2015年4月29日水曜日

3192 白鳩、2736 サダマツ - 今日の決算説明会さん (15.04.26)

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

3192 白鳩


白鳩は、'14/04に上場した下着関連のネット通販会社です。四季報の同業他社に3185 夢展望3189 ANAP8248 ニッセンHD





前回の継続になります。


2Q決算発表&下方修正を受けての説明になります。

売上は上々なのですが、在庫を大目に持っているにも関わらず、粗利率を数ポイント落としているのが気になります。売れ筋商品の在庫管理がうまく行っていないのがCFからも見て取れます。現金は多めに保有しているので、現段階では気にし過ぎのような気はしますが。

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纏めると、引き続き越境ECに興味はあるものの現段階では在庫管理しっかりせえやって所でしょうか。

売上増の割に利益増に繋がりにくいのは楽天を絡ませているからで、これも何らかの策を考えていく必要が出てくるでしょうね。楽天に依存する限り、ECで飛び抜けた業績を出すことは困難かと思われます。


2736 サダマツ


サダマツは、宝飾ブランド店を経営する企業です。四季報の同業他社に9904 ベリテ8008 ヨンドシーHD7872 As-meエステール






先日、紹介していたハピネス・アンド・ディーに財務が似ている感じがします。四季報の同業他社にはあげられていませんが、同業他社でしょう。

IR情報の2Q決算説明会資料より。


Wish upon a starという商品がイチオシのようで売上をけん引しています。決算説明会さんの話ですと粗利も高いらしいですね。期待は持てるでしょう。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


総資産の内、棚卸資産が大きく占めています。ここまで大きいと資産価値があるのか気になります。株主資本も大して伸びてません。配当性向は5割近いのですが、いかんせん利益が殆どでいないのが不味いですね。

面倒臭いんで割愛しますが2013、2014年の営業CFはマイナスです。当然、FCFもマイナスですのでキャッシュフローとしては厳しい経営を強いられているように見えます。

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纏めると、粗利の高いWish upon a starの伸びに期待は持てるものの、ここ数年、経営が回っていない状況が続いているのを何とかするべきなんじゃなでしょうか。キャッシュの減り方が気になります。

2015年4月26日日曜日

今日の雑談 (4/26)

読書感想文のコツ


読書感想文を書くコツは、途中でほとんど関係ない話(でもどこかでちょっと本の内容と繋がっている話)を入れることです。それについてあれこれ好きなことを書く。そして最初と最後で、本についてちょろちょろっと具体的に触れる。そうするとなかなか面白い感想文がすらすら書けます。
-- 秘伝・読書感想文克服法 - 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト

方向性が似ててワロタ。

著者に付き合わず、雑談をしつつ最後にテキトーに纏める、というのがやりやすいって事かと。


「ESET ファミリー セキュリティ 3年版」が738円引きですって奥さん



追加で買おうか悩み中。

今の所、Windows 7/8で使用しているんだが、噂通りの軽快さです。ただ最近はVirusが近寄ってこないので効能の方はよく分からずじまい。

実験用だったり、用途が限られていてネットにあまり接続しないPCや仮想環境には専らMicrosoft社製のMicrosoft Security Essentials(MSE)で事足りているのですが、株式投資用だったりどこぞのファイルを積極的にダウンロードする必要がある開発機には保険のため、有償のウィルス対策ソフトを使用しています。

前まではなんとかマイクロの3年版を使っていたんですが、期限切れ間近の自社広告がウザくてブチ切れまして、ESETに乗り換えました。Mac版もあったのですが、正直アレは糞ですね。サスペンド・リジュームする度に固まって話にならなかったです。

Macは、今の所、ロリポップ経由のF-Secureのを使っています。機能は大してないのですがちょっとした確認レベルで大きな期待はしていないので十分です。MacもESETに乗り換えてみようかなあ。


ESET ファミリー セキュリティ 3年版(最新版)
キヤノンITソリューションズ (2013-12-12)
売り上げランキング: 2

いつも出遅れる人の株講座」を買ってみた


太田忠さめのファンなので取り敢えず買ってみた =)。太田忠の「勝者のゲーム」のまとめ本のようです。

この書籍は、株式投資を始めるにあたっての初心者向けアドバイス本です。雰囲気としては投資よりは資産運用に近くなってます。総花的な流れですが、ここで書かれている内容を知らないというのでは心許ないですし、これから株式投資を始める人には知っておくべき情報でしょう。

でもなあ。

やっぱり中小型株のファンドマネージャーをやってた頃に出版した「とっておき中小型株投資のすすめ 」のインパクトが強いんですよ。あの書籍はとても参考になりました。現場から離れたとはいえ、更に深堀した書籍を期待しちゃうんだよね、毎回。

今見たらAmazon中古本価格で1円ですし、お勧めしておく。

いつも出遅れる人の株講座 (中公新書ラクレ)
太田 忠
中央公論新社
売り上げランキング: 392
とっておき中小型株投資のすすめ (日経ビジネス人文庫)
太田 忠
日本経済新聞社
売り上げランキング: 292,945


秋葉原はインバウンド特需真っ盛りw


いえね。

折角お外に出かけるきっかけがあったんでアキバを徘徊していたんですが、いつの間にか外国人旅行客であの街が溢れかえってるんですよ。株主総会が多い渋谷とかも徘徊しているんですが、秋葉原の比じゃないです。海外スマホの販売もいち早く始まるあたり、あの街の商魂は逞しい =)。

目立った感じですとLAOXの店前が観光バスの停留所になっているらしく、その周りのオノデンやエディオンの店頭では中国語と思わしき説明文と電子ジャーが並べられてまして、明らか日本人を相手にしていない感があってアレです。ちょっと離れたヤマダ電機まで店頭で電子ジャーを売り始めてましたもんね。ヨドカメの店員さんとか中国人ぽい方が多かったです。彼女ら、英語で商談できるので重宝されてそうでした。

エディオンの優待を使いたかったんですが、ますます使い道が無くなりそうです。通販、面倒臭いんだよなあ。

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そいやインバウンド狙いかどうか分からないんだけど、日頃、電子パーツを売ってる店にコンドームと香水が売っててワロタ。売れているんだろうか。

今度、インバウンド店で何が売ってるのか調べてみる予定。もしかして象印と同じような特需が出ていそうな銘柄を見つけられるかもしれないしね。

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そんなこんなでも秋月電子は通常営業でちょっと安心した =)

2015年4月24日金曜日

【株主総会メモ】 3169 ミサワ (15.04.24開催)


3169 ミサワの株主総会に参加してきました。去年に引き続きの参加になりました。


目的は、持株の中で1月決算なのはこの銘柄くらいしかなく、場所的に悪くなく、比較的暇だったというしょうもない理由です =)。

場所は、日経ホール。去年の会場より広く300人規模の会場で150人程度の出席でした。この銘柄は女性の参加率が高く、今年も3割程度が女性でした。今回は、女性以外の若い人も結構参加してまして割とボッチ感は少なかったです。オミヤ目的なのもあるのでしょう。

質疑応答は以下の通り。

  • 社外取締役は適任なの?
    上場時に監査法人で担当してもらった方に社外取締役を頼んだ。監査担当ということでもあってビジネスには精通していて適任と考えている。管理面を診てもらう予定。
  • 配当はいつになるの?
    現時点ではブランドの定着化を優先したい。その後を検討している。
  • 取締役の大塚幸江さんが参加されていないようだが?
    所用により急遽欠席になった。事前に開示できなかったのは申し訳ない。
  • レストラン1店閉店したようだけどあれどうなん?
    本社移転に伴う閉店。本社の施設の一部がレストラン運営と密接していたので継続は難しいと判断。
  • レストラン経営の経営どうよ?
    今期、家具とレストランの複合店舗を出したいと考えている。
  • ブランド名(unico)と社名が一致しないのはどうよ?
    検討する。ブランドの複数化を考えておりunicだけを強調するのはどうか、と考えている。
  • 勤続年数が少ないんじゃが?
    事業を開始してから日が浅い分、若いスタッフが多いのが影響している。小売業の中では短い方ではないと認識。スタッフの正社員化を進めており定着率は高くなっている。

    去年もこのネタ上がりましたね。正社員化は割と上手く行ってそうで何より =)
  • 他業種との提携どうよ?
    検討中。ブライダル等のコラボは相性がいいのではないか。今期辺りに話が進む予定。
  • 家具の引き取りサービス、やってくんね?
    無理。自前で引き取りを行うとコスト高になってしまう。例えばソファーだと大体3マソ程度のコストになるが、自治体だと数千円で引き取ってもらえる。自治体に引き取ってもらうよう推奨はしているが、同業他社も同様のサービスを展開しているので検討は引き続き行っていく予定。
  • 月次どうよ?
    まだシステムが出来ていません><。現時点のシステムで用意できないことがわかった。来年2月には新システムを導入予定でそのタイミングで月次を公開したいのだが、約束はできない。

    今年は私が質問を担当しましたよ =)。なんつーかもうアレだw
  • 中計が強めのようだがどうやって実施していくんだい?
    ライフスタイルの提案を推していく。
    ブランドを推していく。家具は年齢層の高い世代を狙っていく。レストランの飲食とのシナジーを生かしていく。自前で布製品を作ってる強みを生かしていく製品を開発していく。

    んー、数字に裏打ちした出店目標やらを聞きたかったんだが。去年も感じたんだがこのあたり、ミョーに天然だ。経営としてはどうかとは思うが、ビジネスモデルが悪くないので馬なりでも悪くない業績が残せるのかもしれないと勝手に消化した。

10:00開始 → 10:20質疑応答 → 11:00閉会という流れ。

今年は質疑応答が盛んでしてシャンシャン総会という感じではなかったです。ただ質問の多くは優待や総会のオミヤに集まっていて、ガチ勢が少なかった印象を受けました。アーリーアダプターは売り抜けたのかもしれません。


2015年4月22日水曜日

6086 シンプロメンテ、3174 ハピネス・アンド・ディ - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

6086 シンプロメンテ


シンプロメンテは、外食関連のメンテナンスのアウトソーシングを行っている企業です。四季報の同業他社に2453 JBR9616 共立メンテ2304 CSSHD





どうも売上と利益のバランスが悪いような気がします。前期は売上を伸ばす代わりに外注費が嵩んだ感じですが、今期は無理な受注を避けて利益を伸ばす作戦にしたんだろうか。人を雇った分は売上でカバーするべきかと思うんだがどうなんだろう。

様子見かな。


3174 ハピネス・アンド・ディ


ハピネス・アンド・ディは、宝飾ブランド店「Happiness&D」を経営する企業です。四季報の同業他社に7829 サマンサタバサジャパンリミテッド9990 サックスバー HD9878 セキド





いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


上場時に確保した現金を減らしてその分、在庫を増やしているようです。出店が増えると売上に合わせて在庫も増やす、というのは特に問題は無いのですが、この銘柄はやや在庫の保有率が高いように思えます。

同業他社のサマンサを確認してみた所、やはり同様に在庫が総資産の多くを占めていました。装飾品関連では仕方のない所なのかもしれません。在庫の価値が問題になるのですが、流行りモノではあるものの腐る事はなさそうなので割と在庫が増えても安心してしまうことがあるのかもしれませんが、嫌な感じはします。

続いてP/L。


売上は伸びているものの利益は下がり気味。

一般的に在庫を増やすと粗利が上がりますので、見かけ上の利益は伸びるはずなのですが、これは利益の質を問題視した方がいいのかもしれません。

とどめのFCF。


2期連続FCFマイナスですか。営業CFがマイナスなのは在庫の増加が主でした。

今期2Q時点のCFこそ営業CFはプラスであるものの、買掛金を膨らませたのが要因っぽくこの感じですと3期連続営業CFマイナスもあり得そうです。

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纏めると、利益の質が年々落ちている感じがします。

同業他社とのPERを単純に比較するとこの銘柄のPERはかなり割安なのですが、この辺りは知名度も関係しているのかもしれません。優待と配当金には魅力がありますが、今後の経営としてはそろそろナタを入れていかないと不味い気はしますね。

2015年4月21日火曜日

6915 千代田インテグレ、7718 スター精密 - 今日の決算説明会さん

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6915 千代田インテグレ


千代田インテグレは、電子部品を製造している企業です。四季報の同業他社に2715 エレマテック7517 黒田電気6988 日東電工




まずはB/Sをみていただこう。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


「これをみてどう思う?」
「すごく・・・大きいです・・・(現金が)」

と言う事で、数年前にいちごトラストが張り付いたあたりで、現金と経営改善を期待しているのかなとみてます。張り付いた当時はPBR0.5倍程度でしたからね。そりゃ解散してもお釣りが来ますよね =)。

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纏めるとファンドに絡まれやすい財務だなあ、と。経営的にはシクリカルな部分が強く、見落としがなければ今後も変わらない気がします。


7718 スター精密


スター精密は、工作機械を製造している企業です。四季報の同業他社に6101 ツガミ7762 シチズンHD








決算説明会の動画を見つつ書いてまする。

ちなみにスター精密の決算説明会動画はいつもみています。社長の佐藤さんの説明の仕方が上手いのでお勧めです。佐藤さんは創業者の系列らしいのですが、社長に就任する前にはIR部門で働いていたらしく投資家への対話は上手いんですよ。分かっていらっしゃる =)。

スター精密に興味がなくても、工作機械全般から見た景況感なども知り得るので割と設備投資関連銘柄は投資する気が無くてもお勧めしたい所なのです。

雑談から入り過ぎたか。

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スター精密は、特機(POS機器)・工作機械・精密部品(時計部品等)の3つの事業の柱がありますが、利益ベースですと8割方が工作機械が占めているので工作機械メーカーと考えてよいと思ってます。

工作機械は、時計部品メーカー発祥だけあって比較的小さな部品の製造に適している工作機械を製造しています。顧客は国内よりは海外が多く、特に時計メーカーが多い欧州・スイス、医療機器で強いJnJ等がいる米国が主要顧客となります。自動車産業にも入り込みたいらしく、最近は大きめの加工が出来る工作機械の開発も着手してます。

決算説明会動画より。

  • 欧州の景況感をコンサバにみている
    為替ではスイスフランの影響が強い。対ユーロで利益はほぼ微増。ロシアも政治不安もあって動いていない。欧米の伸びしろよりアジアの方に足がかりを作っていきたい。アジアは単価が低いがマーケットシェアを確保していきたい。
  • 直近の受注状況は悪くない
    昨年1Qの受注は591台、今期1Qの受注は722台と好調。これはリーマンショック直前に次ぐ台数になる。ただし工作機械の生産を上げるのは難しい。生産面で間に合うかどうか不安が出てきた。
    工作機械は受注後、3~6ヶ月後、売上となる。

    工作機械の受注金額を公開してくれないんで決算説明会から聞き取るしかないんだよね。決算短信か有報で書いてくれれば助かるんですけどね。
  • mPOS(モバイルPOS)市場の拡大
    従来のpcPOS80億円、新たに出てきたmPOS50億円、足して130億円の売上という状況。mPOSは、モバイル決済のCoineySquarePayPal等で使用されている印刷端末。
    クレジットカードの端末(CAT)、10万円位掛かるが中小企業では馬鹿にならない投資になるが、これらの決済端末は全て無料で使える。通常のCATを使った手数料は3~7%取られるが、モバイル決済は安いので3.24%と安い。CATの資金回収は月1~2回と遅いがモバイル決済は早いので翌日には入金されているので資金繰りに困らないという利点もある。
    長期的には300億円の市場にしたい。
  • ドットプリンターというオールドテクノロジー
    米国のキッチンプリンターの需要が旺盛。欧州でも販売が進んでいる。キッチンプリンターは顧客オーダーを厨房に転送する時に使われるプリンター。厨房の環境はとても暑く、一般的なサーマルプリンターでは印刷が困難で、弊社のドットプリンターが採用されている。
  • 日本企業の時計メーカーが好調
    時計部品の伸びが著しい。今期はトントンとみている。

決算説明会さんが取り上げている通り、新規のクラウドサービスのポテンシャルは大きいですね。本当に上手く回れば決済ビジネスに入り込めそうです。

mPOSのモバイル決済との結びつきはレシート印刷です。

顧客からするとモバイル決済をした時のレシートをクラウドから取り出せるようになれば便利なのは確実でしょう。会計ソフトとの連携があれば更に便利になるはずです。プライバシーの問題が起こりそうな気がしたのですが、そもそも顧客用のサービスなので利用条件に合致した顧客のみ、購入情報を共有することが出来る、と言う事にすれば問題は少ないでしょう。

QRコードの印刷は、印刷用ソフトを更新する事で実現可能になるのかな。mPOSなのでWindowsのように一度インストールされたら二度と更新されない類のソフトではないのかもしれません。ただ会計ソフト企業が勝手にQRコードを分析して使われ始めると嫌な感じがしないでもないですね。軽く暗号化してOEM提供する選択肢は検討しておいた方がいいかもしれません。

購入データは様々な用途で使われています。特に中小企業の購入履歴は欲しい所でしょうね。顧客の位置情報まで手に入るのなら尚更です。

どの程度、儲かるのかは未知数ですが割と手堅く面白い展開が期待できるかもしれません。投資コストも既存のクラウドサービスを流用するので左程掛からないでしょう。mPOSという機器の性質上、ソフトを更新するだけでサービス対応が可能でしょうしね。

キモはサービスの露出度と会計ソフトとの連携、ですかね。知らなければ使われませんからね。この辺のマネージメントが上手く出来れば化ける要素はあるんじゃないかな。

3年後に期待ですな =)

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いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


工作機械セクターは究極のシクリカルセクターなので変動が大きくなるのは仕方がないです。

ただ他の工作機械と比べるとかなり安定していて、売上と棚卸資産のバランスを慎重に調整していました。リーマンショック後には、中国の過剰になった生産設備を閉鎖し、売上規模に似合った調整も行っています。

このセクター、一度値下げをすると値上げをするのがとても難しいんだそうです。リーマンショック後に売上が厳しくなっても安易な値下げを行わず、保有していた現金で何とか資金を回していたのが上記のB/Sになっているのです。

正直、製造業でB/Sが半分になるというのはかなりの経営判断だったとは思うんですよ。

続いてP/L。


2010年度以外は赤字を免れています。

ついでにフリーキャッシュフロー(FCF)。


なんだかんだで無茶はしていないのは分かってもらえるだろうか。2013年度は、中国撤退や音響部品の撤収等があってFCFはマイナスになってますが、それ以外の年はほぼFCFはプラスです。

FCF経営を意識しての経営なのでしょう。

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纏めると、直近の評価は割と悪くない1Q状況と3年後のクラウドサービスをどう評価するか、ですかね。後、地味に為替の影響を強く受けるのでこの辺りは気にしておいた方がいいかもしれません。

決算短信公開直後の4/10の株価は大して評価されていませんでしたが、決算説明会後の4/14の株価は随分評価されています。出来高が増えているのも偶然ではないでしょう。決算説明会とかで企業が評価されるようになると、私のエッジがますます少なくなって困ったものですが、割と中小型株でも評価してくれる機関投資家が増えてきた、ということでもありましょう。

イイ事です =)。

6889 オーデリック - '15/03の「担当ファンドマネージャーの見方」

大和住銀日本小型株ファンドの月次。3月は6889 オーデリック

<軟着陸は難しい>
経営において最も難易度が高い局面の一つは、高成長段階からの成長減速局面です。客観的に考えれば成長減速が予想される局面でも、社内の各組織が自然とそれに合わせた動きをするとは限りません。各社が社内事情を優先しシェア上昇を前提とした積極策を取り続けた結果、市場全体が供給過剰で苦しむ例も多く見られます。この視点から注目すべき企業としてオーデリック(6889)を紹介します。
同社は照明器具メーカーで、得意の新築住宅向け(工事店ルート)ではパナソニック(6752)等と並び大手の一角を形成しています。新築住宅向け照明器具のLED化は当初量販店ルートに比べると遅れ気味でしたが、2011年の震災以降一気に転換が進みました。LED照明器具は蛍光灯用に比べると付加価値が高いため、同社はその波に乗って数億円~十数億円で推移していた営業利益を2014年3月は40億円台にまで拡大しました。
しかし、一気に市場の過半がLEDに転換したため、2015年3月期からは難しい局面に差し掛かっています。今後はLED化のスピードが減速不可避なうえ、競争激化による価格低下も予想され、さらに消費増税駆け込みの反動も加わって大幅な業績悪化のリスクが発生しました。
これまでのところ、同社はこの困難な局面で上手に対応しているように見受けられます。第3四半期累計で営業増益を確保し、通期での営業増益達成は微妙なものの、前年を大きく下回ることはないと見られます。また、最も懸念していた在庫に関しても、増加幅を許容範囲内に抑え込んでいます。今後はまだLED化の途上にある商業施設向けで、特に一般住宅と属性の近い外食店に的を絞って拡大させていく方針です。

オーデリックは、照明機器を扱う企業です。四季報の同業他社に6932 遠藤照明6924 岩崎電気

苦瓜さんの言う通り、震災後の省エネ対応で極端な需要があったのですが、その後、LEDの特性上、LED自体の寿命が長く置き換え需要が減るとされていた業種でした。

私の中では遠藤照明という銘柄の雑なファイナンスが目立ち、オーデリックも同セクターと言う事でヲチから外していましたが、今見た感じだと結構割安で放置されている感じがありますね。

今日(4/20)の株価で予想PER7.05倍、実績PBR0.97倍、配当利回り3.04%、配当性向2割程度とちょいケチという状況。去年5月に発表した3ヵ年中期計画(PDF)は、弱いながらも着実に売上、利益共に伸ばす計画になっています。

結構、手堅い割に悪くない。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


成長企業として見れば悪くない。震災特需で開眼でもしたのかしら。

その他流動資産の増加の確認せよとのメッセージが出てたので確認してみたのですが「原材料及び貯蔵品」にあたる所でして、確かな成長であるなら文句は無いでしょう。有利子負債が殆ど無いあたりは、成長株としては物足りなさを感じます。現金もやや多いか。

続いてP/L。


震災後、売上、利益共に急増しているのが分かるでしょうか。

悪くない。

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纏めると、やはり消費増税後の新設住宅着工戸数の減少が、売上減少懸念として今の株価になっているのかと思われます。

ただ3Qまでの業績からすると大きくは影響を受けていないようですし、中計通りの数値が出るとするなら割と今の株価は割安のような気がしないでもないです。

ここまでスルーさせるということは、やっぱり遠藤照明が悪い(濡れ衣。

  • http://www.daiwasbi.co.jp/products/search/fund/pdf/20150331_kogataSB37M.pdf

2015年4月20日月曜日

今日の雑談 (4/20)

魔王城の近くに生まれた勇者たち


魔王城の近くの村は、外敵が強い分、経験値が高く装備の価格が高い。

そんな中で生まれた勇者は、生れた時の標準装備である「きのぼう」「ぬののふく」では外敵に太刀打ちできないだろう。勇者に生まれたとしても魔王が倒せるわけではない。こんな環境で勇者として成功するには、初っ端から高い装備を買える資本家の元に生まれることが重要になる。

高い装備を身に付けなければ成長する事すらままならない環境な訳だ。環境が悪く成長する過程を経ることなく終盤まで過ごしてしまった勇者は、生まれた村で環境の過酷さを嘆きながらボンヤリ過ごすしかない。

さりとて今、世の中に唾を吐きつつ過ごしている勇者が、オンボロ勇者の村に生まれたとして勇者の旅に出かけることをしたのだろうか。せいぜい村の周りのドラキーを倒してその日暮らしを続けている勇者が多いんじゃないかな。単に環境の悪さを愚痴りたいだけなんじゃないか。

魔王城の近くに生まれると成長のチャンスが無い、ということもない。「ゆうしゃのふく」を捨て、しばらくは格闘家として「どくばり」を装備しメタルスライムを討伐していればそれなりの経験値を得ることができるだろう。その後、勇者に転職すればいい。

少し前に流行った「自分探し」というのは、勇者に生まれたはずの俺が何故勇者として全うできていないのか、を嘆いて諦める作業のように思えてきた。勇者であり続けることを外れれば、他の村より色んな選択肢があることに気付いていないのか、気づかないことにしているのか。

勇者たちは今日も嘆き続ける。

2015年4月14日火曜日

今日の雑談 (4/14)

貧者の食材、モウカレーを食すなど


GMOインターネットの株主総会で貰ったレトルトカレーなんだが、今さっき食してみた。お外が雨なんで出かけたくないでござる。

悪くない。唐辛子パウダーは入れない方がいいかもしれないね。300円台のレトルトカレーといい勝負は出来そうだ =)。

つか食材欲しさにポジるのはヤメれw。絶対負ける。



2668 タビオの月次との違和感を覚えるなど



そんなにスニーカーブームとやらはキテるんでしょうか。分からん。少なくともタビオの月次を見る限り、ブームとまではなっていない気はするのだが。そもそも前期だって売上よりも利益面の方が大きかったし。

大証だった頃になんとかソックスってのがブームになった時はそれはもう素敵な株価になってましてイイ思いをしたのを覚えていて、今もチョイチョイ確認はしているんですけど、どうもこう、ねえ。

月次の見方としては冬場が書き入れ時ですので、11~3月あたりの売上に注目しましょう。秋口までに出店数を増やすようですと積極経営が見られるので要チェックです。

イケてた時期はFC展開だったんですが、数年前から直営店に切り替えているようでして、利益面ではパッとしないんですよ。今後も売り上げは兎も角、利益面では昔程、期待は出来ないかもしれません。

5018 MORESCOの業績予想、四季報と全く同じでワロタw


以下は4/10に公表された決算短信の来期業績予想。


で、以下は3/13に発売された会社四季報2015年2集の業績予想。


お前ら、グルだろw


二季報なのに四季報とはこれいかに


米国会社四季報2015年春夏版
東洋経済新報社 (2015-04-13)
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最近、Kindle版の四季報の安売りが全くなくて困ってます><

米国会社四季報に関しては一切安売りが無くて、いつか買おうと思ってたら4/13に新刊が出版されてしまう始末。

もう買っちゃうか。


こどもになってほしい職業は「公務員」



ワロタ。センスねえなw

この国の成り立ちを考えるに、10年後、20年後が公務員が理想であり続ける民族とか、いやあギリシャまっしぐらじゃないですか。


マット・セト本、ブックオフで200円で売られてた


天才少年投資家マット・セト108の法則―ウォール街を興奮させた株の新定石
マット セト
日本短波放送
売り上げランキング: 312,650

割と読みやすく分かりやすい書籍でオヌヌメなんだが、流石に200円は無いだろうと思ったもののスルー。で今、中古価格を確認したら386円とそんなにプレミアムが付いてなかったw。

イイ本なんだけどねえ。

2735 ワッツ - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

2735 ワッツ


ワッツは、100円ショップを経営している企業です。四季報の同業他社に2698 キャンドゥ2782 セリア7647 音通





ワッツというとやっぱり「ダイソーが来たらすぐに逃げる」ネタですかね。日経BPか何かでインタビューを受けた時にそんな話をしていたかと思いました。


生き残るためとはいえ、ナカナカ厳しい業種ですよね。だからこそ魅了してやまないのかと思います。常に進歩し続けていればソコソコお客さんは付いてくるものかと。

ダイソーというと中国のパチモンの話題もありましたね。


100均は、海外では高級感あふれる小物扱いになるようです。変に現地に合わせるより、日本で出してる商品を出した方が受け入れられる気はします。この辺は決算説明会さんの書いてある通りかと。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


悪くない。

ここ数年は現金のブタ積みのようです。配当性向が2割程度と安定した業績を積み重ねている割にはケチっぽく、文句を言われてもおかしくないないですね。

その他資産等の多くは、差入保証金でして店舗出店の殆どは賃貸なのでしょう。事業の特性上、仕方のないコストです。閉店後には幾分かのおカネは返ってくるでしょうから無価値ということはナサゲ。

念の為、FCFを確認。


デスヨネー。

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纏めると、100均ショップ自体はデフレ銘柄として取り上げられていましたが、割と今の環境にもマッチしているかと思われます。消費の二極化というんでしょうか、使わない人はやっぱり使わない。そんな中で国内で成長余地を残しつつ海外に足がかりを作っている、という状況なんでしょうね。

経営としては強豪揃いなので大変なのでしょうが、やはり配当性向を3~4割程度まで引き上げないと納得しない投資家は多いと思います。課題でしょうね。

2015年4月13日月曜日

9381 エーアイテイー、3093 トレジャー・ファクトリー、4668 明光ネットワークジャパン - 今日の決算説明会さん (15.04.12)

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

9381 エーアイテイー


AITは、非船舶運航業者(NVOCC)と呼ばれる物流サービスを提供する企業です。四季報の同業他社に9055 アルプス物流9087 タカセ9386 日本コンセプト

NVOCC大手の9384内外トランスラインを外すあたり、四季報は大丈夫なのか心配になります。空運だと9370 郵船ロジスティクスもシェアを持っているんだがこれも外してる。日本コンセプトは、他のNVOCCと異なり専用コンテナを保有するという珍しい経営をしているのでこれを比較対象に組み入れるのもどうか。





海運業は都合上、輸送にコンテナを使います。このコンテナ、相当大きく前もって予約する必要があって、こまめに輸送するのには向いていません。そこで同じコンテナに複数の荷主の荷を詰め込むことで割り勘で輸送するサービスを提供する企業が出てきました。

荷主同士を結び付け、コンテナをチャーターするサービスを提供するのがNVOCCになります。輸送のマネージメント業とでもいいましょうか。自ら船舶を持つことがない「持たざる経営」より、物流業の中では比較的、収益が安定している特徴があります。

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いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


現金の塊ですな =)。

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纏めると、製造業が軒並み海外に引っ越してしまった現状、海運業の重要性はますます増えてこようかと考えています。ビジネス環境的には悪くないでしょう。

既存の倉庫業や海運業や陸運業の人達の参入もあるにはあるのですが、見ている感じでは人材のミスマッチと言うか、業態が合っていない感じでして、上手く移行出来ていないように見受けます。利益構造も違いますからね。新しいビジネスと割り切って切り替えるには人材が動かないのでしょう。割と新規参入の方がうまく行っているようにみえます。

配当性向は5割程度と高めですし、優待もあります。これで低PERなら文句なしなのですが、結構評価されてしまいましたね。


3093 トレジャー・ファクトリー


トレファクは、リサイクル店を経営する企業です。四季報の同業他社に2674 ハードオフコーポ2780 コメ兵3181 買取王国





トレファクは3年位握っていたでしょうか。流石にPER20倍まで行くと握り続けるのが厳しくなって放流しましたがその後もグイグイ株価を上げてまして、眺めるだけでしたね。優待も取りに行ってません。去年、株主総会に参加するべきでしたね。

リサイクルは、ビジネス環境的に追い風でして、パイとしては広がっている傾向が強いようです。特に古着の分野が成長著しく、2年前に取り上げてました。あの時は結構持ってたんだよなあ(遠い目。


この時はゲオを挙げてました。今も古着セクターは成長を続けて増して悪くないサブビジネスを手に入れたようです。ゲオは割とお勧めです =)。

トレファクの特徴は以下の通り。

  • 閉店が異様に少ない
    リサイクル店は、他の小売業と異なっていて出店当初の段階ではあまり売上が上がらないんだそうな。出店後、しばらく経つとリピーターが増え、古着や中古機器を持ち込んでくれるようになって徐々に店が回る傾向にあるとのこと。
  • 出店が続くと利益率が落ち込む
    新規開店の場合、初期の在庫が無いので周囲の店舗からかき集める事になり、これにより既存店の在庫が減るので機会損失が増え、一時的に売上が伸びなくなることもあるとのこと。また在庫を多く持つために買取価格を引き上げることもするようで、これも利益率低減になります。
    月次を見ると確かにその傾向がみられるので確認してみるといいかもしれません。下がったタイミングで買い付けるだけで勝ちやすい銘柄だったんだけど、もうそいうフェーズではないですね。
  • 古着専門店「トレファクスタイル」
    古着セクターは結構キテるのはここからも分かるでしょう。古着と言ってもピンキリでして、トレファクスタイルはまだ行ったことは無いのですが、トレファクでの古着はどちらかと言うと安価なのが多かったですかね。
  • 関西侵攻中
    リサイクル店なのでドミナント戦略が効きます。数年前に神戸に足がかりを作ったあたり、全国出店への意図が見えます。

一時期、リサイクルはデフレ銘柄の代表として取り上げられることが多かったのですが、今の景況感でも十分、売上を上げています。ビジネス環境としても悪くないセクターかと思われます。

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いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


悪くない。やや棚卸資産の増加が気になる程度。出店の用意のための在庫なのかもしれません。

「その他資産」は「敷金及び保証金」が主のようです。土地を買うのではなく賃貸契約での出店が多いとのことなので、これは必要経費でしょう。「その他資産」は、銘柄の属性によってゴミだったりお宝だったりビジネス上仕方のないものだったり様々です。経営方針が垣間見れるので規模が大きいようなら必ず確認しましょう。

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纏めると、ビジネス環境的には悪くなく、堅実な出店速度を守っており、今後も安定成長が望める銘柄であろうかと思います。ただPER的には20~30倍とかなり高い位置にあるので、下落相場では下落幅が大きくなる可能性があるかもしれません。

ポジションの取り方に注意が必要なのかも。


4668 明光ネットワークジャパン


明光ネットワークは、学習塾を経営する企業です。四季報の同業他社に4745 東京個別指導学院6053 栄光HD9783 ベネッセHD




学習塾セクターは、万年バリュー銘柄なのが多くてバリュー投資家で保有している人は多いかと思われます。特に9795 ステップとか持っている人がいると親近感が湧きますね =)

抑える点は以下の通り。

  • コストの多くは変動費
    塾経営に必要なのは塾講師の頭数でして、塾講師は殆どが雇われ型です。つまり授業が開催されて初めて雇用される形式になるので、売上とコストは比例する傾向が強いのです。この利点は、不景気になった時には塾講師の雇用を止める事で費用を抑えることができ、逆に好景気の時は、塾の場所を賃貸し塾講師を雇うことで対応できます。
    景気に連動するけれども他の産業よりはずっと資金繰りが楽なのです。
  • 授業料は前払い
    前払い故に資金繰りに困る事が少ないです。資金繰りが楽ですと銀行もおカネを貸してくれますし、レバレッジ経営もしやすくなります。小中高校生の場合、1人当たりの単価が5000円/月程度と少ないので前受金は左程大きくありません。すぐ授業に使っちゃうんですね。大人向けの場合、50万円/年みたいな所が結構ありまして、前受金が溜まりやすい構造になってます。
    NOVAはこの前受金を流用してレバレッジ経営をして失敗したケースとしてよく扱われます、主に私が =)。
  • 少子化問題がジワリ
    今の所、カネを持っている層が教育費に回している関係上、経営環境は左程悪くは無いのですが、やはり地味に低年齢層のパイは減っているのが現状でしょう。危機感は持っている割に対策は大して打てていないという状況です。

上記のようにビジネス環境はよくはないものの、ビジネスモデルとしては中途半端に儲かる構造になっていまして、M&Aが起こりにくい傾向にあるようです。ぶっちゃけ集約した方が、広告や教材などで規模の経済性が出るので悪くない判断なはずなのですが、どうも経営者が意識の高い人が多く中途半端に利益率が高いこともあって茹でガエルの状況になっているようにみえます。

万年バリューにも意味がある訳です =)。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


悪くない。現金比率の高さはこの業種の特徴ですな =)。

脂肪分(その他資産)の多さと2010年の株主資産の減少が気になりますね。ちょい調べてみるとその他資産は投資有価証券の33億円が主のようです。株式と債券を半々持っている感じですね。資産運用目的でしょうね。2010年のはM&Aの影響のようです。余程、簿価の価値が低い事業だったんでしょうか。

ついでにP/Lもみてみましょう。


非の打ち所がないですな。

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纏めると、ビジネス環境的には成熟期を越したあたりで割と効率よく現金を稼げるフェーズにはいるようです。ただやはり少子化に伴うパイの減少については常にリスクとして付きまとうことになるでしょうし、それが故に意外と参入障壁が高くなっているというのもあるんでしょうね。今更広告を打って新規に参入したい経営者は少ないでしょう。

キャッシュカウ銘柄らしく、収益は安定しており、配当性向は4割近くあり、優待も用意されているという安定運用を目指すなら悪くない銘柄かと思われます。NISA向きですね。

2015年4月10日金曜日

3678 メディアドゥ - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

3678 メディアドゥ


メディアドゥは、電子書籍の取次を行っている企業です。四季報の同業他社に3641 パピレス3658 イーブックイニシアティブジャパン7912 大日本印刷




1/9のツイートの継続になります。


3Q時の業績懸念は4Qでしっかり取り戻しており、ほぼ計画通りになっているようです。割と計算しやすい業種なのかもしれません。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


売上の増加と共に売掛金と買掛金が太っています。

売掛金はLINEマンガなどのマーケットで販売した売上の回収分で、買掛金は出版社への著作権料支払いが主でしょう。まるで電子書籍の問屋さんですね。売上と共にB/Sが太ってしまうのは仕方のない所でしょう。

上場に伴う現金で完全に無借金にしているようですけど、逆に言うと資本注入するビジネスがないという見方も出来ない訳でも無くビミョーですかね。

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IR情報の決算説明会資料より。

来期予想は、売上41.9%と強め。

電子書籍のパイが広がっていくとの予測なのでしょう。出版社も電子書籍ありきの契約を結んできているはずなのでこの流れは変わらないでしょうね。ただ前にも云った通り、粗利が低いビジネスですので売上の割に利益が伸びにくい傾向があるのは加味しておいた方がよいでしょう。既存の書籍が粗方、電子化を終えたあたりの成長鈍化が気になります。

今回のトピックスは楽天のOverDrive買収でしょうか。


明らかにkoboとのシナジーを考慮している訳で、メディアドゥと組む意味合いが薄いよねって話が決算説明会さんの質問の主旨となります。

楽天の買収については結構ヨサゲな感じを受けました。既に手元にインフラを持っている事、官公庁相手のビジネスには営業活動が重要で、その点で楽天の押し込み営業はとてもパワフルで、それなりの予算を付けてもらえることは容易に想像できます。

現時点でメディアドゥと組むか楽天と組むかと言われたら、そりゃ楽天でしょう。

また、本事業展開については現在、OverDriveが加わることになる楽天グループと、事業連携や推進体制等についての協議を進めており、これまで想定していた事業展開スピードを加速できる可能性があると期待しております。今後の進捗状況に応じ、詳細が決定し次第改めてお知らせいたします。
-- メディアドゥ、国内での電子図書館サービスをOverDriveとの提携により本格的にスタート (15.04.08)

協議は進めているが上手く行くとは言っていないよね。「インフラ持ってるんで一緒に組みましょうよ」って話なら直接、メディアドゥと資本提携すればいい話でして大枚をはたいて買収する意味合いって、まあそいう事なんじゃないでしょうか =)

小銭握らせて一方的な契約破棄という悲しい結末を見そうな気がしないでもない。楽天だしね。

本来なら端末のハードを持っているソニーやパナソニックが仕掛ける買収かと思うんだが、やっぱり製造業がメインだと経営や営業が弱くなってしまうのはあるんだろうか。今時、良い製品を作ったから売れるという時代ではなく、製品をどう使っていくかをアピールする営業が重要な事は分かってるはずなのにね。卸売りや小売りに、顧客サービスと言う肝心な所を握られてしまったのが敗因の原因なんでしょうかね。

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ついでだ。

電子書籍についてはナナのリテラシーという漫画をイチオシしておきます。著者の鈴木みそさんの実体験を交えた物語でして、出版社とAmazonとの渡り合いがとても興味深いです。ビジネスの力関係が大きく変化している時期なのかもしれませんね。

ナナのリテラシー1
ナナのリテラシー1
posted with amazlet at 15.04.08
鈴木みそ (2014-01-23)

2015年4月9日木曜日

「ひふみアカデミー (2015/03)」雑記

ひふみ投信まとめページ



ひふみアカデミーに参加してきました。8か月ぶりでしょうか。

100人規模の会場で満員、机無し。初めてひふみアカデミーに参加した人は3割程度。背広組のサラリーマンに交じって初老の夫婦らしき人達が多く参加していました。ひふみのセミナーの中では割とテクニカルな話も多いのですが、そこそこ楽しめると思うので是非参加してみてはいかがでしょうか。

最近は、1ヶ月前の予約も取れない状況でして5月のひふみアカデミーは既に締め切ってました。投資に興味を持ってもらえる人が増えて私も嬉しい限りです。

今月のナビゲーター担当は蛭田さん。

  • ひふみ投信 2.83%、TOPIX 2.06%
    TOPIXを上回った成績を残せたが、少し厳しい相場環境だった。現金、TOPIX、ライバルファンドの3つに勝つ運用を行っている。辛うじてTOPIXに勝ってる状態なので、ライバルには半分くらいに勝った状況。
  • 得意ではない相場環境
    大勝は難しい。短期的には大型株相場を予想しており、大型株、TOPIXに付いていく運用になるだろう。一部、大型株への乗り換えを行っているが、現在保有している小型株は資産運用全体の6割もあり、大きくポジションを変更すると小型株の相場を壊すことになってしまうことになる。壊さない程度に切り替える。
  • 保有比率を増やす運用にしたい
    5~10年の中長期的に伸びる可能性がある企業ならある程度、保有比率を上げていきたい。IPO以外にも非上場も検討したい。ただし、ライバルに手の内を見せる投資になるので慎重に検討したい。
  • 「新・三本の矢」の影響
    「伊藤レポート」「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」が効いてきている。
  • 大型株中心の相場へ
    「新・三本の矢」の影響もあってしばらくは大型株中心で相場が動くのではないか。そうなると資金効率の面で中小型株は閑散になりやすくなる傾向にある。1~2ヶ月をみれば大型株の状況がいいかもしれないが、いずれ落ち着いてくると中小型株に資金が下りてくるのである程度持っておく。

質疑応答


  • 10銘柄しか組入れてないのにコロコロ銘柄が変わるのは不安だ!
    100銘柄以上組入れており。比較的長期で保有している。10銘柄なのは限定して開示している。

    ひふみ投信でWeb取引すると更に40銘柄まで見せてもらえます。相場観も書いてあってお勧めですよ。半月に一回、中間報告もありそこでも組入銘柄のコメントがあります。先月は7730 マニーでした。
  • 懸念されるリスクって何?
    相場のボラティリティ。
    イベント的に大きく上昇・下降すると付いていくのが辛い。米国市場の動向もリスク要因。中長期的には一度悪材料で下げた方が相場的にはよいのだが。
  • ひふみ投信の日本株だけだと不安なので他にいいファンド教えて!
    同じ草食投資隊である中野さん(セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド)のがよいのではないか。
    日本円資産だけではなくある程度、ドル資産を持つのがコツ。とはいえ、2000年からのIFRSやインターネットの流れで資産運用自体のグローバル化が進んでおり、一時期より分散効果が得にくくなっているのはないかと考えている。90年代は米国相場を気にする事なんてほとんどなかった。リーマンショック等のクラッシュは光の速さで全世界に波及する。
  • IPO銘柄とか買うのは一般的な運用なの?
    ひふみ投信は、スタートアップからトヨタまで全てを見ているのが強み。IPO上場前から経営者と会っているので他の機関投資家より状況は踏まえている。時価総額、流動性は組入れに関係ない。
  • 小型株投資の極意どうよ?
    流動性の少ない時点で買い入れること。流動性が少ないので株価が安くなっているのは当たり前。この時点で買い付けて、イナゴに売る。売買動向を見せない工夫をしている。

    流動性リスクの話ですね。流動性が少ないことは現金化のし難さからリスク要因とされ、その分の株価はディスカウントされます。つまり流動性が増えればリスク要因が減る事になり、自然と株価は騰がることを言っています。
    これ、リスクとしては非常に解消されやすいので狙い所なんですよ =)。その分、悪用されやすいのもあるんですけどね。
  • イナゴ投資家への対応どうよ?
    相場は常に見ている。大きく売り崩すと反動で萎えるので、まぶすような売り方がコツ。

  • 最大のライバルって誰?
    • 栗岡:ベテラン
      経験豊富で意表を突くのが難しいが頑張る。
    • 渡邊:メンタルコントロール
      メンタルで銘柄の評価が変わることは避けたい。
    • 川崎:自分自身と元上司
      昔、上司によく叱られた。
    • 藤野:他のFM
      学ぶことが多い。会うとよく話をしてくれるが真似る事が出来ない自信に溢れている。三菱系の若手にいいのが多い。
    • 蛭田:同社のFM
      インタビューに行くと既に他のベテランが行ってて驚く。
    • 八尾:自分、他の人のマネージメント、他のバイサイド
      インタビューに行ってもう一回会ってもらいたいと思える人物になれるのか、引き出しを増やしていきたい。


相場テーマ「クジラ」


クジラとは年金や保険を運用している大規模な機関投資家を指しています。

運用報告資料 (PDF)より。赤色の部分に注目。



年金運用を行っているGPIFが、資産ポートフォリオを国内債券から日本株式・海外株式に切り替えている。その影響で資金が相場に流れ込んでおり、大型株中心に潤っている状況が続いている。

黒田総裁、安倍内閣の連携が続く2018年あたりまでは、このクジラの下支え効果はしばらく続くのではないか、と見ている。オリンピック年の2020年まで相場が持つ話が出ているが、相場は先を織り込む傾向が強いので2018年後半~2019年前半あたりが日本株のピークになるのではないかとみている。


GPIFのポートフォリオは、他の機関投資家に大きな影響を及ぼすことより、他の「クジラ」達も同様に日本株を組み入れてくる可能性が高いとみている。今年は、ゆうちょの上場もある事にも注目。


組入れ銘柄


  • 6594 日本電産
    電装化として注目。大型株の有名銘柄として保有額を増やした。マーケット追従用。
    日本電産は永守さんと言う有名な経営者が経営している。上記で説明した新・三本の矢のモデルとなる企業とみている。
  • 6448 ブラザー工業
    比較的大きくは無いのだが株価の上昇で上位になった。
  • 3909 ショーケース・ティービー
    発行済み株数を大きく超えて購入したことにより話題に挙がった。IPO直後のタイミングは唯一流動性が高くなるタイミングで、大量に仕入れるには、コマメに買い付けるよりは一気にこのタイミングを利用するべきであると判断した。
    この企業はECサイトの入力をお手伝いするサービスを提供するビジネスを行っている。ECサイトでは最後の入力で躓いて失注する事が多く、これを改善するビジネスに注目している。また、スマホやタブレットの画面に最適化する技術も持っている。

    正直、あまりヲチしていない銘柄なので聞き間違えている可能性があるかもしれないが、ご容赦されたし。IPOは色々苦手です><

業務報告


  • 栗岡さん
    ROE革命の影響からか企業側の意識が変わってきている。6432 竹内製作所のホームページがリニューアルされていて驚いた。IR資料も分かりやすくなっている。地方でこのような銘柄を見つけたい。
    7821 前田工繊の社外取締役にカルビー会長が就任している。
    4751 サイバーエージェントのロゴが変わった。大企業も変化しているのではないか。
  • 渡邉さん
    4~6月の物価と消費動向に注目している。
    2~4月は賃上げのニュースが多かった。これが消費にどう影響するか観察したい。4~6月の月次が良くなるのは消費増税後なので当たり前。
  • 八尾さん
    企業価値向上について注目。GPIFの影響は大きい。
  • 川崎さん
    4月末をもって卒業。違うポジションで頑張りたい。
    藤野さんはじめ、レオス社メンバーが快く受け入れてくれて感謝している。

    短い間でしたがお疲れ様でした。次の職場でも頑張ってください =)

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今回は、ショーケースTV絡みの質問が多かったように感じました。割と気にしているんですねえ。

レオス社として保有しているのであって、レオス社の顧客はひふみ投信だけじゃないって所がミソです。以前の6079 エナリスのように短期の株価構成での勝負ではないんじゃないでしょうかね。どちらかと言うと2229 カルビー上場時の買付に似ていると思ってます。

ひふみ投信以外での購入分もあるんじゃないの?的な質問をしたかったんだが、どうやらUstream経由で聞いている人がいた。


GJ!

他の顧客の話なんで聞きにくかったんだが、俺の手を汚すことなく知れてよかったよかった =)。


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参加者が多くなりましたね。イイ事です =)。

今回、5月の予約は取っていないので参加はできそうもないですね。まあでもここは、私が参加するよりは他のまだひふみ投信を知らない人に席を譲るべき状況でしょう。ひふみ投信自体が閑散としてそうな時期を狙って参加する事にします。

いつになることやら =)

2015年4月8日水曜日

今日の雑談 (4/8)

僕らが望んでいるのは「平等な暴力」なんじゃないですかね


運用出来っこないルールを作っては放置プレイして、自分たちの都合の良い時にその暴力を行使するとかそれ治安維持に必要な事なんですかねーみたいな事をつらつら書こうかと思ったんだが、なんか面倒になってきたので割愛。

まあルールを決めれば決める程、運用する側の能力が問われる訳で、大して能力もないんだから本当に守らなければならないことだけルール化したらいいのにとは思う訳ですよ。逆に言えば公共の暴力が役立たずだから民間の暴力が成り立っていた訳で、それを根絶やしにしてしまった後はやっぱりサービスに不満を持つ人たちが出てくることに。

公務員の賃金を減らせっていう風潮は、ルサンチマンもあるけど公共サービスに不満を持っている人が多くなったからかと思うよ。

車がとてもわかりやすいですが
守れっこないほど厳しいルールを作って
憑依的に運用をする
「他の車もスピード違反してるじゃん」「それは関係ない」
「ルール違反はルール違反」「くそー運が悪かった」
権力側としても都合がいい
いつでも狙った人間を捕まえることができる
厳しいルールと曖昧な運用
これが諸悪の根源です
-- ナナのリテラシー3

JKに何を言わせてるんですかって話。まあでもこうなんだろうな、というモヤモヤが具現化された感じがあってとてもすっきりはしました。

前にも話したけどポイ捨て条例とかも同様。

そもそも競輪・競馬場を運営していてこのプレイはどうなんだってことよ。街が綺麗になった訳でも無いし、テロ対策とやらでゴミ箱を撤収しても条例が変更される訳でも無いし、条例を守らせる要員がいる訳でも無い。ましてや訪日観光客にそんなルールを厳格に適用する気も無ければ、守ろうという気持ちも希薄になって、結局は見つからなければ無問題という風潮になってしまう訳ですよ。

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ということで纏めるとナナのリテラシー、オヌヌメ。

著者の鈴木みそさんがKindleに打って出た時の話を実話と寓話を混ぜた感じで物語が進みます。ファミ通時代にはよく読んでいて、少し前にとか古本で買い集めたのにいつの間にかKindleで販売されてるんだもん、いい時代になりましたよね。

1巻は、たまにセールをやるのでそのタイミングで買ってみてはどうでしょうか。

ナナのリテラシー1
ナナのリテラシー1
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鈴木みそ (2014-01-23)

3657 ポールトゥウィン・ピットクルー HD、2178 トライステージ - 今日の決算説明会さん (15.04.05)

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

3657 ポールトゥウィン・ピットクルー HD


ポールHDは、デバッグ支援を行っている企業です。四季報の同業他社に3676 ハーツユナイテッドグループ9715 トランス・コスモス6050 イー・ガーディアン。デバッグと言う点ではハーツが一番近いでしょうね。




ハーツとイーガーディアンは過去取り上げています。


BPOビジネスの環境は悪くないのですが、急速にレッドオーシャンになりつつあるようです。人件費高騰も地味に痛いでしょう。今までアルバイトで需要をこなしていた企業は厳しいでしょうね。買いたたいていた分、見切られるのも早いのでしょう =)。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


現金の塊ですなw。積極的なM&Aもあってのれん代がB/Sを太らせていますね。

続いてP/L。


やや利益率を落としているのが嫌な感じですね。

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纏めると、人件費高騰への対応とM&Aの状況で色々状況が変わりそうな銘柄ですね。

ゲーム業界は、都心部に集中しているのではたして地方への移行は上手く行くのかは見えない所でしょうか。まあそれでも需要は多そうなので価格転嫁が上手く行けば乗り切れそうですし、逆に競合他社との過当競争となると価格転嫁もままならない訳で、売上の割には利益に繋がらないという状況にもなりそう。

案外、参入障壁は低いのではないか、というあたりが懸念点でしょうか。IRサイトに決算説明会動画が掲載されているんだが見るべきかどうか悩むわ。


2178 トライステージ


トライステージは、テレビ通販を支援するビジネスを行っている企業です。四季報の同業他社に4293 セプテーニHD4767 テー・オー・ダブリュー8005 スクロール




'08/08年上場。この事業、上場直後の2009~2010年あたりが天井でしたね。その後、バリュー投資家の中で何度か話題には上がりましたけど、業績は戻らずじまい。月次を非公開にした時点でヲチ対象から外しました。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


現金の塊ですなw。設備投資が必要が無い分、細く長く生きられるんだけど、面白味は少ないですよね。派遣業に近いのかも。

続いてP/L。


利益率が下がってる状況です。主力事業の低迷が痛い。

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纏めると、テレビ通販自体の低迷というか、深夜枠の余ってる時間帯を使ってのマーケティングという当初のビジネスモデルが崩れているのが痛いですね。テレビ業界もビミョーな所ですし環境はイイとは言えないでしょうね。

月次を止めた企業にロクな所は無いという持論もあって更にビミョーでして、私ならPBR1倍割れで検討する銘柄ですかね。

2015年4月7日火曜日

3831 パイプドビッツ、3302 帝国繊維、6078 バリューHR - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

3831 パイプドビッツ


パイプドビッツは、ソフトウェアパッケージを開発、販売する企業です。四季報の同業他社に4776 サイボウズ2352 エイジア。サイボウズはグループウェア、エイジアはメールベースのシステム設計、販売です。客層がやや異なるのですが、経営としては自社製品の営業に掛かってる所は似た感じを受けます。






この銘柄のキモはスパイラルという自社商品のようです。PaaS型のデータベースなのかな。

自前でデーターベースを構築する初期コストを削減したいユーザー向けで して、開発のインフラを月極で貸し出すというビジネスを行ってます。最近だとセキュリティやらプライバシーやらが絡んでまして、一から開発するには多方面の情報を持っていないと実装が難しくなってます。そうなると開発が遅々として進まない。

そこでPaaSですよ。

PaaSは、従来のパッケージを購入するのではなく、ネット上で実働しているシステムを貸してもらう方式になります。利点は、初期コストが少なく、最短距離での開発期間とコストで設計・製造が出来る点にあります。欠点は、他に引っ越しがしにくい事です。一度そのインフラに依存するシステムを実装してしまうとずっと使い続けるしかなくなります。

この分野、欠点を補ってなお利点が大きいので流行ると思ったんですが意外と流行りませんね =)。多分、現場に決定権が殆ど無いという構造上の問題かと思われます。一方で、AWSに代表されるIaaSはかなりの勢いで取り込まれていて、この辺りは単純に圧倒的なコスト削減になるからかと。人のコストよりハードのコストを優先するあたり日本のIT産業の特徴なんでしょうな =)。

で、スパイラル。

多分、ブツとしては出来上がってるので、顧客への売り込みが重要になってくるかと思われます。開発者よりは営業の人に売上が掛かってますね。PaaSの特徴からすると比較的小さな規模の開発で細く長く使われることになるでしょう。解約率も他と比べると低くなっているのもPaaSの特徴でしょうね。成長性については営業の足に掛かってるでしょうから、飛躍的に増える事は考えにくいですね。利用者も限られてますし、利用者が開発する速度にも依存する事になります。

マイナンバー特需については懐疑的です。

「ネットde青色申告」という商品に絡んでという事だとは思うのですが、フリーミアム化による収益悪化が気になります。対抗馬はfreeeあたりでしょうか。競合次第ですけどこの手の会計ソフトはソフトよりもサポートの方が重要でして、その手の人件費が結構掛かります。左程サポートを必要としていない個人事情主に対して薄く広くフリーミアムで展開しようとしているのがfreee達でして、同じ土俵で勝てるのか疑問が多いですね。

有り余ってる現金をM&Aに使ってるようですが今の所、次の柱になる感じは受けないですね。シナジーを出そうとすると競合にぶつかる、という感じでしょうか。狭い業界ですね =)。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。

悪くない。

この数年は、スパイラルの安定したキャッシュをのれん代や投資有価証券(第三者割当)に投資している様が窺えます。次の投資先に悩んでる感じでしょうかね。

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纏めると、主力が安定成長している状況で次の一手を模索している状況のようです。

パイの大きさを考えると主力を無理に背伸びをさせるのは得策ではなく、シナジーのある他の何かが育ってくると面白そうなのですが今の所、イマイチ伸びていないという感じを受けました。

経営的には割と難しい局面でしょう。


3302 帝国繊維


帝国繊維は、消防ホースなど防災関連の製品を扱っている企業です。四季報の同業他社に6455 モリタHD3526 芦森工業5189 櫻護謨




1000株単元で400円の時は持っていたのですが、いつの間にか随分評価されましたね =)。

震災などの災害も相まって、ここ数年ではかなりの特需が入ったようですが、そろそろ通常の経営に戻りそうな感じですね。元から成長意欲はあまりなく官公庁相手のキャッシュカウ銘柄という認識でしたので、今期の業績予想は大して驚かなかったのですが結構下げちゃいましたね。特殊車両やその他の同業他社を見ても大体同じような状況ですので、成長性というよりは特需が比較的長く続いたという認識で問題ないかと思われます。

安全部品は、各国で安全基準が異なるので参入障壁は高いです。成長意欲があるのなら各国の同業他社を買収し、規模を大きくする必要があるのですが、今までの感じですと国内だけで展開していきたい感じでしょうか。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


脂肪分(その他資産等)が気になります。

B/Sが太った理由は、投資有価証券で持株のヒューリックの200億円分が主のようです。買い増している訳ではなく勝手に太った模様。

持ち合い株の意味合いが強そうなので売却はなさそうですけど、株主からしたら売ってほしい所ですよねこれ。まあ売却した所で現金の使い道があるほどの手腕はなさそうなので配当しかないだろうし、さりとて放っておくのも悪い人に絡まれそうだし、さてさて。

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纏めると、いつの間にか100株単元で優待まで付くようになったことですし、後は配当性向を50%あたりまで引き上げてくれればキャッシュカウ銘柄としては文句無しでしょう。


6078 バリューHR


バリューHRは、健康保険のアウトソーシングを行っている企業です。四季報の同業他社に2412 ベネフィット・ワン4771 エフアンドエム8876 リロ HD




過去何度か検討してみたんですが、カフェテリアというサービス内容を外側からでも観察できないかアクセスしてみたものの、入口のショボイ画面までしか見れずに色々断念してしまいました。

この手のアウトソーシングはホワイトカラーの人件費削減で必要とされる、と考えて結構前から弄ってはいたものの、バリュー投資としては随分厳しい所まで株価を上げてしまい、今では眺めるだけですね。現状だと人件費削減というよりは人手不足の方で活用されているのかもしれません。

色々見えていないので判断しにくいのですが、同業他社のPERは概ね20~30倍といつぞやのPER一桁台と随分状況が変わってきているのに驚きます。

景気がいい証拠なのでしょう。

2015年4月6日月曜日

3665 エニグモ、3172 ティーライフ - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

3665 エニグモ


エニグモは、衣服通販サイト「BUYMA」を運営する企業です。四季報の同業他社に2193 クックパッド4689 ヤフー3092 スタートトゥデイ。扱っている商品を考えるとZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが一番近いんじゃないでしょうかね。






IR情報から決算動画を見てまする。やはり広告費の急増の影響が気になる所ですね。

ボキュの心を痛めている3633 GMOペパボも現段階ではテレビ広告による拡大というだけなのにすげえ株価になってましてもう泣きたいです。なんというか、安定した経営より広告によるチンピラ相場にくっ付いてった方が儲かるのかもしれませんorz。Google Playでの影響は分かるんだけど、直接利益に繋がらないはずなんだが、今買っている人たちの握力を知りたいですな。

もしかしてスタートトダイが挫折した越境ECも実現できるかもしれません。まずは直近のトレンドに注目してみてはいかがでしょう。

'12/07上場。


いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


現金の塊ですな =)。

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纏めると、割と悪くない時期に攻めの広告を行うあたり、期待できるかもしれません。

既にマーケットが回ってる点ではminneよりは勝算があると思うわ =)。



3172 ティーライフ


ティーライフは、健康食品の通販を行っている企業です。四季報の同業他社に3647 コネクトHD4772 デジタルアドベンチャー7523 アールビバン。なんかこう散々な同業他社ですな =)。




いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


上場した割におカネの使い道に困っている感じでしょうか。

配当性向が4割近いので株主資産の伸びはこんな程度でしょうね。商社の機能が強い割にレバレッジを効かせせていないあたりは経営に疑問があります。今年3月に倉庫を購入(12億円)したとのIRがありました。持たざる経営を続けてきたようですが他に使い道が無かったんですかね。

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纏めると、安定した経営と高配当を軸とするなら悪くは無いかもしれません。

ただ売上が広告費に依存する事業ですと、景気の影響を受けやすい事業ともいえるでしょう。長い目で見るとやや不安な点がありますね。