変化があったセクターは以下の通り。
- 紙・パルプ:雨 → 小雨 (↑)
洋紙の生産能力削減による価格改定、段ボールの原料である古紙の価格下落によるコスト削減の影響。
→
古紙価格下落の影響は中国。景気減速と環境規制の影響らしい。今後も環境規制が強まれば段ボール資材としてアジアから輸出することになるかもしれないとのこと。
- 通信:薄日 → 曇り (↓)
NTTドコモの通信費値下げが影響。他社も含めて動向が不安定。価格競争激化による収益減を気にしてのことかと思われる。
→
消費増税も相まって今年夏にケータイ買い替え需要が高まるかもしれないとみています。特にソフトバンクがかき集めたiPhoneユーザーあたりの乗り換えが気になるところ。携帯販売会社のPERは常に低いので割と狙い目かもしれないとみてる。 - 電子部品・半導体:曇り → 小雨 (↓)
スマホ売上軟調。5Gの立ち上げまでには時間がかかりそう。堅調だった自動車向け部品も米中貿易戦争の影響で伸び悩み。
→
DRAMeXchangeを見る限り、メモリ価格は下落の一途。微細化による設備投資ですら滞ることになると長期の不景気をみないといかんのかな、と考えてる。こんな状況で東芝メモリの上場が検討されてるあたり頭が痛い。 - アミューズメント:晴れ → 薄日 (↓)
ソニーの米国ゲーム見本市(E3)の非参加、スマホゲームの中韓参入による更なる競争激化。 - 産業・工作機械:小雨 → 雨 (↓)
工作機械受注額、5ヶ月連続で前年度割れ。中国を中心とした外需に加え、比較的安定していた国内の受注減が続く。
→
一時期の部品不足による納期遅れの影響により、過剰な受注が積み上げられていたのが削減され始めているのではないか。今更か。
気になった点は以下の通り。
- 「晴れ」の産業は3業種のみ
旅行・ホテル、人材派遣、建設・セメントの3業種。いずれも継続して晴れで変更はない。 - 外食の低迷長引く
雨が続く。値上げ効果一巡し、去年末から客単価1%減が続く。節約志向メニューにシフト。
→
値上げに失敗したセクターですね。人材不足も相まって対策が練れない状況が続いている様子。キャッシュレス対応もあって食券機対応が高まってるのではないかと考えているんだが実際、どうなんやろ。 - 米中貿易戦争懸念
鉄鋼・非鉄の中国鋼材輸出による価格下落、石油需要の落ち込み、電子部品・半導体の中国景気減速懸念、広告の景況感悪化懸念。 - 消費増税駆け込み影響
ドラッグストアー、自動車、食品・飲料、マンション・住宅。
ファナック会長のコメントが興味深かったので引用しておきます。
景気減速のトリガーは米中貿易摩擦だったが、本当の原因は長年の成長戦略で設備投資をある意味、過剰にやったため中国国内で設備過剰感が出てきていた。遅かれ早かれ調整に入らないといけないタイミングだったのではないか。大きく落ち込まないまでも、調整には数年かかるだろう。
同意です。私も今回の不景気は緩やかに長いのではないかとみてる。
0 件のコメント:
コメントを投稿