2146 UTグループ
UTグループ [2146]16/3期上期営業利益は計画比18%増と好調。取引増と単価上昇による売上増とそれに対応する採用も順調な事が寄与。技術者派遣の売上高構成比は前年同期の8%から12%に上昇と多角化も進展。正社員比率は7割。普通の正社員は転勤有りの月給制、地域限定正社員は時給
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 11月 13
@gantky1 制。中計での17/3期営業利益は、今期見込み24億円に対し27~35億円のレンジで設定。年率25%成長が中計での目標だが、来期は東証上場(審査)に備えて慎重な数字を出すので、半年後の決算説明会(=決算短信)では下限の27億円を提示すると。以下前回の説明会より。
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 11月 13
@gantky1 労働者派遣法改正で、工場派遣は寡占化が進み、非上場2社、当社、ワールドホールディングス(2429) (ワールドインテック親会社)、アウトソーシング(2427)の計5社体制に。地域特化の会社の生き残りは難しい。派遣契約を解約した時のレピュテーションリスクが顧客企業
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 11月 13
@gantky1 に及んだ事があり、本社で審査し、全国対応が出来る大手でないと使わない。メーカー系の派遣会社も派遣法の改正で無期限雇用化のリスクが生じるのでいずれ売却される。自動車メーカーで多用されている季節工も派遣法の絡みで同様のリスクがあり、派遣受入へのシフトが進んでいる。
— 決算説明会 (@gantky1) 2015, 11月 13
派遣事業は、景況感が強い状況では強い需要があろうかと思います。
労働者派遣法改正の話もあって、数多ある中小の派遣業者は淘汰されていくでしょう。M&Aされないのは、会社というハコには大して価値がなく、中の労働者さえ持ってこれればいいので、それはもう酷い引き抜き合戦が(ry
派遣先のコンプライアンスも年々厳しくなってきまして、彼らの要求を満たすにはある程度の規模が必要になってきているという状況もあります。労基法に抵触しそうな企業とは契約しにくくなりました。まあ中小企業で労基法に抵触していない企業なんて(ry
いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。
典型的な派遣業のB/Sですね。
B/Sの左側の大半は現金と売掛金が占めています。
売掛金は、派遣先に請求している対価で、現金は派遣者に支払われる賃金の予備です。売掛金の回収が遅れる傾向が強いと現金を多めに持つ必要があります。設備投資はほとんど必要がないので、固定資産はあまり持っていません。
B/Sの右側の多くは未払費用です。
未払費用は派遣者に支払われるべき賃金でしょう。未払費用以上の現金を持っているのは、安定した経営を目指しているからでしょう。この予備の部分が少ないと、会社が傾いた時に一気に倒産してしまいます。賃金不払いとか一番不味いやつですからね。
一方で長期借入金が大きくなっているのは気掛かりです。利息もバカになりませんからね。前にも言ったとおり、設備投資がほとんど必要のない事業ですので、負債は殆ど無いのが一般的なのです。パッと見た感じですと、大きな設備投資を必要とした負債ではなさそうですので、急成長に伴う賃金の支払い能力の強化でしょうか。ROEを意識しているのかもしれないけど、あまり好みな借金ではないな。
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売掛金は、資金回収の長さを示しています。
一番早い資金回収は、外食でしょう。注文があってからおカネを貰うための期間って数分~数時間程度で回収できるでしょう。クレカ払いでも1ヶ月以内で回収できますよね。
派遣業ですと、翌月払い、翌々月払い、翌翌々月払い、翌々翌々月払い(ここまでくるともう犯罪だろw)と様々な契約があります。派遣者に対しては毎月賃金を支払わなければならないので、資金を回収する期間が長ければ長いほど余分に現金を持っておかないと不味いのです。
また契約期間が長いというのは、派遣先と力関係で弱い契約になっているという考えもあるでしょう。派遣先からすれば、利息を生まない借金のようなものなので、支払いを遅らせれば遅らせるほど資金繰りが良くなります。
上流である6588 東芝テックが資金繰りの怪しさからか、翌々翌々月払いを言い出したりしてニュースになったりしましたよね。
こうなると派遣元は半年分の支払いの現金を手元においておかないと不安になるわけです。
まあ上場企業様がこんなアナルの小さい契約で協力企業という名の下請け企業に嫌がらせをするとかそれどうよと思わんでもないのですが、割とよくあります。リーマン・ショックの時にこれをやられた日にゃあ、怒り心頭ですよええ。政府の支援がなければお父さんしていた企業はもっと増えたでしょうね。彼らにとって下請けは奴隷扱いなんでしょう =)。
話が逸れた。
売掛金の回収が早ければ早いほど派遣元との契約が強いと考えられます。逆に遅れているようですと派遣先との立場が弱く、常に弱い契約を結ばれている可能性が強いのです。これを推し量るのに売掛債権回転率というのがあります。
折角ですので同業他社と比較してみましょう。
条件は以下のとおり。
結果は以下のとおり。同業他社は適当に選んだだけなので抜けはあるかも。連結に絞ったので単体決算銘柄は入っていないかも。
1.65ヶ月とまああまりおもしろくない結果ですね。若干ですが回収が遅れているのは気になるところでしょうか。急成長の弊害かもしれません。
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IR情報 | UTグループ株式会社の2Q決算説明会資料より。
中期経営計画、強いっすな。
今後も相当、派遣に依存する未来しか見えません。
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纏めると、景況感が良好であるかぎり、派遣・請負への比重が強くなっていく傾向が高くなるのは変わらないでしょう。
以上です。
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