2015年4月7日火曜日

3831 パイプドビッツ、3302 帝国繊維、6078 バリューHR - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

3831 パイプドビッツ


パイプドビッツは、ソフトウェアパッケージを開発、販売する企業です。四季報の同業他社に4776 サイボウズ2352 エイジア。サイボウズはグループウェア、エイジアはメールベースのシステム設計、販売です。客層がやや異なるのですが、経営としては自社製品の営業に掛かってる所は似た感じを受けます。






この銘柄のキモはスパイラルという自社商品のようです。PaaS型のデータベースなのかな。

自前でデーターベースを構築する初期コストを削減したいユーザー向けで して、開発のインフラを月極で貸し出すというビジネスを行ってます。最近だとセキュリティやらプライバシーやらが絡んでまして、一から開発するには多方面の情報を持っていないと実装が難しくなってます。そうなると開発が遅々として進まない。

そこでPaaSですよ。

PaaSは、従来のパッケージを購入するのではなく、ネット上で実働しているシステムを貸してもらう方式になります。利点は、初期コストが少なく、最短距離での開発期間とコストで設計・製造が出来る点にあります。欠点は、他に引っ越しがしにくい事です。一度そのインフラに依存するシステムを実装してしまうとずっと使い続けるしかなくなります。

この分野、欠点を補ってなお利点が大きいので流行ると思ったんですが意外と流行りませんね =)。多分、現場に決定権が殆ど無いという構造上の問題かと思われます。一方で、AWSに代表されるIaaSはかなりの勢いで取り込まれていて、この辺りは単純に圧倒的なコスト削減になるからかと。人のコストよりハードのコストを優先するあたり日本のIT産業の特徴なんでしょうな =)。

で、スパイラル。

多分、ブツとしては出来上がってるので、顧客への売り込みが重要になってくるかと思われます。開発者よりは営業の人に売上が掛かってますね。PaaSの特徴からすると比較的小さな規模の開発で細く長く使われることになるでしょう。解約率も他と比べると低くなっているのもPaaSの特徴でしょうね。成長性については営業の足に掛かってるでしょうから、飛躍的に増える事は考えにくいですね。利用者も限られてますし、利用者が開発する速度にも依存する事になります。

マイナンバー特需については懐疑的です。

「ネットde青色申告」という商品に絡んでという事だとは思うのですが、フリーミアム化による収益悪化が気になります。対抗馬はfreeeあたりでしょうか。競合次第ですけどこの手の会計ソフトはソフトよりもサポートの方が重要でして、その手の人件費が結構掛かります。左程サポートを必要としていない個人事情主に対して薄く広くフリーミアムで展開しようとしているのがfreee達でして、同じ土俵で勝てるのか疑問が多いですね。

有り余ってる現金をM&Aに使ってるようですが今の所、次の柱になる感じは受けないですね。シナジーを出そうとすると競合にぶつかる、という感じでしょうか。狭い業界ですね =)。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。

悪くない。

この数年は、スパイラルの安定したキャッシュをのれん代や投資有価証券(第三者割当)に投資している様が窺えます。次の投資先に悩んでる感じでしょうかね。

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纏めると、主力が安定成長している状況で次の一手を模索している状況のようです。

パイの大きさを考えると主力を無理に背伸びをさせるのは得策ではなく、シナジーのある他の何かが育ってくると面白そうなのですが今の所、イマイチ伸びていないという感じを受けました。

経営的には割と難しい局面でしょう。


3302 帝国繊維


帝国繊維は、消防ホースなど防災関連の製品を扱っている企業です。四季報の同業他社に6455 モリタHD3526 芦森工業5189 櫻護謨




1000株単元で400円の時は持っていたのですが、いつの間にか随分評価されましたね =)。

震災などの災害も相まって、ここ数年ではかなりの特需が入ったようですが、そろそろ通常の経営に戻りそうな感じですね。元から成長意欲はあまりなく官公庁相手のキャッシュカウ銘柄という認識でしたので、今期の業績予想は大して驚かなかったのですが結構下げちゃいましたね。特殊車両やその他の同業他社を見ても大体同じような状況ですので、成長性というよりは特需が比較的長く続いたという認識で問題ないかと思われます。

安全部品は、各国で安全基準が異なるので参入障壁は高いです。成長意欲があるのなら各国の同業他社を買収し、規模を大きくする必要があるのですが、今までの感じですと国内だけで展開していきたい感じでしょうか。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


脂肪分(その他資産等)が気になります。

B/Sが太った理由は、投資有価証券で持株のヒューリックの200億円分が主のようです。買い増している訳ではなく勝手に太った模様。

持ち合い株の意味合いが強そうなので売却はなさそうですけど、株主からしたら売ってほしい所ですよねこれ。まあ売却した所で現金の使い道があるほどの手腕はなさそうなので配当しかないだろうし、さりとて放っておくのも悪い人に絡まれそうだし、さてさて。

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纏めると、いつの間にか100株単元で優待まで付くようになったことですし、後は配当性向を50%あたりまで引き上げてくれればキャッシュカウ銘柄としては文句無しでしょう。


6078 バリューHR


バリューHRは、健康保険のアウトソーシングを行っている企業です。四季報の同業他社に2412 ベネフィット・ワン4771 エフアンドエム8876 リロ HD




過去何度か検討してみたんですが、カフェテリアというサービス内容を外側からでも観察できないかアクセスしてみたものの、入口のショボイ画面までしか見れずに色々断念してしまいました。

この手のアウトソーシングはホワイトカラーの人件費削減で必要とされる、と考えて結構前から弄ってはいたものの、バリュー投資としては随分厳しい所まで株価を上げてしまい、今では眺めるだけですね。現状だと人件費削減というよりは人手不足の方で活用されているのかもしれません。

色々見えていないので判断しにくいのですが、同業他社のPERは概ね20~30倍といつぞやのPER一桁台と随分状況が変わってきているのに驚きます。

景気がいい証拠なのでしょう。

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