入りにくいんですが、最近の流行なんでしょうかね。会場の周りに係員の人が配置されるのが一般的なんですが、どうもいない。会場に向かうにあたって結構不安になりました。

参加者は、60人会場で30人程度。殆どがサラリーマンで個人投資家らしき人がチラホラ。株主総会巡り初心者には決してお勧めできない。難易度高め。

質疑応答は以下の通り。懇親会でボキュが聞いた内容も含んでます =)。

  • 業績予想の円安想定が強めなのではないか?影響どうよ?
    ユーロ円145.25円、ドル円116円で業績予想を行った。円安は業績にメリットになる。現時点で100~200万円程度のマイナス要因。1円動くとドルで38万円、ユーロで18万円の元で216万円(聞き間違いの可能性有)の影響。

    為替は素直に業績予想をしすぎましたね。為替の影響を受けるものの業績としては左程インパクトが強いとは感じなかったので、もっとコンサバに見積もって円高を想定した業績予想にしておくと、過度に投資家が不安にならずに済むんじゃないか、と言っといた。
  • 無料と有料との差別化どうよ?
    無料会員でも殆どの情報は見れるが、プリントアウトやコピペは禁止している。有料会員が増える事で売上を伸ばすことが当面の目標。一度会員になってもらえると、継続して会員になってもらえる傾向がある。

    有料会員は1法人2名からで4万円/月で1年契約してもらう。つまり法人が増える度に48万円のキャッシュが前受金として加算されます。負債の前受金に注目されたし。売上は月ごとに加算。
    月次の公開も始めているのですが新規法人契約数が今回から開示対象になっていて今までの推移は非公開。季節要因があるか気にはなったのですが、一応、季節には関係なく伸びているとは言ってた。
  • 配当年2回にしたらどうよ?
    検討はする。
  • 優待どうよ?
    しばらくは配当で報いたい。今後は検討する。
  • 中期計画どうよ?
    開示する予定は無い。当然、社内にはある。
  • 米国の競合他社どうよ?
    米国ではIHS社が最大手。ジェイドという100年以上続いている自動車産業調査会社を買収している。コンテンツで差別化することで差し込める余地はあると考えている。

    IHS社自体は大手の調査会社で自動車産業も扱っているという立ち位置らしい。なので調査情報はIHS社から手に入れることが多いが、それ以外に自動車産業に特化した情報を多く持っているのが強み。自動車産業のポータルサイトとしての強みは競合することはないんじゃないかって言ってた。それを総会で言わないと =)。
  • 国内のパイどうよ?
    現時点での契約数は1/10程度とみている。

10:00開会→10:20質疑応答→10:45閉会後、懇親会→12時位まで粘着してて、ふと周りを見たら俺一人というプレイw。オミヤ無し。

なんというか、色々初々しかったですね =)。

係員の人がしきりに総会会場で写真を撮っていて正直、かなり五月蠅かったです。「ピーピピ、カシャ」ってのを10秒に1回聞かされたのは初めてです。懇親会で話題にしてみた所「いやあそこまで指示だしてないですよ。サインを送りたかった位。この次は気を付ける」とのこと。いやあ情報共有できてよかったよ。

後、音声合成での決算状況説明も新しい。抑揚が平坦なんで眠くなりました。面白くなかったんで一応これも話題に。「あの程度のボリュームなら経営者自身が自分の言葉で訴えた方がよいのではないか」とは言っといた。これに関しては来年も同じかもしれないw

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経営者の酒井さんは、しきりにこれまで出資してくれた機関投資家や個人投資家に感謝してたのが印象的でした。上場によって出資者に報いる事が出来たし、今後は新しい株主さん達を迎えて報いていきたい、と言ってました。今までの経緯からしてみても、ある程度の会計や経営を学んだうえでの起業ですので割と安心して経営を見てられるんじゃないかと思ってます。


事業は自動車部品のポータルサイトですかね。

  • 電子化が進んでいない中小企業
    かなりニッチなのですが案外、中小企業では電子化が進んでいない産業のようです。Tier 1、Tier 2あたりはそうでもないけど、それより下だと知ってもらう事すら難しく、マークラインズのようなポータルサイトで取り扱ってもらう事のメリットは高いんだとか。
    この点はブロードリーフでも同じ印象を受けました。大手と中小企業との情報格差が酷く開いているのでしょう。
  • 1段階目のパイはまだ残っている
    直近は、まだまだパイがあると思われる有料会員への誘導で、これはストック型の安定成長が見込めるでしょう。自動車部品メーカーからの情報提供が後々、高い参入障壁になるはずです。
    これらの顧客にコンサルや人材派遣などのサービスを提供するのが2段階目のビジネスになります。1段階目のパイが終わっても次のパイが充分残っていて、しかも参入障壁は高い状態でビジネスを展開できるというパターン。悪くないね =)
  • 全世界に分散している設計者向けの情報
    このサイトを必要とするのは設計者くらいで、一部の国内需要で終わってしまうんじゃないか、と思ったのですが、国内の法人でも広く海外で事業を展開していて、その人たちも情報を必要としているんだとか。1法人1契約というのがミソで、海外支社は別カウントなんだそうです。
  • ローカライズは英語で乗り切れる、んじゃないかな
    海外に積極的に展開しているようだけどローカライズの手間はどうなのよ?と聞いてみたんですが、設計者ともなると英語があれば問題ないんだそうな。最近、欧州にも足がかりを作ってるんだけど、一部で文句は出てきそうとのこと。まあ歴史があるから仕方ないね。
  • 性別、国籍にこだわらない社風
    形式的にはみんなそう答えますけど、この銘柄は役員も女性が多数採用されています。懇親会でも男女比率は半々くらい。男女比を聞いてみたんだがやっぱり半々くらいとのこと。色んな肩書きの人と話したんだけどこの点は誰一人異論はなかったですね。中国の女性と思われる方とも話したんですが、分け隔てなく採用しているとのこと。
    この点は、私の中ではかなりの高評価でした。やっぱり最後は人ですよ。

危なげない状況を抜け出しての安定成長で配当性向が高いといった状況でして、本来、荒い株価にはなりにくい銘柄なはずなんですが、まあ上場直後ですしね。半年もしたらもっと落ち着くというか、出来高が減っていくんじゃないでしょうかね。

自動車産業を俯瞰すると、ハイブリッド車やら燃料電池車やら水素自動車やら自動運転やらと転換期を迎えているように感じています。この状況で唯一無二の存在になれるとなれば面白い事になりそうな気はします。

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懇親会からが私の本番でしたね =)。

IR担当の方を捕まえて色々聞きました。自分の中ではほぼパーツはそろった感じ。惜しいかな、IR活動としてはあまりレベルが高くなく、魅力を引き出せていない感はありますね。

現状の株価をみると色々考えちゃうんだけど、面白いか面白くないかで言うなら間違いなく面白い、そんな銘柄です =)。

2 件のコメント:

  1. 読んで興味が出て調べたら気に入りました。いつもながら早くこういうのを探されるのは感服します

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    1. どうもです。株価としてはビミョーなんですが企業は興味深いところだと今でも思っています。

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