2018年10月1日月曜日

5999 イハラサイエンス - '18/07の「担当ファンドマネージャーの見方」

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5999 イハラサイエンス


イハラサイエンスは、産業用継ぎ手を製造している企業です。四季報の同業他社にキッツ[6498]日東工器[6151]ハマイ[6497]

<半導体関連銘柄に対する考え方>
ファンドマネージャーとして得た経験則の中で、最も正解率の高いものの一つが、「構造論と循環論が対立したら、最終的には循環論が勝つ」というものです。我々の住む世界はたしかにいろいろな面で進歩を続けていますが、それらが一直線に続くことはありえず、過信ややり過ぎを要因として、しばしば調整を余儀なくされるものなのです。2018年に入っての半導体関連銘柄の株価下落は、まさにその例だと思います。

2017年まで市場で語られていた半導体の「スーパーサイクル」論はまことに威勢の良いものでした。曰く、人工知能の進歩によってデータセンターの需要が増加する、曰く、自動運転の実用化により自動車向けの半導体需要が急増する、曰く、中国の産業構造転換により半導体も製造装置も需要構造が一変する。しかし、人工知能の社会的実装や自動運転の実用化は本来非常に時間のかかる話であり、目先データセンター需要拡大を牽引していた仮想通貨市場には急ブレーキがかかっています。半導体の最大用途であるスマートフォン市場は不安定ですし、中国の半導体産業も、一応の成功を収めた液晶に比べはるかに高い技術的ハードルに直面しています。さらに米中貿易摩擦への懸念も加わり、多くの関連銘柄が株価を切り下げました。

しかし、構造的な半導体需要増加の要因がすべて否定されたわけではありません。自動運転の実用化は困難にしても、自動車の電装化は粛々と進んでいます。フラッシュメモリーの三次元化による信頼性の上昇とコスト低下により、データセンターの記憶装置に占める半導体の比率も上昇を続けると予想されます。

当ファンドでは、目先の心理的要因に左右されず、割安になった半導体関連銘柄への投資を拡大する方針です。特に、フラッシュメモリーの三次元化で比重が高まる成膜工程関連の企業に注目しており、成膜工程に不可欠なガスや液体の配管用継手を手がけるイハラサイエンス(5999)を上位に組み入れています。

イハラサイエンスって今まで扱ってなかったんだ、こりゃ意外。株主総会には今まで2回参加していて親近感あるんだよねえ。

イハラサイエンスについては下記のページを参考にしてほしい。


同じく苦瓜さんが運用しているJ-Stock アクティブ・オープンですが月次の一部が変わってましたので紹介しておきます。

当ファンドでは、目先の心理的要因に左右されず、割安になった半導体関連銘柄への投資を拡大する方針です。特に、フラッシュメモリーの三次元化で比重が高まる成膜工程関連の企業に注目しており、成膜工程に不可欠な燐酸の供給システムを手がけるタツモ(6266)、回路形成装置の部材を手がけるフェローテックホールディングス(6890)を上位に組み入れています。

08.09.16追記。ニッポン中小型株ファンドでは以下の通り。

当ファンドでは、目先の心理的要因に左右されず、割安になった半導体関連銘柄への投資を拡大する方針です。特に、フラッシュメモリーの三次元化で比重が高まる成膜工程関連の企業に注目しており、成膜工程に不可欠な酸や配管継手・バルブ・圧力センサー、石英やフッ素樹脂を加工した治具、研磨工程用の研磨剤・研磨液・パッド、洗浄装置用の制電プラスチック板などのメーカーに幅広く投資しています。

キモは「目先の心理的要因」ですかね。直近では総崩れですけど。

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