2019年5月24日金曜日

8931 和田興産 - '19/04の「担当ファンドマネージャーの見方」

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8931 和田興産


和田興産は、神戸中心にマンション分譲販売を行っている企業です。四季報の同業他社に日本エスリード[8877]フジ住宅[8860]穴吹興産[8928]


<なにごとも中途半端はダメ>

数年前までは、新築分譲マンションは普通のサラリーマンでも年収の5~6年分で買える商品でした。しかし、近年では建築費や地価の上昇により、首都圏近郊では、富裕層か、キャリアの共稼ぎか、親がかりでないとなかなか手の届かない価格になっています。首都圏以外ではそこまで建築費や地価の上昇率は大きくないものの、若年人口の減少もあり、かつてより買い手の幅が狭まっている点に変わりはありません。そういった状況下で、巧みな価格戦略を採っているのが和田興産(8931)です。

同社は神戸地盤の分譲マンション業者で、市内の供給棟数では21年連続で首位となっています。地域密着の強みを生かし、市内数ヵ所に常設のモデルルームを設置して、効率の高い販売を行っています。

同社の今期完成予定物件は、トアロードと山手幹線の交差点というこれ以上ない立地の「ワコーレ ザ・神戸トアロード」をはじめ、人気エリアの高額物件が目白押しです。今期全体の平均一戸単価は5,000万円を超える見込みですが、神戸~阪神間は人気エリアが多く存在することもあり、全体的に販売は好調です。

一方、来期以降の完成物件は兵庫・長田など下町エリアの大規模再開発物件が中心です。用地の仕入単価が低い分、利便性に比して割安な価格での供給が可能となっており、これらの契約も順調に進んでいる模様です。特に、商店街の活性化をからめた再開発計画に関しては、地域の事情に明るく行政とも協力体制の取りやすい同社ならではの事業と言えるでしょう。

今後も分譲マンション業者を取り巻くマクロ的条件は厳しくなり続けると予想されますが、優良な物件に対する需要は常に存在します。高い価値を顧客に訴求できる物件や、手の届きやすい値ごろ感のある物件を供給できる業者は、高水準の業績を維持できると考えています。

過去の記事は以下の通り。


いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


着実に在庫を積み重ねているようですね。株主資本もゆっくり上がっていってるのが分かると思います。自己資本比率は26.1%。リスクの取り過ぎ感はないですがもう少し手厚くてもいい気はします。市況がいいのでしょうね。

続いてFCF。


財務CFに頼っているようですね。この場合、借金か増資になります。和田興産の場合、2018年2月期に増資をしているようです。992円。

19.05.20現在、予想PER4.6倍、配当利回り4.38%、PBR 0.38倍をどう評価するかでしょうか。


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