6915 千代田インテグレ
千代田インテグレ [6915]ソフトプレス専業の部品メーカーとしては唯一の上場企業。競合の小規模の加工業者はごまんといる。6万種の部品を製造、カスタム部品の製造に適した設備を有しているのが強みと。15/8期2Q累計の営業利益は29億円だが、通期予想は45億円と下期減速となる計画。
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 15
@gantky1 中国、インドネシアの人件費高騰等を見込んだとの事だが、営業利益の対USD為替感応度は1円当たり65百万円で、上期実績120.55円に対し、下期の想定レートを115円としている影響もある(国内売上高2割強)。未決定だが、60期記念配実施の可能性大。
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 15
まずはB/Sをみていただこう。
「これをみてどう思う?」
「すごく・・・大きいです・・・(現金が)」
「すごく・・・大きいです・・・(現金が)」
と言う事で、数年前にいちごトラストが張り付いたあたりで、現金と経営改善を期待しているのかなとみてます。張り付いた当時はPBR0.5倍程度でしたからね。そりゃ解散してもお釣りが来ますよね =)。
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纏めるとファンドに絡まれやすい財務だなあ、と。経営的にはシクリカルな部分が強く、見落としがなければ今後も変わらない気がします。
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纏めるとファンドに絡まれやすい財務だなあ、と。経営的にはシクリカルな部分が強く、見落としがなければ今後も変わらない気がします。
7718 スター精密
スター精密は、工作機械を製造している企業です。四季報の同業他社に6101 ツガミ、7762 シチズンHD。
スター精密 [7718]通常の決算説明会の後にスタークラウドビジネスという新事業の説明があった(5月のシステムの正式発表前であり資料のHP掲載予定なし)。伝統的な大型スーパー等で使われる従来型POSと別に、3年前からスマホ、タブレットを使うmPOS(m=モバイル)が生まれ個人店舗
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 14
@gantky1 イベント会場でも使われるようになった。POS市場の8割がこれに。当社は北米mPOS市場のプリンターの42%を押さえている(2位17%)。国内のタブレットPOSプリンターの62%、スマホ決済同85%。mPOS向けプリンターの売上高は15/2期37億円→16/2期
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 14
@gantky1 49億円→20/2期110億円を見込む。プリンターで収集するレシートデータをネットを使いクラウドのMicrosoftAzureに送りデータを蓄積。来店客はスマホアプリをインストールすると、無料でクラウドの自分の口座にある電子レシートが見られる。米国では確定申告に
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 14
@gantky1 使うので紛失せず便利。当社は品目・価格明細等のクラウドデータを1データ5セントでクレジットカード会社、グルーポン等のロイヤリティ企業、デジタルサイネージ企業等に販売する。通常のレシートにはQRコードを付け、それをスマホで認識することで情報提供の承諾を取る。
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 14
@gantky1 取りあえず米国で展開。ウォルマートは自社でのみでやっているが、本システムは多様な業種、中小店舗、6百万台の既導入先で利用可能。アプリ開発等15/2期4Qに1.5億円、16/2期2.5億円の経費を計上。売上計上は17/2期以降で将来100億円のビジネスにしたい。
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 14
@gantky1 機械メーカーが本格的なクラウド事業に乗り出すのには意外性があるが、テーマ銘柄として市場に認知されるかに注目。
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 4月 14
決算説明会の動画を見つつ書いてまする。
ちなみにスター精密の決算説明会動画はいつもみています。社長の佐藤さんの説明の仕方が上手いのでお勧めです。佐藤さんは創業者の系列らしいのですが、社長に就任する前にはIR部門で働いていたらしく投資家への対話は上手いんですよ。分かっていらっしゃる =)。
スター精密に興味がなくても、工作機械全般から見た景況感なども知り得るので割と設備投資関連銘柄は投資する気が無くてもお勧めしたい所なのです。
雑談から入り過ぎたか。
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雑談から入り過ぎたか。
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スター精密は、特機(POS機器)・工作機械・精密部品(時計部品等)の3つの事業の柱がありますが、利益ベースですと8割方が工作機械が占めているので工作機械メーカーと考えてよいと思ってます。
工作機械は、時計部品メーカー発祥だけあって比較的小さな部品の製造に適している工作機械を製造しています。顧客は国内よりは海外が多く、特に時計メーカーが多い欧州・スイス、医療機器で強いJnJ等がいる米国が主要顧客となります。自動車産業にも入り込みたいらしく、最近は大きめの加工が出来る工作機械の開発も着手してます。
決算説明会動画より。
工作機械は、時計部品メーカー発祥だけあって比較的小さな部品の製造に適している工作機械を製造しています。顧客は国内よりは海外が多く、特に時計メーカーが多い欧州・スイス、医療機器で強いJnJ等がいる米国が主要顧客となります。自動車産業にも入り込みたいらしく、最近は大きめの加工が出来る工作機械の開発も着手してます。
決算説明会動画より。
- 欧州の景況感をコンサバにみている
為替ではスイスフランの影響が強い。対ユーロで利益はほぼ微増。ロシアも政治不安もあって動いていない。欧米の伸びしろよりアジアの方に足がかりを作っていきたい。アジアは単価が低いがマーケットシェアを確保していきたい。 - 直近の受注状況は悪くない
昨年1Qの受注は591台、今期1Qの受注は722台と好調。これはリーマンショック直前に次ぐ台数になる。ただし工作機械の生産を上げるのは難しい。生産面で間に合うかどうか不安が出てきた。
工作機械は受注後、3~6ヶ月後、売上となる。
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工作機械の受注金額を公開してくれないんで決算説明会から聞き取るしかないんだよね。決算短信か有報で書いてくれれば助かるんですけどね。 - mPOS(モバイルPOS)市場の拡大
従来のpcPOS80億円、新たに出てきたmPOS50億円、足して130億円の売上という状況。mPOSは、モバイル決済のCoiney、Square、PayPal等で使用されている印刷端末。
クレジットカードの端末(CAT)、10万円位掛かるが中小企業では馬鹿にならない投資になるが、これらの決済端末は全て無料で使える。通常のCATを使った手数料は3~7%取られるが、モバイル決済は安いので3.24%と安い。CATの資金回収は月1~2回と遅いがモバイル決済は早いので翌日には入金されているので資金繰りに困らないという利点もある。
長期的には300億円の市場にしたい。 - ドットプリンターというオールドテクノロジー
米国のキッチンプリンターの需要が旺盛。欧州でも販売が進んでいる。キッチンプリンターは顧客オーダーを厨房に転送する時に使われるプリンター。厨房の環境はとても暑く、一般的なサーマルプリンターでは印刷が困難で、弊社のドットプリンターが採用されている。 - 日本企業の時計メーカーが好調
時計部品の伸びが著しい。今期はトントンとみている。
決算説明会さんが取り上げている通り、新規のクラウドサービスのポテンシャルは大きいですね。本当に上手く回れば決済ビジネスに入り込めそうです。
mPOSのモバイル決済との結びつきはレシート印刷です。
顧客からするとモバイル決済をした時のレシートをクラウドから取り出せるようになれば便利なのは確実でしょう。会計ソフトとの連携があれば更に便利になるはずです。プライバシーの問題が起こりそうな気がしたのですが、そもそも顧客用のサービスなので利用条件に合致した顧客のみ、購入情報を共有することが出来る、と言う事にすれば問題は少ないでしょう。
QRコードの印刷は、印刷用ソフトを更新する事で実現可能になるのかな。mPOSなのでWindowsのように一度インストールされたら二度と更新されない類のソフトではないのかもしれません。ただ会計ソフト企業が勝手にQRコードを分析して使われ始めると嫌な感じがしないでもないですね。軽く暗号化してOEM提供する選択肢は検討しておいた方がいいかもしれません。
購入データは様々な用途で使われています。特に中小企業の購入履歴は欲しい所でしょうね。顧客の位置情報まで手に入るのなら尚更です。
どの程度、儲かるのかは未知数ですが割と手堅く面白い展開が期待できるかもしれません。投資コストも既存のクラウドサービスを流用するので左程掛からないでしょう。mPOSという機器の性質上、ソフトを更新するだけでサービス対応が可能でしょうしね。
キモはサービスの露出度と会計ソフトとの連携、ですかね。知らなければ使われませんからね。この辺のマネージメントが上手く出来れば化ける要素はあるんじゃないかな。
3年後に期待ですな =)
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いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。
工作機械セクターは究極のシクリカルセクターなので変動が大きくなるのは仕方がないです。
ただ他の工作機械と比べるとかなり安定していて、売上と棚卸資産のバランスを慎重に調整していました。リーマンショック後には、中国の過剰になった生産設備を閉鎖し、売上規模に似合った調整も行っています。
このセクター、一度値下げをすると値上げをするのがとても難しいんだそうです。リーマンショック後に売上が厳しくなっても安易な値下げを行わず、保有していた現金で何とか資金を回していたのが上記のB/Sになっているのです。
正直、製造業でB/Sが半分になるというのはかなりの経営判断だったとは思うんですよ。
続いてP/L。
2010年度以外は赤字を免れています。
ついでにフリーキャッシュフロー(FCF)。
なんだかんだで無茶はしていないのは分かってもらえるだろうか。2013年度は、中国撤退や音響部品の撤収等があってFCFはマイナスになってますが、それ以外の年はほぼFCFはプラスです。
FCF経営を意識しての経営なのでしょう。
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纏めると、直近の評価は割と悪くない1Q状況と3年後のクラウドサービスをどう評価するか、ですかね。後、地味に為替の影響を強く受けるのでこの辺りは気にしておいた方がいいかもしれません。
決算短信公開直後の4/10の株価は大して評価されていませんでしたが、決算説明会後の4/14の株価は随分評価されています。出来高が増えているのも偶然ではないでしょう。決算説明会とかで企業が評価されるようになると、私のエッジがますます少なくなって困ったものですが、割と中小型株でも評価してくれる機関投資家が増えてきた、ということでもありましょう。
イイ事です =)。
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