2014年7月10日木曜日

「ひふみアカデミー (2014/06)」雑記

久しぶりにひふみアカデミーに参加してきました。

参加者は100人規模の会場で満員、机無しという状況でした。机ェ、、、orz。

今回は3割程度が初めてひふみアカデミーに参加したようです。半年前は同業者風のサラリーマンが多かったように思えるのですが今回は、個人が主でNISAで投資デビュー感溢れる人たちが多かったように思えました。いい傾向だと思います =)。

Ustream30分後の状況もさっくり書いてみるテスト。



今月のナビゲーター担当は栗岡さん。

  • ひふみ投信 6.98%、TOPIX 5.27%
    TOPIXを上回った成績を残せた。上昇に寄与したのは2191 テラ等のテーマ性の強い銘柄、6961 エンプラス8876 リロHD
  • 6月強過ぎね?
    その前に下がり過ぎていたのが6月に取り戻してきているという状況では無いか。米国の株式市場が回復傾向にあるこも寄与しているのではないか。
  • アベノミクスの三本目の矢、やっぱりしょぼくね?
    想定通り。安倍さんは安全保障の方にご執心であって成長戦略にはあまり興味がない事が共有されていたので失望もなかった。三本目の矢と言うよりは「100本の針」というのが現実的ではないか。ミクロの積み上げがいずれ大きな流れになる。
  • マイルドヤンキーが支える地方経済
    地方で多角化している「ヤンキーの虎」が残存者利益を得る状況。縮小するマーケットの中で彼らが活躍する場が多くなるのではないか。日本瓦斯の他に7599 ガリバー7593 VTHD2782 セリア等、その手のストーリーがある。
  • 人手不足について
    始まったばかり。アベノミクスではなく構造的な問題。
  • 直近の大きなリスク要因について
    株式でインパクトがあるのは米国の金利上昇が大きい。長期金利が上昇する過程で大きく株価を下げることになるだろう。マーケット参加者はまだ懐疑的になので短期的には起こらないだろう。来年春~夏あたりに起こる可能性。
  • 非正規雇用→正規雇用へのインパクト
    丸井の社長の話。非正規雇用から正規雇用になる過程で、今まで貧困にあえいでいた層の需要が増えてきている。生活を向上させようとする意識が高くなっているのではないか。セリアの6月月次が端的に示している。経済にとっては良い傾向にある。
  • 海外株への投資について
    2000~3000億程度の規模になったら考える。2020年、オリンピックの年あたりが需要のピークを迎えることになると考えている。となると2019年あたりが日本株式のピークを迎え、2020年にピークアウトになるかもしれない。そのタイミングで海外株の組入れを検討したい。

    ひふみ投信は海外株への投資も出来ることにはなっていますが今の所、日本株のみです。
  • 今回の一時売却に売買ルールはあるのか?
    場合による。短期的に上がった場合、3割程売って様子を見ることはよくやる。逆に短期的に下がった場合でも3割程買い増すこともある。持ったままの方が良いケースもあるが、短期的な上昇に対しては売却を行った方が確率的にファンドのパフォーマンスを滑らかにする効果がある。

    複利効果を効かせるためにも運用を滑らかにする操作は重要だと思います。勝てる時にがっつり勝つ方針のファンドもありますけど、ひふみ投信は長期で資産を増やす方針ですのでこのような操作を行っているのでしょう。
  • 集団的自衛権どうよ?
    現段階では許容範囲なのだろう。この先、もう一歩踏み込むことになると状況が悪くなるかもしれない。消費増税10%の事もあるのでもう一回、経済対策に戻ってくるかもしれない。逆に10%が決まらなければ政権不安の要因になるかも。年内は強気。10%の達成感で再度安全保障に手を出すとなると調整が来るかもしれない。
  • 日銀の金融緩和どうよ?
    伝家の宝刀を使わなかったことは結果的に良かったかもね。
  • 売却の判断について
    個々の銘柄で判断。今の所、組み入れたい銘柄が尽きていないので天井感は出ていないのではないかと考えている。

    買いたい銘柄が出てくる

    資金を作るために売却する銘柄を探す

    評価された銘柄から売却

    結果的にこの方法が確率的に上手く行っている。
  • 法人税減税どうよ?
    黒字企業にメリット有。そこそこのインパクトじゃね。
  • 株主総会には出席してるの?
    出席できない。ひふみ投信に限らず他の投資信託も同様で出席する事はできない。一般的な投資信託では、株券は信託銀行に預託する形を取っている。なので議決権行使の権利は信託銀行が持っており、運用会社には行使する権利は無い。議決の判断は、運用会社が信託銀行に指示する形を取っている。
    議決権行使に当たって、最近金融庁が「スチュワードシップ・コード」を強めていて、面白い事になっている。別途記載。

片山シニアアナリストの挨拶



6月末で退職、今後は顧問としてレオスと関わっていくとのこと。上記のページの通り、今後はベンチャー支援のビジネスを展開したいとのこと。

話した感じだと今準備の真っ最中らしく「面倒臭い処理ばっかり」とのこと。まあそうだろうね =)。顧問としてはマーケット情報の支援、若手育成支援あたり。本人曰く「顧問の条件としてひふみアカデミーに毎月参加するってのがあるんだよね」と言ってたんで世間話がしたいならひふみアカデミーへの参加がオヌヌメ。

ソシャゲやらネトゲー等、どうでもいい世間話をしていたら、なんかこう、熱量の高い人たちが入れ代わり立ち代わりご挨拶に来ていて自分の居場所に困ってしまいました =)。でもまあ、この時間が一番重要なので是非頑張っていただきたく。

ボキュも頑張るよ!

後、ふっしーが「匿名掲示板で喧嘩別れ説が出てたけど、そゆことじゃないから」と否定してた。


組入れ銘柄


  • 8174 日本瓦斯の組入れについて
    日本瓦斯はLPGで圧倒的なシェアを持っている。営業が強い。2007年あがりからガスの自由化が始まっている。今後、自由化によって競争が起こるだろう。その流れで、他の商材(電力、ガス、水、携帯電話etc.)が一本化(バンドル化)されるようになるだろう。そうなると営業の強い日本瓦斯が飛び抜けるのではないかと考えている。

    KDDIに近いんだろか。ケータイ以外にもケーブルテレビやWiMAX等、イイ商材があるのに生殺しだよねw。勿体ない。
  • 4559 ゼリア新薬工業の組入れについて
    二日酔い防止の飲料水であるヘパリーゼの需要を見込んだ。同種のウコン系の飲料水は体に負担があるという不安がある。ディフェンシブ銘柄で景気の影響を受けにくい。が、ヘパリーゼは飲酒に関わるので景気に関係する。最近、景気が良くなってるようで飲酒の機会が増え、それとともヘパリーゼが消費されるのではないかと睨んでいる。

    飲酒体験が最近減っている統計もあるんで、さあそれはどうだろうという気はするね =)
  • 3092 スタートトゥデイの炎上発言の割に、組入れてるのは?
    以前の炎上発言については否定的だが、経営者としては依然として信頼している。
  • 1802 大林組の組入れについて
    出遅れ銘柄として。
  • 2206 江崎グリコの組入れについて
    中~大型株を組入れたかったのが一点。長期的なストーリーとしてはダメ企業が普通の企業になるシナリオを想定している。この手の銘柄の特徴として、利益の殆どをトップブランドに依存している。新製品を開発するも収益性は上がらない。最近、グリコはマーケティングを開学する為に外部から人を多く取り入れている様子。改革の効果に期待してる。

スチュワードシップコードとスマートアクティビスト


スチュワードシップコードは、機関投資家に対しての行動規範です。

要は、機関投資家として投資先の企業価値向上や持続的成長を促す責任を果たしますよ、という誓約書のようなものでしょうか。現在、多くの機関投資家が日本版スチュワードシップコードにサインをしており、無視する事が難しくなってきているとのこと。

持ち合い会社や財閥系の運用会社などでかなりの矛盾を来しているようで、色々困っているっぽい。


スマートアクティビストは、良識的な物言う投資家、とでも訳しましょうか。ググっても直接的な単語が引っかかりませんorz

以前、ソニー株を買い付けたアクティビストのサード・ポイントが話題に挙がりました。彼らは株主提案として音楽部門の切り離しを提案してきました。企業価値を向上させるための、良識的な提案とされましたが結局、否決されました。このような企業価値の向上を主としたアクティビストである、スマートアクティビストが今後増えてくるのではないかと期待されています。

今後、スチュワードシップコードを盾に多くの機関投資家がアクティビストに追従する可能性が出てきています。最近、6113 アマダが積極的な株主還元策を打ち出してきましたが、この流れに先手を打ったのかもしれません。


この流れの背景には、大手金融機関の「甘やかし」が大きいようです。企業価値向上に消極的な機関投資家が今の状況を作ってしまった、と。

今の日本にはおカネが無い

今あるおカネを有効利用しよう

資本主義の徹底

この流れで金融庁とGPIFが積極的になっているんだとか。

短期的にどうにかなる流れではないのですが、長期的には面白い流れになりそうですね。つか俺と一緒にウンコみたいな買収防衛策に反対しようず =)。


業務報告


  • 渡邊さん
    配当落ちの操作とスマートアクティビストについて。配当落ちについてはボキュのページが詳しいんで見てちょ。スマートアクティビストについては興味深いんで別途記載。
  • 蛭田さん
    動画配信ビジネスに注目。動画広告の規模は2013年では130億円程度だが5年後には600億円以上のポテンシャルを持っているとの調査がある。インフラの充実と共にスマホを通じた動画閲覧等、ライフスタイルの変化が著しい。海外へのアピールにも動画配信が使われるだろう。
  • 八尾さん
    企業のIRのスタンスに変化がみられるようになった。アマダ効果が大きいのかもしれない。
    ネットとリアルの融合したビジネスに注目している。例としてUberとアスクル。
    消費増税で6月に入って小売業各社で二極化し始めている。強い所はより強く、弱い所がより弱くなる状況になるのかもしれない。


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ということで今回、久しぶりに参加したのは勿論、俺の6409 キトーの組入れ理由が聞きたかったってのが理由。まあ質疑応答で、間が空いたら質問しようかな、と思ってたら質問が引っ切り無しに続いてそんな隙はなかったんだぜ、というオチに。

皆さん、すごい積極的でしたね。ひふみ投信に興味を持っていただけて何よりです =)。

来月もキトーが上位に組み入れていたならまた参加してみようかしらね。つかキトーまで組み入れられるとますますひふみ投信を買い付ける意義が無くなってくるんだが、まあいいや。

あともう一つ。「買収防衛策を提示している企業には賛成ですか?賛成しない場合、議決権行使するんですか?」ってのが聞きたかったんだが半分、答えは聞けた気はした。


そんなとこですかね。

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