2015年11月20日金曜日

4745 東京個別指導学院 - ジェイリバイブ (15.10.30週次)

ジェイリバイブ(SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ) まとめページ

4745 東京個別指導学院


東京個別指導学院は、小中高生向けの学習塾を運営している企業です。四季報の同業他社に4668 明光ネットワークジャパン4714 リソー教育

今週は、個別指導塾の先駆者として全国223教室(2015年8月末時点)を展開する「東京個別指導学院」をご紹介します。同社の特徴は、教材や指導速度が画一的な従来型の学習塾・予備校とは異なり、学力・性格・目的の異なる生徒一人ひとりに合わせたオーダーメイド型の教育サービスを提供している点にあります。同社は1985年の創業から積み上げてきたノウハウと知見を活かし、家庭教師のきめ細かさを持ちつつ、進学塾の利点も兼ね備えるという難易度の高い両立を実現させています。それを支える第一の要因は学習システムです。親会社の教育大手「ベネッセホールディングス」と共同開発した学習指導システムをはじめ、充実した専用教材や豊富な受験情報を駆使して生徒に合った効果的なカリキュラムを提供しています。第二の要因は講師で、厳しい基準の採用試験、充実した研修制度、優秀な講師を表彰するイベント等によって、同社の理念に共感した質の高い人材を着実に確保することに成功しています。そして第三の要因は全教室の直営展開が挙げられます。フランチャイズ経営の学習塾が多い中、同社は教室間のスムーズな情報共有や取り組みを徹底するために、全ての教室で直営体制を貫いています。

こうした他塾にはない強みによって成長を続ける同社ですが、さらに事業を取り巻く環境変化も追い風となることが期待されます。例えば昨年12月に中央教育審議会から「高等学校基礎学力テスト(仮称)」導入のほか、大学入試センター試験を廃止し、思考力・判断力・表現力を中心に評価する「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を導入すること等が提言されました。詳細は未確定ながら、このように教育を取り巻く環境が目まぐるしく変化することで学習が多様化し、学校外学習のニーズが高まることは、オーダーメイド指導ができる同社にとって好機といえます。今後も同社では、新規開校を続けながら着実な成長を目指しています。

中期経営計画が素晴らしいですね。

事業内容から一般的な学習塾とも家庭教師とも違った特徴を持っており、同業他社へのエッジを持った事業といえるでしょう。少子化に伴い、一人あたりの教育費の集中という点でも追い風のように感じます。都市部にはお金持ちが多く住んでいますし。

中期計画では「配当性向を50%以上」と高めなのもいいですね。やはり少子化という認識はあるでしょうから、規模を大きくするよりは同業他社のM&Aが多くなるでしょう。財務からも配当にあてる現金は十分持っていますし、業績低下による減配もそうはないように感じます。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


殆ど現金ですね =)。

9783 ベネッセHDの子会社ですのでほぼお財布状態でしょうか。こいう場合、親会社への協賛金という名目でヒジョーに安い金利で貸付が行われる場合が多いのですが、まあベネッセ自体おカネ持ちですので資金の必要性が無いのかもしれません。

前受金が計上されていないのは、顧客がお子様相手なので月謝が少額であることが起因しているかと思われます。

2012年に大きく利益を落としているので理由を調べてみたところ、震災関連でした。

東日本大震災等の影響により、春期講習会を中止したこと、生徒獲得についても3~4月の生徒募集活動を自粛し、在籍生徒数が年間を通じて前年を下回るなど、厳しい状況で推移しました
-- 株式会社東京個別指導学院(4745) 平成24年2月期 決算短信(非連結)

これは仕方が無いところでしょう。

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纏めると、財務面で不安はありませんし、中期経営計画はかなり前向きで成長株としてみても悪く無いように感じました。配当も悪くないのでNISA向きでもあります。

ただし、経営環境は決して恵まれているわけではないので、この点は考慮する必要はあるでしょう。成長エンジンがもう一つくらいあると面白い銘柄になりそうなのですが、如何せんベネッセ子会社というところもあって、安定した成長しかさせてもらえない気はします。

  • http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/weekly/2006073104_W_20151030.pdf

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