2019年9月23日月曜日

6558 クックビズ - '19/06の「担当ファンドマネージャーの見方」

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6558 クックビズ



<専業の強み>

人手不足が叫ばれる昨今ですが、特に外食分野では大半の店舗で採用に苦戦しています。賃金水準の低さや業務のきつさが敬遠され、未経験者の流入が減少しているものと考えられます。そういった状況下で、外食分野に特化した人材紹介・求人広告事業を展開しているのがクックビズ(6558)です。

同社は2007年、当時まだ20代だった藪ノ社長により、大阪で創業されました。手っ取り早く求人件数を集められるチェーン店だけでなく、個人店の人員募集も足で集める事業形態で、着実に求人サイトの魅力を高めてきました。2012年には東京、2014年には名古屋、2018年には横浜・福岡に進出し、展開地域の拡大を続けています。

外食分野の求人需要は旺盛ですが、賃金水準や定着率の低さから、紹介料金の水準もある程度以下に抑える必要があります。同社は紹介事業の生産性を高めるため、徹底して業務の分業化・標準化を進めてきました。外食分野の転職活動では、他の職種よりもいっそう迅速な返信が要求されます。そのためには、少数の優秀なコンサルタントよりも、大勢のコールセンターやアシスタントによる対応が適しているのです。

同社の拡大戦略は、必ずしも順風満帆とは言い難いものがあります。人員やオフィスへの先行投資が負担となったり、組織が混乱したりして、2017年の上場後も利益は上下を繰り返してきました。しかし、2019年5月第2四半期に関してはきめ細かな集客施策などが功を奏し、大幅な増益となりました。今後は地方での代理店開拓も進め、目標の全国展開へ徐々に近づいていく方針です。

過去の記事は以下の通り。


2Q決算で株価が急回復しています。2Q、4Q偏重とはいえ1Q決算が赤字だっただけにインパクトが強かったのかと思われます。2Q決算発表の模様はログミーファイナンスで書き起こしがありました。


機関投資家の質疑応答の記載もありました。決算説明より質疑応答の方が企業の性質がよく出ているように感じました。

新規事業の外国人採用事業は、上手くすると面白い展開が期待できそうです。

小規模な飲食店を広域でフォローするために人材確保が必要な事業のようです。ネット企業と思いきや、労働集約型の面もありそう。人材紹介の定着率の低さに言及。離職率はどの程度か気になるところです。


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