2018年2月22日木曜日

8914 エリアリンク - 今日の決算説明会さん (18.02.21)

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

8914 エリアリンク


エリアリンクは、個人向け貸倉庫「ハローストレージ」を運営する企業です。四季報の同業他社にパーク24[4666]パルマ[3461]大東建託[1878]








2Q決算と本決算は動画の公開があるのですが、今のところ(2/21現在)、まだ公開されていない模様。はよう。

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キュラーズは私も気になって数店舗見て回ったのですが、上記の通り、有人であることをメリットとしてあげており比較的大規模なビルを一棟丸ごと運用に使っている特徴があるようでした。一方、ハローストレージは、神出鬼没で雑居ビルの一角をストレージに改築して流用している形が多く見られました。中にはエレベーターが用意されていないストレージもあり、お値段も相当割り引いて運用されているようです。下の写真は秋葉原の近くで運用していたのですが、一階は萌え系のお店で二階から上がハローストレージという、随分カオスなシステムで秋葉原らしさを感じました =)。

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8914 エリアリンクをみてみよう - おまえらのための株式投資では触れなかったのですが、前期の財務で特徴的だったひとつに営業CFがあります。


教科書的な財務本なら、営業CFがマイナスでかつ投資CFもマイナスで財務CFがプラスという企業は経営が危ないのではないか、という書かれ方をしているかと思います。営業で現金が稼げないばかりか、投資に現金を突っ込み、挙句に銀行から借金をしている状況ですからね、分からないでもないです。

営業CFの中身を見てみましょう。


営業CFがマイナスなのは棚卸資産の増加によるものです。

この状況はマンデベ(マンションデベロッパー)ではよくあることです。最近だと日本エスコン[8892]がそれにあたるでしょうか。株価がぶち上がってて羨ましい限りです。

不動産事業で棚卸資産が増加するというのは、販売を目的としている不動産が増加していることを意味します。マンデベなら顧客にマンションを売り払うと、売掛金として計上され、現金回収(ローン契約が成立する)出来た時点で売掛金が現金となります。

リーマン・ショック時でマンデベ業者が軒並み潰れたのはこの棚卸資産が一向に売れず、一方でマンションを建築するための費用は借金で、人件費やら運用費が削られる状況になり首が回らなくなったからです。取り敢えず倒産しておいて手形支払を先延ばしして延命するしかなかったんですね。

今回のエリアリンクはどいう状況でしょうか。前期から「土地付きストレージ」の引き合いが強くなったとあります。となると棚卸資産の多くは、建物と土地を保有する「土地付きストレージ」が在庫として計上されたと考えられます。問題はこの棚卸資産が捌けるか、です。仮に捌けるのなら営業CFがマイナスなのは積極的な経営の証ですし、捌けないとしたら過剰な在庫を持ったことを意味します。

とはいえエリアリンクの株主資本比率は54.7%と不動産セクターにしてはかなり厚めであり、首が回らなくなる水準まではまだまだ先です。過度に気にする必要は、私はないと思っています。

不動産系は事業レバレッジを高めにする傾向が強いのですが、適正な株主資本比率を考えていない経営者が多くゲンナリします。ちなみにスター・マイカの目処は25%だそうです。ここを下回ると増資を検討することになるのでしょう。銘柄によっては10%程度なところもあって怖い話ですええ。話が脱線しすぎたかな。

以下は今期の業績予想。


いつもコンサバな業績予想をするのに今回はどいうことなのか。

私が想像するに、上期は前期に仕込んだ「土地付きストレージ」を売却することに注力し、一定数の売上を確保する。何もしなければ在庫が減るわけで粗利率が下落し減益になるのが上期。下期は来期に向けた在庫を仕込むので粗利率が戻るという計画に読めました。上期に在庫を仕込むことを拒絶しているのならまだしも、引き合いが強いのであるならば上期にもそれなりに在庫が増加するわけで、この在庫をコンサバにみてんじゃねえのか、と思ってたりします。

もしこの想像が正しければ、上期に頑張って下期は来期に向けた仕込みをするという従来の経営となんら変わりないのではないか、と考えています。

取り敢えず、利益はまだしも売上は確実に確保し在庫を持たないようにしていただければ。ゆくゆくの私募ファンド、REIT化へに向けた用意もあるでしょうからね =)。

長くなりましたが後は8914 エリアリンクをみてみよう - おまえらのための株式投資をみてくんさい。




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