ひふみアカデミーに参加してきました。8か月ぶりでしょうか。
100人規模の会場で満員、机無し。初めてひふみアカデミーに参加した人は3割程度。背広組のサラリーマンに交じって初老の夫婦らしき人達が多く参加していました。ひふみのセミナーの中では割とテクニカルな話も多いのですが、そこそこ楽しめると思うので是非参加してみてはいかがでしょうか。
最近は、1ヶ月前の予約も取れない状況でして5月のひふみアカデミーは既に締め切ってました。投資に興味を持ってもらえる人が増えて私も嬉しい限りです。
今月のナビゲーター担当は蛭田さん。
- ひふみ投信 2.83%、TOPIX 2.06%
TOPIXを上回った成績を残せたが、少し厳しい相場環境だった。現金、TOPIX、ライバルファンドの3つに勝つ運用を行っている。辛うじてTOPIXに勝ってる状態なので、ライバルには半分くらいに勝った状況。 - 得意ではない相場環境
大勝は難しい。短期的には大型株相場を予想しており、大型株、TOPIXに付いていく運用になるだろう。一部、大型株への乗り換えを行っているが、現在保有している小型株は資産運用全体の6割もあり、大きくポジションを変更すると小型株の相場を壊すことになってしまうことになる。壊さない程度に切り替える。 - 保有比率を増やす運用にしたい
5~10年の中長期的に伸びる可能性がある企業ならある程度、保有比率を上げていきたい。IPO以外にも非上場も検討したい。ただし、ライバルに手の内を見せる投資になるので慎重に検討したい。 - 「新・三本の矢」の影響
「伊藤レポート」「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」が効いてきている。 - 大型株中心の相場へ
「新・三本の矢」の影響もあってしばらくは大型株中心で相場が動くのではないか。そうなると資金効率の面で中小型株は閑散になりやすくなる傾向にある。1~2ヶ月をみれば大型株の状況がいいかもしれないが、いずれ落ち着いてくると中小型株に資金が下りてくるのである程度持っておく。
質疑応答
- 10銘柄しか組入れてないのにコロコロ銘柄が変わるのは不安だ!
100銘柄以上組入れており。比較的長期で保有している。10銘柄なのは限定して開示している。
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ひふみ投信でWeb取引すると更に40銘柄まで見せてもらえます。相場観も書いてあってお勧めですよ。半月に一回、中間報告もありそこでも組入銘柄のコメントがあります。先月は7730 マニーでした。 - 懸念されるリスクって何?
相場のボラティリティ。
イベント的に大きく上昇・下降すると付いていくのが辛い。米国市場の動向もリスク要因。中長期的には一度悪材料で下げた方が相場的にはよいのだが。 - ひふみ投信の日本株だけだと不安なので他にいいファンド教えて!
同じ草食投資隊である中野さん(セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド)のがよいのではないか。
日本円資産だけではなくある程度、ドル資産を持つのがコツ。とはいえ、2000年からのIFRSやインターネットの流れで資産運用自体のグローバル化が進んでおり、一時期より分散効果が得にくくなっているのはないかと考えている。90年代は米国相場を気にする事なんてほとんどなかった。リーマンショック等のクラッシュは光の速さで全世界に波及する。 - IPO銘柄とか買うのは一般的な運用なの?
ひふみ投信は、スタートアップからトヨタまで全てを見ているのが強み。IPO上場前から経営者と会っているので他の機関投資家より状況は踏まえている。時価総額、流動性は組入れに関係ない。 - 小型株投資の極意どうよ?
流動性の少ない時点で買い入れること。流動性が少ないので株価が安くなっているのは当たり前。この時点で買い付けて、イナゴに売る。売買動向を見せない工夫をしている。
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流動性リスクの話ですね。流動性が少ないことは現金化のし難さからリスク要因とされ、その分の株価はディスカウントされます。つまり流動性が増えればリスク要因が減る事になり、自然と株価は騰がることを言っています。
これ、リスクとしては非常に解消されやすいので狙い所なんですよ =)。その分、悪用されやすいのもあるんですけどね。 - イナゴ投資家への対応どうよ?
相場は常に見ている。大きく売り崩すと反動で萎えるので、まぶすような売り方がコツ。
- 最大のライバルって誰?
- 栗岡:ベテラン
経験豊富で意表を突くのが難しいが頑張る。 - 渡邊:メンタルコントロール
メンタルで銘柄の評価が変わることは避けたい。 - 川崎:自分自身と元上司
昔、上司によく叱られた。 - 藤野:他のFM
学ぶことが多い。会うとよく話をしてくれるが真似る事が出来ない自信に溢れている。三菱系の若手にいいのが多い。 - 蛭田:同社のFM
インタビューに行くと既に他のベテランが行ってて驚く。 - 八尾:自分、他の人のマネージメント、他のバイサイド
インタビューに行ってもう一回会ってもらいたいと思える人物になれるのか、引き出しを増やしていきたい。
相場テーマ「クジラ」
クジラとは年金や保険を運用している大規模な機関投資家を指しています。
年金運用を行っているGPIFが、資産ポートフォリオを国内債券から日本株式・海外株式に切り替えている。その影響で資金が相場に流れ込んでおり、大型株中心に潤っている状況が続いている。
黒田総裁、安倍内閣の連携が続く2018年あたりまでは、このクジラの下支え効果はしばらく続くのではないか、と見ている。オリンピック年の2020年まで相場が持つ話が出ているが、相場は先を織り込む傾向が強いので2018年後半~2019年前半あたりが日本株のピークになるのではないかとみている。
GPIFのポートフォリオは、他の機関投資家に大きな影響を及ぼすことより、他の「クジラ」達も同様に日本株を組み入れてくる可能性が高いとみている。今年は、ゆうちょの上場もある事にも注目。
組入れ銘柄
- 6594 日本電産
電装化として注目。大型株の有名銘柄として保有額を増やした。マーケット追従用。
日本電産は永守さんと言う有名な経営者が経営している。上記で説明した新・三本の矢のモデルとなる企業とみている。 - 6448 ブラザー工業
比較的大きくは無いのだが株価の上昇で上位になった。 - 3909 ショーケース・ティービー
発行済み株数を大きく超えて購入したことにより話題に挙がった。IPO直後のタイミングは唯一流動性が高くなるタイミングで、大量に仕入れるには、コマメに買い付けるよりは一気にこのタイミングを利用するべきであると判断した。
この企業はECサイトの入力をお手伝いするサービスを提供するビジネスを行っている。ECサイトでは最後の入力で躓いて失注する事が多く、これを改善するビジネスに注目している。また、スマホやタブレットの画面に最適化する技術も持っている。
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正直、あまりヲチしていない銘柄なので聞き間違えている可能性があるかもしれないが、ご容赦されたし。IPOは色々苦手です><
業務報告
- 栗岡さん
ROE革命の影響からか企業側の意識が変わってきている。6432 竹内製作所のホームページがリニューアルされていて驚いた。IR資料も分かりやすくなっている。地方でこのような銘柄を見つけたい。
7821 前田工繊の社外取締役にカルビー会長が就任している。
4751 サイバーエージェントのロゴが変わった。大企業も変化しているのではないか。 - 渡邉さん
4~6月の物価と消費動向に注目している。
2~4月は賃上げのニュースが多かった。これが消費にどう影響するか観察したい。4~6月の月次が良くなるのは消費増税後なので当たり前。 - 八尾さん
企業価値向上について注目。GPIFの影響は大きい。 - 川崎さん
4月末をもって卒業。違うポジションで頑張りたい。
藤野さんはじめ、レオス社メンバーが快く受け入れてくれて感謝している。
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短い間でしたがお疲れ様でした。次の職場でも頑張ってください =)
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今回は、ショーケースTV絡みの質問が多かったように感じました。割と気にしているんですねえ。
レオス社として保有しているのであって、レオス社の顧客はひふみ投信だけじゃないって所がミソです。以前の6079 エナリスのように短期の株価構成での勝負ではないんじゃないでしょうかね。どちらかと言うと2229 カルビー上場時の買付に似ていると思ってます。
ひふみ投信以外での購入分もあるんじゃないの?的な質問をしたかったんだが、どうやらUstream経由で聞いている人がいた。
GJ!
他の顧客の話なんで聞きにくかったんだが、俺の手を汚すことなく知れてよかったよかった =)。
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参加者が多くなりましたね。イイ事です =)。
今回、5月の予約は取っていないので参加はできそうもないですね。まあでもここは、私が参加するよりは他のまだひふみ投信を知らない人に席を譲るべき状況でしょう。ひふみ投信自体が閑散としてそうな時期を狙って参加する事にします。
いつになることやら =)
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