2016年2月16日火曜日

7729 東京精密 - ジェイリバイブ (16.01.22週次)

ジェイリバイブ(SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ) まとめページ

7729 東京精密


東京精密は、測定器と半導体装置を製造する企業です。四季報の同業他社に8035 東京エレクトロン6146 ディスコ6857 アドバンテスト

今週ご紹介する「東京精密」は、精密測定機器事業と半導体製造装置事業の二本柱で展開する精密機器メーカーです。 高精度な精密測定技術と高速かつ正確に測定するための精密位置決め技術に強みを持ち、競争力の高い装置を生み出して います。第一の柱である精密測定機器事業は自動車分野が中心です。例えば、燃料噴射装置の噴射ノズルやエンジンのピス トンの円形精度を測定する『真円度・円筒状測定器』などを開発しています。精密測定機器は様々な部品の外観、形状、表面 の粗さなどの測定に使われており、検査工程あるいは工場の製造ラインに組み込まれています。自動車業界では燃費やエン ジン出力向上、環境対応など変革期を迎えているため、測定器の需要は高くなっています。加えて、航空機向けでも顧客層を 広げるべく開発を強化しています。

第二の柱である半導体製造装置事業では、「プローバ」という装置で業界トップの位置にあります。これは完成した半導体を ウェハ(薄い円盤)の状態で検査するために高速でウェハを動かす装置で、ウェハ上の状況を正確に測定して高速で動かす制御技術が強みとなっています。その他にもウェハに形成されたICを個片に切るダイサー、ウェハを薄くするために均一に削る グラインダーなど、周辺分野への展開も進めています。特に近年は顧客と連携して、最先端の半導体製造工程で需要が見込 まれる装置の開発を進めています。例えば、グラインダーについてはより固い素材を削る装置を開発しています。また、機能を 高めるために半導体を積み上げて使う技術も開発されおり、そのためにもウェハのさらなる薄化が求められています。同社で はそのための一連のプロセス実現に向けた開発も行っています。これには大型の装置が必要となるため、新工場を建設中で 同時に供給体制の構築も進めています。精密測定機器事業という安定した収益基盤があるからこそ、変動が激しい半導体製造装置事業でも継続的に投資・開発して最先端の要求に応えていくが可能となっています。この両輪を強化していくことで中長期的な収益拡大を目指しています。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


素晴らしい =)

2009年度のB/Sが小さくなっているのはリーマン・ショックの影響でしょう。不景気を見込んで過剰な生産を止め、在庫を吐き出し、キャッシュを蓄えるという経営が色濃く出ています。この場合、P/Lの見た目はかなり痛むのですが、最低限のキャッシュを確保し、廉売を防ぐことに注力をおいているのが見て取れます。

設備投資も左程、行われていないのも好印象です。研究開発費はここからは読み取れないかな。

続いてFCF。


赤い棒グラフがFCFです。リーマン・ショック後の2009年度でもキャッシュを稼げているのが分かります。この時の営業CFが減っているのは、売上を調整し、資金回収に努めたからでしょう。下手な経営者ですとこの時期に廉売を行ってしまい、景気が戻ってきたとしても値上げがしにくくなります。

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纏めると、2/9の3Q決算では、受注状況は悪くなく、決算としては悪くないものになっていました。が、今回(2/15現在)の大幅下落の煽りを受けて東京精密の株価も大きく下げています。

半導体関連全般で、状況のいい銘柄とそうでない銘柄が出始めていまして、もしかして半導体産業全般で下降局面に入っているのかもしれません。オリンピックイヤーは半導体産業が潤うって話は、もう過去の話かもしれませんね。

  • http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/weekly/2006073104_W_20160122.pdf

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