2017年10月30日月曜日

【工場見学メモ】 6409 キトーの工場見学に行ってきました (17.10.27)

株主総会メモまとめ


キトー[6409]の工場見学に行ってきました。


去年から始まった活動でして、私も希望したのですが残念ながら抽選から落ちてしまいました。今年も懲りもせず応募したらですね、当たりました =)。やったぜ。

で、本社工場がまあ遠い。山梨の工業団地の一角でした。



当日、川崎駅から立川に向かって甲府駅向けの急行に乗るスケジュールだったのですが、総武線が人身事故ったらしく結局、新宿行きを勧められました。片道2時間ちょっとの予定だったのですが2時間半になってしまい、プチ観光ができませんでした。残念。電車賃は特急券付きで片道3500円くらい。

甲府駅からはバスで片道20分位。当日はマイクロバスを用意していただいたので楽だったのですが、この工業団地には市バスも通ってないらしく、来るならタクシーしか無い状況とのこと。ちなみに8割は自動車通勤で後は自転車通勤が増えたとのこと。

タイムスケジュールは、11:30開会 → 昼食、工場見学、質疑応答、15:15閉会でした。

残念ながら工場内の撮影は禁止されてまして、上記の写真くらいしか雰囲気が分かるものはありません。もっと散策したかったのですが、なにせ弾丸スケジュールでして閉会後は、すぐにまたマイクロバスに乗せられまして、バスの運ちゃんに無理を言って工場前の写真を撮った程度です。

、、、実は私の写真よりも17.10.22に放映された知られざるガリバーという番組でキトーが特集されてまして、その映像をみれば大体状況が掴めると思います。知られざるガリバー キトーでググってみると何やら素敵な動画が見れるかもしれません。

工場見学のざっくりとした感想は以下の通り。

  • 工作機械、いっぱい =)
    もうね、楽しい。アイダの巨大な鋳造機やアルミのダイカストを溶かした後に全自動で移動するファナックのロボットとか、名だたる工作機械メーカーのNC旋盤が至る所にあって、日本国際工作機械見本市にも劣らないですわ。
  • 工程は殆ど自動化されてました
    トヨタ方式を学んだだけはありますね。特にチェーン製造では複数のラインで複数のチェーンを製造し、負荷テストまで自動化されてました。画像認識でチェーンの不具合を確認する工程もありました。
    作業工程が単純化されているのか、まるでプラモデルが出来上がるかのような感覚ですね。
  • 安全性重視
    至る所に安全性に対してのノウハウが積み重なっている印象でした。溶接では煙が工場内に出ないように専用のボックスの中で溶接をして排煙を外に出す仕組みになっていました。焼肉屋さんみたいですね。
  • 工場見学が手慣れてた
    イヤホンが用意されてました。これ工場内がうるさくて声が聞こえない対策でした。去年から始めた株主向け工場見学の割に用意が万端だなと思い聞いてみたのですが、どうも株主向け以外に大口顧客や販売店向けにも工場見学をやっているとのこと。道理で手慣れてるわけだ。
  • 装置は古めかしいのが多かった
    中には30年前に引っ越し当時から使っている機械もあるとか。とはいえNC旋盤は新しいのやら古いのやらがありました。パソコンを覗いてみるとOSはWin8.1とWin7が殆どできちんと更新しているようです。XPとか2000とか使い続けている企業が多いのにこの辺のIT関連の支出はしっかりしているとのこと。
    面白いことに工場内のチェーンホイストだけは新しいんですよ。聞いてみたら最新の自社製品を使ってもらってるとのこと。特にボタンの使い勝手とかはその場で意見をもらっているらしい。流石だ。
  • 削りカスは再利用
    ゴミとして扱わず再利用しているんだとか。強度面では問題がないとのこと。
  • 障碍者雇用に前向き
    法定の2%程度より多い8%強(正確な数値は忘れました)を雇用している。障碍者の人でも作業がしやすい環境を整えている。
  • 外国人労働者が見えなかったんだが、、、
    聞いてみたんだけど10数人程度、受け入れているとのことだけど、関連会社からの出向とか学生の受け入れとか、こう、私の印象と異なった方たちが働いている様子。期間工のような働き方は少ないらしい。
  • 工場見学は地域の人達が多かったorz
    川崎からやってきたのは私くらいだったかも。地域の話に花を咲かせてましてアウェー感バリバリ。これはボッチには厳しいw

工場見学後の質疑応答は以下の通り。開会から閉会まで社長の鬼頭さんがいまして回答は鬼頭さんが行ってます。

  • 他社が真似できる製品なのではないか?(参入障壁について)
    他社も作ることはできる。が、安全性は難しいだろう。作れることと信頼を得ることは別問題。一朝一夕で信頼は作れない。我々には今までの積み重ねたノウハウがある。新規参入しようにも、リスクが高すぎて魅力あるマーケットではないだろう。
  • 自社の安全性の確保はできてるん?
    安全性は第三者に委ねるべきではないと考えている。そのために規格で決められている安全性は勿論、自社で決めた厳しい基準に則って安全性を確認している。
  • 株主向け会社見学のメリットは?
    定量的なデータは無い。工場見学でファンになってもらった実感はある。

  • 生産設備、古くね?
    古い機械もある。2割は30年選手。入れ替えはしっかりやっている。
  • 特許どうよ?
    稼働しているので600件程度。100~150件/年程度、出願している。
  • 神戸製鋼の品質問題の影響は?
    以前は使っていたが今は作っていない。新日鉄とJFEがメイン。チェーンは全数検査しているし、受け入れている部材は抜き取りで成分検査を行っている。経年劣化についても問題ないと見ている。
  • 米国のチェーン企業のM&Aの影響は?
    米国チェーン企業は様々な用途のチェーンを製造している。巻き上げ用のチェーンは一番高い品質が要求されており、米国では製造していない。各々の技術やノウハウを吸収している段階。
  • 危険予知訓練どうよ?
    週1~2件でる。年に600~700件程度。
  • 製品の寿命どうよ?
    製品によって異なるが15~20年くらいが平均寿命。ただし製品に寿命は設定していない。法定の点検義務を通っていれば問題なく使える。今まで品質上の瑕疵はでていない。トラックなどに使われている機材は客に依存してしまうのは想定内。
  • 国内の生産余地どうよ?
    国内では工夫しても2~3割程度の生産性だろう。工場は徐々に海外に移管していくことになるだろうが、心臓部分に関しては国内に残して輸出する形を取りたい。
  • 中南米の成長性どうよ?
    ブラジルに販売子会社がある。メキシコはもう少し伸びる予定だったのだが、トランプ政権の影響からか、今のところ設備投資には消極的のようだ。ブラジルは関税が厳しい。現時点で需要はさほど伸びていない。

こんな感じかな。

行ってみて何か投資にプラスになることがあったか、と言われると端から期待していなかったし、自分が投資している企業がどんな感じなのかを知れただけでも儲けものと思ってます。

なんか楽しいじゃないですか。それでいいんです私は。

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