2015年10月12日月曜日

3900 クラウドワークスの個人向け会社説明会に参加してきました (15.10.08開催)


3900 クラウドワークスの個人向け会社説明会に参加してきました。

目的は、クラウドワークスのソーシャルサービス全体の環境が知りたかったのと、上場の目的やら今後の成長性をどこに求めるのか、分からないことだらけでして、これは一度見ておく必要があるだろうと感じました。

この会社説明会はDoorkeeperというセミナーサービスサイトを徘徊していたときに偶然見つけました。なぜDoorkeeperがこの会社説明会を推奨してきたのかイマイチ不明なのですが、折角の機会なので参加することにしました。

10月はあと2回開催される予定とのこと。


午後と夕方の2回なのですが、午後の方が人気だそうです。これは意外だったとIR担当の方が言ってました。me too。

場所は、フレーム神南坂 3F。クラウドワークスの本社でして、現在、2F/3Fを借りています。手狭になってきていて11月には恵比寿ガーデンプレイスに引っ越すとのこと。会社説明会の後、ミニ会社見学会ということで社内を見学させてもらいましたが、確かにギュウギュウ詰めの状態でして、IT企業の割に施設が充実していない感じは受けました。状況が良くなるといいですね =)。

IT企業で思い出したんだけど、ITに必要といえば電源。会議室やら応接室などチラチラ確認していたんですが、電源タップが全然足りていない。これおかしくね?って聞いたら「アパレル系のビルを借りたので電源は全然足りてない」んだそうな。まあ、ビジネス系のビルではないしね。納得。

決定事項ではないそうですが、株主総会も恵比寿ガーデンプレイス近くで行う予定とのこと。「あそこは案外、分かりにくいので案内の人を各所に配置しないと株主さん、迷子になりますよ」とは言っておきました。デジタルガレージの株主総会は、道にそって8人位はいました。

参加者は6名。株主総会と違って対峙する感じではなかったので、少数なのは歓迎でしょう =)。質問する時間が増えるので好都合。

と、思っていたのですが、説明会の時間割がタイトでして、吉田社長への質疑応答の時間が15分程度しかなくて消化不良でした。社長に直接聞きたいことは山盛りだったんですけど、早々に説明会を終えてしまい仕事場に戻られてしまいました。これはよくない。広めに時間を取って欲しかったですね。仕方ないのでIR担当を捕まえて色々聞いたんですが、、、

会社説明会での質問は以下のとおり。

  • オリンピックロゴ問題の顛末はよ
    浅はかだった。申し訳ない。再発防止に努める。
    今回のロゴ問題は、ユーザーからの希望が強くポテンシャルが高いと踏んだ。2~3ヶ月前から検討を続けていたのだが、ロゴの仕切り直しのタイミングで声が大きくなり開示に踏み切った。当然、商標や著作権で問題視され、広告代理店からクレームが飛んできて事の重大性を認識した。

    知らない方は下記のページを参照。知財と絡む仕事をしていたらこの開示は暴挙に近くてですね、こんな事が頻発して起こるようだと会社として持続できないのではないかと不安だったんですよ。再発防止策についての仕組みは道半ばの印象。現時点では、開示する情報は必ず弁護士に目を通してもらうということにするらしいが、これでは経営スピードが落ちる可能性が高い。本来なら経営者が判断を決して誤ってはいけない案件だけにやっぱり不安ですね。
    多分、株主総会でも詰められるはず。誰も詰めないのならこの俺が(ry
  • 赤字なのになんで上場したん?
    上場による与信を持ちたかった。
    上場により与信が増え、大企業向けのビジネスを展開する目的が大きかった。資金調達面で言うと、ベンチャーへの資金供給は活発化しているので意味合いは少ない。現在20億円の現金があるが、今期赤字6億を3年続けると経営が難しくなるのは把握している。
    4751 サイバーエージェントを参考に経営している。3年で黒字化を目指す。
  • 月次公開はよ
    難しい。2Qと4Qに売上が集中するので下手な開示をすると間違ったメッセージを公開することを懸念している。

    月次の開示を断る定型文なのだが、割と不満だ。まあ現状、倍々ゲームをしている最中なので上手く開示する必要があるのは理解できるのだが。
  • 中期経営計画はよ
    検討中。
  • データ開示が少ない、ユーザーの統計情報くらい開示できないの?
    まだ規模が小さく、開示が難しい。

IR担当を詰めていきますよ =)

  • エンタープライズで契約に時間がかかっている原因は?
    案件が大きくなり始めているのが原因。
  • エンタープライズの売上の計上の仕方はどうなってるの?

    明快な回答は得られず。経理に詳しくないのかもしれない。
    何を気にしているかというと東芝の不正会計ネタである「工事進行基準」です。案件が長引けば当然期をまたぐことが多くなるはずです。受注した段階で売上として計上してしまう場合、計画がズレたり破綻したりすると大きく影響します。上場時のお化粧疑惑も同様の事を不安視しています。売上の計上の仕方は色々あってですね、コンサバな企業は、納品後に売上としています。東芝のように大企業の場合、工事進行基準として月毎に按分するのですが、クラウドワークスの場合は規模が小さいので何を持って経費とするのがビミョーなのです。
    売上を頭に、経費が尻に持っていくパティーンだと成長期業としての見栄えはいいんですが、何かあると酷いことになります。不採算案件的な、アレですよ。
  • 短期間に手を広げすぎじゃね?今回は人材紹介だっけ?
    積極的に手を広げているというよりは、エンタープライズ向けの需要を聞いている内に話が舞い込んできたということが多い。

    資本を散発的に使いすぎじゃね?と思うわけですよ。総花的に事業展開すればそりゃ資金が足りなくなるのは当たり前だ。特にこの分野、参入障壁が低い感は否めないしね。なので例えば、翻訳のソーシャルサービスに特化して資本を集中した方がいいんじゃまいか、と思うわけです。翻訳は粗利が高く、今後の需要も旺盛でしょう。これらのマッチングがスムーズに出来るだけで十分成長の余地があるわけです。安定したキャッシュが稼げるのを確認した時点で次のステップに進むような安定した経営を望むわけなんですわ。
    なんでも食いつくな、計画を持って成長シナリオを組め、と。
  • 職歴による与信事業なんだけどどいう計画なん?
    具体的な話はこれから。

    経営者は夢を語るべきだというのは分かるのですが、これでは絵空事ですよ。このブログのタイトルでもあるんですが。大風呂敷は好みだけと、無計画な大風呂敷は大っ嫌いだからね、ボキュは。
  • 幽霊会員(休眠会員)はどの程度?
    詳しくは把握していない。積極的に活動しているのは一部で、これらの比率を高める施策を検討している。

    ソーシャルで比率を高めるのはムリゲー。2:8の法則宜しく、どうやっても比率は変わらないものというのが私の認識。だからこそパイを広げる必要があるんだろうけど、ザルだと同業他社より比率が落ちそうなのでこれは何とかして欲しい、という話がしたかったんだがどうもはぐれてしまった。
  • CrowdWorks Engineer Blog、更新せえや
    頑張る。

    比較的マジだ。技術者向けの情報源は認知度を高めるためにも重要です。費用がかからない、比較的安価な広告になるわけで利用しないのはおかしい。勉強会ネタでもいいんで随時更新しようぜ。

個人向け会社説明会の内容はほぼ3Q決算説明会動画と同じこと話しています。単に話を聞くのが目的でしたらIRページから動画を見ることをオススメしたい。


纏めると、かなり未熟な状態で上場してしまいましたなあ、という印象です。

総花的に展開する限り、レッドオーシャン感限りないです。エンタープライズ向けがキモになりそうですが、そうなると今回のオリンピックロゴ問題は看過できないんですよ。発注する側からすれば、自社の知財を毀損してしまうかもしれないと思われれば今後、後が無いわけです。

今後、ソーシャルで必ず問題になる知財に対する対応をヘマるなかれ。未然に防ぐ仕組みを今回の失敗を踏まえて構築してくれることを切に願います。弁護士に丸投げで解決できる問題じゃないぞ。

後、質問時間があまりにも少なかったのと、回答が練られていないのも不満かな。まあ上場したての企業なのでもう少し機関投資家に揉まれる必要があるのかもしれんね =)

ついでだ。今回質問しようとしていたメモを残しとく。

  • 発注側の価格のミスマッチ
    明らかに発注価格が低く、相場を踏まえていない案件がチラホラみられる。何らかのフィルターを考えていかないと受注側の満足度が減るのではないか。発注側の信頼性も何らかの数値化が必要なのではないか。
  • 権利、著作権等での問題が増加する可能性、対策は?
    受注側の知財に対する対応。盗作などによる補償が全く無いようだと、発注側の信頼が得られない。今のように、受注側がスライム(?)を倒した履歴を積み重ねる以外に信頼を得る術が無いと、いずれステマに近い案件が発生するのではないか。
  • 請負という契約以外の方法
    請負という形式は受注側に全てのリスクが掛かることになるのでリスキー。規模が大きくなると敬遠されてしまう可能性が高い。リスクを分散させるような契約もあっていいのではないか。
  • 与信ビジネスについて
    プライバシーの毀損、ステマの可能性、法的制約が無い。無名な資格に信用が得られるとはとても思えない。現時点では単なる夢物語に過ぎないのではないか。現実的な落とし所のある大風呂敷を希望。
  • 今回の増資について
    CAはいいとして(いいのかよ)、ドイツ銀行のTIPについて詳細を聞きたい。最終的にどれだけ投資家はソンをするんだい?


「無くなってしまうと困る会社」であることをもう少し自覚してですね、自走できる下地を作りつつ現実的な夢を語り続ける、そんな経営を望んでるんですが、いかがですかねえ。

今後も個人向けにIR活動を続けていくとのこと。ガンガレ。


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