2015年3月19日木曜日

【株主総会メモ】 3695 GMOリサーチ (15.03.18開催)


3695 GMOリサーチの株主総会に参加しました。

目的は、事業内容について分からない事が多かったので色々聞きたかったというのがありました。今回、40分近く早く会場に行ってIR担当の人を捕まえたのですが、長話する個人投資家を想定していなかったのか結局、15分程度で話を切り上げることになってしまいました。もっと聞きたいことはあったのですが残念です。折角、IR担当と直に話すことが出来るのですから、株主総会と共に会社説明会もやって欲しい、と一応要望しておきました =)

場所は、GMOファミリーお馴染みのセルリアンタワーでした。参加者は、50名程度で背広組が7割、個人投資家が3割、女性がほとんどいないという状況でした。上場したての割には個人投資家の注目が少ないというのはマイナス材料ですかね。

質疑応答は以下の通り。

  • 個人投資家向けの説明会を行うべきなのではないか?
    準備中。

    株主総会後に会社説明会を開いてほしいと質問したつもりだったんだがビミョーにズレた回答になりました。
  • 親子上場どうよ?
    東証が認めてくれているので問題は無いと考えている。

    最近のGMOグループの統一見解になってる感はあるねw。まあなんか、心に響かないし納得もしていない。
  • 小島よしおに似てますね
    よく言われます(笑)。ルックスで得をしていると思ってます。

    株主総会の質問でそれを質問するかw
  • 海外展開での人材はどうよ?
    グローバル展開は常に念頭に入れている。日本人という枠は設けていない。常にグローバル展開を出来る人材を揃えているつもり。現段階だと日本人では全体の10%はグローバルでの活動は大丈夫。現地の人達を積極的に組み入れている。
  • GMOオブザーバーの展開どうよ?
    プロ用ツールとして展開したい。パネル関連会社向けに広告宣伝費を使っている状況。アジアも同様にまずはプロ向けのツールとして展開したい。その後、すそ野を広げる予定。
  • 熊谷さん(GMO総裁)から見たこの企業どうよ?
    現段階では売上っが小さくこれからの会社だと考えている。売上・利益、その他すべての面で強化する必要がある。会社として非常にやる気がある。高い目標と優秀な人材があれば、必ず障害が出てくるし出てこなければならないのだが、ここの人達をそれを乗り越える能力がある人達が揃ってる。

14:00開始→14:30質疑応答→14:40閉会という流れ。会社説明会は無し。会社説明会後、IR担当を捕まえて色々聞くつもりだったんだが、とっとと出てって欲しい流れになり残念でした。

私から見てこの企業のビジネスは、嵌れば業界唯一無二の存在になる可能性があって面白いと思って投資をしています。多分、この面白さが伝わっていないのがこの企業の課題だと思うんですよ。だから説明会を開いてほしいと再三言ってる訳。

分かってる範囲で走り書きしてみます。

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3695 GMOリサーチは、インターネットを通じた調査のアウトソーシングを行っている企業です。四季報の同業他社に3675 クロス・マーケティングG4708 もしもしホットライン。インターネットリサーチだとマクロミルやリサーチ大手の4326 インテージHDが挙げられるのですが、そちらともビジネスモデルが異なります。

キモは、パネル調査のアウトソーシングにあります。

パネル調査は、消費者の動向を様々な媒体を通じて調査し、その結果を分析し、今後のマーケットや経営に活かすための資料を作成するビジネスです。調査範囲は、レジの売上から売れ筋商品のピックアップを行ったり、インターネットのアンケート調査から今の流行を計測したりと多種多様です。

パネル調査は人の手を多く必要とします

これはインターネットでのパネル調査でも変わりません。パネル調査は、調査方法の事前検討や調査結果に基づく分析が重要でして、ここを誤ると調査した結果はゴミになります。質問事項の言葉一つ間違えても、受け取る側の心理が変わってしまうそうです。なのでこの事業は、高いスキルを持ち合わせている人材が必要で、顧客によって細かくカスタマイズする必要があるので売上は頭数に比例します。なので規模の経済性が働きにくい事業と言えましょう。

一方で、調査自体は特に高いスキルを必要としません。アンケート用紙を配ったり、記載をお願いしたり、回収したり、という部分です。もしもしホットラインの場合、電話を中心とした調査で売上は電話を掛ける人達の頭数に比例します。なのでこれも規模の経済性が働きにくいです。

GMOリサーチはインターネットを介した調査なので人を多く必要としません。となると、調査数を増やしても費用は増えませんので規模の経済性が働くことになります。これが最大のウリです。

  1. 調査用紙を作る (高いスキルが必要)
  2. 調査する (人海戦術)
  3. 分析する (高いスキルが必要)

今まで1~3を全てパネル調査会社が請け負っていました。

GMOリサーチは、2の部分に特化した事業を行っています。2のキモはパネル数(アンケートに回答してくれる人達)を数多く囲うことでして、今までは各社各々がパネル数を確保していて効率が悪い状況でした。ざっくりいうならインターネット版もしもしホットラインとでも言いましょうか。色々語弊がありそうですけど =)。

余談ですが1と3は、優秀な人材を揃える必要がありまして地味に報酬が高いです。これも成長性を鈍化させる要因にもなってるんですね。

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パネル調査の成長は、日本では鈍化してましてよく見積もっても年5%成長程度でしょう。なので国内では、既存のパネル調査会社のシステムをGMOリサーチに置き換えてもらう営業がメインとなります。米国、欧州は既に多くの調査会社がシステムを構築してしまっているので割り込む余地は少ないでしょう。

そこでアジアですよ。

上記で説明した通り、文言一つで結果が異なる繊細な面を持っています。となると米国や欧州の英語圏ではアジアでの展開がしにくい状況があります。GMOリサーチの場合、日本でのシステム構築なのでアジア圏は比較的苦手としていない、という特徴があります。まだブルーオーシャンの内に勢力を広げてしまおう、と言うのがこの企業の戦略です。

割と面白いと思いませんか?

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この辺りを踏まえてIR担当の人への質問を纏めてみます。

  • 個人投資家向けの説明会はよ!
    2Qあたりで証券会社を中心に説明会を開こうと考えている。
  • 前期の売上未達の原因は?
    消費増税の影響が効いている。調査の需要は3Q~4Q主体で、国内の売り上げ不振が懸念されている状況だと需要が増えてこなかったのかもしれないとみている。
  • 単価はどの位?
    一概に言えない。大型でも100万円程度。DIYはアウトソーシングの7掛け程度。

    あまり言いたくナサゲだったので追及せず。要は小さな案件を数多く取っていくのがこの事業の特徴です。単価が分かると需要も見えてくると思ったんですがまあ仕方ないね。
  • 売上はフロー型?ストック型?
    現状、フロー型。DIYの長期契約をストック型としたい。

    小さな売上を数多く積み上げる事で売上は安定してきます。大数の法則って奴です。ストック型も重要なのですがまずは売り上げを積み重ねる事、既存の調査をGMOリサーチに切り替えてもらう事あたりでしょうか。
  • アウトソーシングが中心になると人が必要になって売上が頭打ちになるのでは?
    アジアだと人件費が安いので比較的人海戦術が可能。インドへのアウトソース等、検討している。
  • 営業ってどいうことやってるん?
    パネル調査会社を回っている。400社程度なので割と狭い業界。展示会を通じでのセールスも行っている。一方、アジアの場合、国内ほど成熟されてなく事業自体の説明を行う必要があって足で稼いでいる状況。なので重点箇所を絞っている。
  • 調査を顧客に依存すると顧客満足度が低くならね?
    割と成熟していて調査結果で満足度が低くなる事はない。
  • パネルの質で問題になる事はないの?
    幅広くパネルを募っている。業界の基準を満たしている。

    パネルについての基準があるらしいんだが詳細は知らん。時間が無くて聞けなかった。
  • データ分析のサポートは行わないの?
    一部、サポートを開始している。その他の売上に加算されている状況。
  • InfoQ、知名度低過ぎワロタ
    満足はしてない。調査方法を増やしたり、会員数を増やすことを検討している。

    具体的のどうよ?って話辺りで時間切れ。InfoQ、意外と成長余地を残していると思うし、これがコケると参入を許すことになるのでこまめに頑張ってほしい所なんだが。
  • 月次はよ!
    現段階だと時期が早過ぎて誤解を生んでしまうので予定は無い。

    誤解するかどうかは株主に委ねるべきでお前らが操作するべきではないし、誤解と言うのならそれを説明する責務があろう。高飛車過ぎだろ。気に食わない。
  • GMOお得意の優待はよ!
    検討中。


ここまで踏まえてようやく「この銘柄、化けたら面白いんじゃね?」と感じてもらえる訳でして、個人投資家向けの会社説明会の重要性が分かっていただけるだろうか。

ホント、頼むよ。

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