5162 朝日ラバー
<地味な技術も伸びています>
近年、自動車の表示系に占める液晶の比率が高まってきました。もともとはカーナビのみに使用されていたものが、面積を拡大し、メーター類を取り込むケースが増えています。フロントガラスに情報を表示するヘッドアップディスプレイの採用も増加してきました。それでも、費用面や慣れの問題から、当面アナログ式のメーターが中心であり続けると予想しています。この分野で、事業を伸ばし続けている企業が朝日ラバー(5162)です。
同社は1970年に創業されたゴム製品メーカーで、当初から自動車表示系の豆電球に被せる彩色キャップを主力製品としてきました。1990年代後半に白色LEDが登場すると、いち早くそれに対する技術対応を進め、付加価値を高めることに成功しました。
自動車の表示系は色味に対する要求が厳しく、車種ごとに多品種少量生産が行われる特注品です。また、LED自体が色味にばらつきのある製品であり、それへの対応も求められます。同社は購入したLEDを自動で数十種類に分別し、それぞれに合わせた蛍光体を最少生産規模数千個からロットごとに配合することで、多様な製品をそれぞれ均一な色味で供給することに成功しました。
同社は技術力を生かし、彩色キャップ以外のニッチ製品も数多く事業化しています。具体的には、卓球ラケットの打撃面、薬液入り注射器のパッキング、リネン用ICタグの保護材などです。これらの製品は波があるものの成長しており、収益源の多様化が進んでいます。こういったきめの細かなものづくりは、まさに日本企業らしい事業展開だと感じています。
2014年に大きな相場(仕手?)があったのですがそれ以降、鳴かず飛ばずだったのでヲチから外したのですが、いつの間にか利益率が改善していたのですね。
自動車で使われる部材は他の電材より要求が高いのですがその分、採用されれば利益率が高く参入障壁が高い傾向があります。自動車でのLED需要増と共に上手く成長しているのでしょう。
またこれから伸びるであろう無人レジ等で使われるRFIDタグ用の部材や医療機器用の部材を扱っているのも成長性が期待できそうです。
いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。
FCFの伸びはやや物足りなさを感じます。
増産に向けての設備投資が結構なウエイトを占めているのが原因かもしれません。とはいえ投資CFの一部には定期預金が含まれているのでそのまま真に受けるのはどうかとは思いますが。
増産に向けての設備投資が結構なウエイトを占めているのが原因かもしれません。とはいえ投資CFの一部には定期預金が含まれているのでそのまま真に受けるのはどうかとは思いますが。
中期経営計画は地味な業種なのに積極的ですし、割と面白いかもしれませんね。
- 株式会社朝日ラバー l IR情報
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